とらいあんぐるハート×マリア様はみているSS









設定……
恭也は三薔薇を知っています(以上)
恭也が高校3年生の秋頃だと思ってください
一応オールエンドで完治してます(何ていうか適当だよなぁ)
というわけでレッツラゴ〜(ちょっと頭が飛んでます)







『薔薇は優雅に咲き誇る2』









 さて、何でこうなってるかが問題だ
 朝起きて、周りを確認
 俺の腕枕で2人、胸のところで1人……
 腕は左に聖さん、右に江利子さん、胸のところに蓉子さん
 服をぎゅっと握り、離してくれそうに無い
 しかも、寄り添ってくるから、こうむにゅむにゅと当たるものが……
 理性に大きなダメージを作っている
 苦しいところだ

「うっ」

 今気づいたが、髪の毛からいいにおいがする
 彼女たち自身の香りだろうけど、何ていうか、落ち着く
 それと、ちょっと朝から大変なことが……

「す〜」

 ふあっ、寝息が俺に掛かってる……しかも、こう胸元に……
 って、腕にまで……ぐあっ、た、助けてくれ
 というより、起きてくれ!! 頼むから!!
 そんなこんなで俺の理性が擦り切れるのは時間の問題かもしれない
 それならいっそのことって……ダメだダメだ!! 彼女達は俺を信頼してるんじゃないか
 それだったら起さないようにどけたほうが……
 それも難しいの実情だが……しかし、何でこの格好になったんだ?
 まだ朝の5時半(推定)……良かった、朝の鍛錬をなくしていて
 でないと、危ないことこの上ない……
 周りが明るいからもう少し時間が経っているかもしれない

「う〜ん」

 ごろんと離れるように横になる聖さん
 背中が見えた……あれ? ブラの紐が無い……
 変な意味でドキドキしてきた……妄想退散妄想退散!!

「す〜」

 江利子さんは動かないし、蓉子さんも動く気配すらない
 というより、マジで起きてくれ……

「恭也、起きてる? あんた、彼女たち送るんだから、早くに起きないと……だ……」

 かあさんが扉を開けて入ってきた
 といっても、俺のは襖だ……というより一番厄介な人に見られた
 見られてしまった

「士郎さん、恭也は立派に女性を囲ってますよ……
 安心してください……立派な男性に育ってます」

 いや、懐から写真を出して、祈らんでも……というより何だ、その言葉は?

「ほら、早く起さないと大変よ
 じゃあ、かあさんは朝の仕込みがあるから」

 かあさんはそう言って出て行く
 今が6時くらいだな……は、早くせねば!!

「皆さん、起きてください、朝です」
「もうちょっと〜」
「あったかいのでもう少し……」
「う〜ん、このまま〜」

 甘えるような声で言われて、少しだけ嬉しく思うが
 それでも、起さないと彼女たちの授業が間に合わなくなってしまう
 江利子さんの肩をゆする……といっても、腕を動かしてだが

「いや〜、もうちょっと〜」

 駄々をこねるように彼女は動く……
 誰か助けてくれ……こちらに向いてむにゅむにゅと当たるものが
 立派ですね……って、違う!!

「起きないと、今日の授業間に合わなくなりますよ」
「別に遅刻くらいいいもん」

 いや、拗ねないで下さい

「授業……行かないと……」

 よし、意外な効果で蓉子さんが起きた
 俺はそれを良かったと受け止めていた
 ただ、寝ぼけているとは気づかなかった

「あれ? 違う部屋……そっか、恭也さんの部屋だっけ〜
 恭也さん、居ない……寝よう」

 いや、寝ないで下さい!! というより、起きてくれ!!

「いや、此処に居るので、2人を起すの手伝ってください」
「まだ、朝早いわ……ね、もう少しだけ」

 蓉子さんが俺の耳元でささやく
 子悪魔のささやきに聞こえるのは俺の気のせいじゃないだろう

「聖さん、起きてください」
「私はまだ寝る」

 そう言って起きる気配すらない……
 くっ、こうなったら無理やりにでも、あまりしたくないが

「よっ」

 俺は腕をