注)これは突発的に思いついたネタです。

  登場人物の性格、言動、設定は大幅に変わっております。

  むしろ、名前だけ借りた別人の可能性もあります。

  そんなのは嫌、このキャラはこんな感じではないと言う方は、おひきかえしを。

  見た後での批判は、極力おやめください。

  忠告はしましたよ?

  これらの条件でもOKな方は、どうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

退  

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ……」

一人の少女が、ベッドの上で息を荒げている。

その身を包むものは何もなく、生まれたままの姿をさらけ出していた。

「ふふふふ、可愛いわね……緋痲さん」

「しっ、しおねぇぇ」

少女…緋痲に覆いかぶさるようにして話し掛けるのは、聖央女学院の前エルダーシスターの十条 紫苑である。

その紫苑も、何も着ておらず、生まれたままの姿をさらしている。

「もっ、もう限界だよしおねぇ」

「あらあら、まだまだこれからよ?」

泣きそうな声で緋痲は訴えるが、紫苑は笑みを返して離れようとしない。

そして、徐に緋痲の胸などを触っていく。

紫苑の指が緋痲の肌を撫でるたび、緋痲は小さな喘ぎ声を出す。

「貴女は、何度言っても言うことを聞かないのね」

「っ!」

胸を触られながら、指を軽くかまれて、緋痲は少し表情をゆがめる。

「ミアトルの花園さんに、天地の天地さん、リリアンの薔薇様たち……」

指折り、紫苑は緋痲の頭を撫でながら言う。

「ル・リムの源さんも、そうだったかしら」

撫でていた手を離し、紫苑は緋痲を見つめる。

「私以外の女性とは仲良くしてはいけないと、あれほど言ってあるのに」

そう言って、紫苑は緋痲に口付ける。

両手で頭を固定して、決して離れないように。

「んむぅっ」

その行為に、緋痲は体を動かして抵抗しようとするが、上手く組み伏せられているためか、中々動けない。

そして、紫苑の舌が、緋痲の口内に入ってきて口内を舐め始める。

蕩ける様な快感が、緋痲の全身を覆う。

逆らおうと言う意識が、根こそぎ刈り取られていく。

「貴女は私のモノ……」

言って離れる紫苑と緋痲の口の間に、ツゥーっと、唾液が糸を引く。

そして、重力に逆らわずに、そのまま緋痲の口の中へと落ちていった。

「絶対に、誰にも渡しませんわ……」

妖艶な狂おしい笑顔で、紫苑はそう緋痲に言った。

 

 

 

朝の通学路…そこを、緋痲が一人で歩いていた。

木乃香達と行くのは3日に1回ぐらいのペースである。

「だっ、だるぃ……」

うだる様な表情で、緋痲は呟く。

昨夜は紫苑に拘束され、朝まで付き合っていたので、一睡もしていないのだ。

その紫苑はと言うと、全然疲れなどを見せずに。

むしろスッキリとした感じで緋痲より先に学校に行った。

「ひーめっ」

そんな緋痲の後ろから、急に誰かが抱きつく。

「聖ぃ、重ぃ……」

「いくらなんでも重いはないんじゃない?」

だれたように緋痲は、抱きついてきた相手に言う。

抱きついてきた相手はリリアン女学園の白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)こと佐藤 聖。

「どしたの、そんな不景気な顔しちゃってさ」

「別に、不景気なわけじゃないんだけど、ちょっとね」

聖の問いに、緋痲は乾いた笑みを浮かべつつ答える。

「ふ〜ん……もしかして、聖央の十条さんとか?」

その言葉に、緋痲は内心焦る。

「なっ、なんでそこでしおねぇの名前が出てくるわけ?」

表面上に出さないように、緋痲は尋ね返す。

「だってさ、もっぱら噂になってるし」

「噂?」

「そっ、麻帆良の緋痲・CVは聖央の十条 紫苑に飼われている、ってね」

ピシィっと、緋痲は固まる。

「おっ、その反応は肯定ってことでいいのかな?」

「そっ、そんなわけないでしょ」

若干取り乱しながら緋痲は言う。

「しおねぇとは、仲がいいだけだよ」

「まぁ、そう言う事にしておいてあげようかな」

「いや、絶対納得してないだろ」

聖の言葉に緋痲はつっこむが、聖は気にしないといって離れる。

「しっかし、緋痲も大変だねぇ」

一緒に学校へと歩きながら、聖は緋痲に言う。

「なにが?」

「だってさ、学園の有名どころ皆と知り合いじゃん。 気苦労が絶えないって感じで」

「聖もその一人だってこと、判って言ってる?」

笑いながら言う聖に、緋痲は盛大なため息をついて言い返す。

「確か、ミアトルのエトワール様にスピカの王子様、ル・リムの生徒会長に天地学園の学園長の天地さんだったっけ」

「後は聖達薔薇さま連中もね」

言われて自分でも異常な友好関係だなと、緋痲は内心思う。

「まっ、でも私はまだ気が楽な方じゃない?」

「急に抱きついてきたり、時たま胸触らなきゃね」

自分の胸辺りを手で覆いながら、緋痲は聖に言う。

「だってさぁ、緋痲の胸って触りがいがあってさぁ」

指をワキワキとさせながら、聖は言う。

その笑みが、何処かいやらしいものに見えてくるのは、緋痲だけである。

「そんなに胸触りたいんなら、自分の(スール)の胸でも触ってりゃ良いじゃん」

「志摩子? 志摩子は触っても反応がねぇ……」

「じゃ、祥ぼーの妹は?」

唸る聖に、緋痲は名案といわんばかりに言う。

「祐巳ちゃん? 祐巳ちゃんはとっても魅力的なんだけど……」

「白薔薇さま、私の妹に何か用ですか?」

「これだからなぁ……」

突如後ろからかけられた声に、聖はやれやれと言った風に答える。

「ごきげんよう、祥ぼー、ゆーみん」

緋痲も振り返って、声をかけてきた相手に挨拶をする。

声をかけてきたのは紅薔薇さまの妹(ロサ・キネンシス・アン・ブウトン)の小笠原 祥子とその(プティ・スール)の福沢 祐巳。

「緋痲さん、いい加減その呼び方は止めていただけませんか?」

ムスッとした表情で、祥子は緋痲に言う。

「なんで? 可愛くない、祥ぼー」

「私は良いと思うよ」

ケラケラ笑いながら言う緋痲に、聖もカラカラと笑いながら賛成する。

「祐巳ちゃんはどうよ?」

「わっ、私ですか!?」

突然振られて、祐巳はかなり驚いた顔をする。

しかし、ここで似合っているなどと答えられようか……

祥子が、ものすごい形相で睨んでいる……

「まっ、これ以上やったらゆーみんいじめになっちゃうからいいや」

ポンポンと、祐巳の頭を撫でながら緋痲は言う。

そこに、小さなシャッター音が響く。

「あっ、蔦子さん」

そちらの方を向いて、祐巳がカメラを持った人物の名前を呼ぶ。

「ごきげんよう、皆さま」

呼ばれた少女はリリアン女学園写真部のエース武嶋 蔦子。

可愛い女性を写真に収めるためなら何処にでも現れるある意味神出鬼没な人である。

「つ〜た〜こ〜さ〜ん」

そんな蔦子に、緋痲は恨みがましい声を出す。

「どうしましたか、緋痲さん?」

そんな顔ですら写真に写して、蔦子は尋ね返す。

「ひつぎに頼まれたからって、なんであんな写真撮ったんだよ!?」

あんな写真、とは前回紫苑に口付けされている場面を映した写真である。

「天地会長の依頼でしたので」

そんな緋痲に、蔦子はシレッと言う。

「うぅ、お陰でどれだけ苦労したか……」

トホホー、と言う風に方を落とす緋痲。

「いいではありませんか、ネガはちゃんとこちらで保管していますので」

「ならそのネガよこせ」

「お断りします」

緋痲の要求に、蔦子は考えることなく即答する。

「緋痲、あんな写真って?」

「ななななな、なんでもないなんでもないっ!!!」

尋ねてくる聖に、緋痲はどもりながら答える。

「緋痲さん、その言い方では何かある、といっているようなものですよ?」

小さく笑いながら、祥子は緋痲に言う。

「ねぇ、蔦子さん……どんな写真なのかな?」

「ゆ〜み〜ん〜〜〜」

興味しんしんに蔦子に尋ねる祐巳に、緋痲は恨みがましい声を出す。

「それは、いくら祐巳さんでも答えられないわね」

そんな祐巳に、蔦子は申し訳なさそうに言う。

「被写体の許可なく誰かに写真を見せるのは、私の主義に反するもの」

「私の許可なしにひつぎには見せたくせに」

「おや、そろそろ予鈴が鳴りますね」

恨みがましい目で言う緋痲の言葉を無視して、蔦子は時計を見る。

「んじゃま、緋痲には後でゆっくり聞くということで」

「言わないから」

「それでは、緋痲さんごきげんよう」

「ごきげんよう」

挨拶をして、聖達はリリアンの方へと歩いて行った。

「うぅ、今日は厄日かぁ……」

仰いだ天が、何故か眩しかった。

 

 

 

「緋痲様」

放課後、安らぎを求め学園の中庭で寝そべっていた緋痲に、声がかけられる。

「んぁ……」

まどろんでいた意識を覚醒させ、緋痲は自分を呼んだ主の方を見る。

「ちーちゃんか」

「はい、緋痲様」

緋痲を呼んだのは聖・ル・リム女学校の生徒会長でもある源 千華留。

「お隣、よろしいですか?」

「全然構わないよ。 私の庭じゃないしね」

千華留の問いに、緋痲は笑いながら答える。

そして、千華留は失礼しますといって、緋痲の隣に腰掛ける。

「珍しいね、ちーちゃんが麻帆良のほうに来るなんてさ」

「麻帆良の生徒会長と少しお話がありましたので」

「ふーん、怪しい関係かな?」

茶化すように、緋痲は尋ねる。

「まぁ、心外ですわ」

子供のような笑みを浮かべつつ、千華留は寝そべっている緋痲の顔を見る。

「私が好きなのは…愛したいと思うのは、緋痲様だけですわ」

そう言って、千華留は軽く触れるようなキスをする。

緋痲の方も、大して抵抗せずにそれを受け入れる。

こう言うオープンな所が、色々誤解を招く要因の一つなのだが。

緋痲は外国生活が長かったためか、あまりキスに対する抵抗がない。

それと同様に同性愛にも抵抗がないため、今日のような複雑な関係が成り立っているのである。

更に、この学園都市の特殊性が後押ししているといっても過言ではない。

「ちーちゃんも物好きだよねぇ、私みたいな女が好きなんてさ」

「あら、緋痲様が相手ならば物好きでも構いませんわ」

意地悪そうな表情で言う緋痲に、千華留も意地悪そうな表情で言い返す。

「ちーちゃんって、何だかお母さんって感じだよね」

千華留の髪を撫でながら、緋痲は言う。

「私が老けているって言いたいんですか?」

ちょっとムスッとした表情で、千華留は緋痲に尋ねる。

「違う違う、ちーちゃんと一緒に居ると、何だか心が暖かくなるんだよ」

苦笑しながら、緋痲は答える。

「包まれてる感じって言うのかな、そんなのが感じれるから、お母さんって感じだなぁって」

「緋痲様にそう言っていただけるのは、嬉しいですわね」

自分の髪を撫でている緋痲の手をとって、千華留は言う。

「そうそう緋痲様」

「なに?」

「聖央の十条様とはどういうご関係で?」

ニッコリと、千華留は緋痲に尋ねる。

だが、緋痲はそんな千華留の笑みがたまらなく黒く見える。

「しっ、しおねぇとは、友達だよ」

内心ビクビクしながら、緋痲は答える。

紫苑の方は、そうは思っていないが……

「そうなんですか、なら構いませんよね……」

「んぁっ!?」

言って、千華留は再び緋痲にキスをする。

しかし、先ほどのような軽いキスではない。

絡み合うような、そんなキスである。

「ぷはっ! ちっ、ちーちゃんいきなり何すんの!?」

驚いて、緋痲は起き上がりながら叫ぶ。

その時に、千華留を突き飛ばす形になる。

「だって、緋痲様はお付き合いしている人が居ないんでしょう?」

クスリと笑いながら、千華留は居住まいを正す。

「だから、私が立候補しようかと」

「にしたって、いきなりは驚くよ……」

ため息をつきつつ、緋痲は言い返す。

「緋痲様」

立ち上がりながら、千華留は緋痲を見る。

「貴女を、必ず私だけのモノにしてみますわ」

そう言い残し、千華留は歩いて行った。

「……はぁぁぁぁぁぁぁ」

千華留が見えなくなったのを確認して、緋痲は盛大なため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき

 

 

前回の倒錯恋愛劇場の続編、退廃恋愛劇場をおおくりしました。

フィーア「なんていうの、出だしちょっとやばくない?」

んー、まぁそこは浩さんの判断で。 これが皆様の目に止まっていると言うことがOKと言うことだしね。

フィーア「それにしても、紫苑様黒いわねぇ」

何だか書いてて黒紫苑様が無性に楽しい。

フィーア「美智子さんみたいなキャラになってるわね……」

まぁ、独占欲の強い所が黒キャラの魅力の一つだろうしね。

フィーア「それに、千華留も黒いわね」

紫苑に対抗する黒キャラとして千華留を参戦させてみまして。

フィーア「これからもっとドロドロになるわけ?」

予定では。

フィーア「お姉様に禁止されないように精々頑張る事ね」

まぁ、発禁モノの基準があんまりわからないからなぁ。

フィーア「一八禁はすぐにわかるけど、一五禁の基準が不明なのよね」

だから、直接的な表現は避けてるだろ。

フィーア「まぁ、後はお姉様の判断しだいってことね」

そう言うこと。

フィーア「ではでは〜〜〜」





あ、怪しい表現が。
美姫 「うん、OK〜」
はやっ!
美姫 「じゃあ、駄目なの?」
いや、OK!
美姫 「ほら、みなさい」
あはあは。
にしても、このままドロドロの展開になるのか、なっちゃうのか。
美姫 「うーん、どうも続きがありそうだし」
次回を楽しみという事か。
美姫 「一体、どうなるのかしらね」
次回も楽しみに待ってます。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



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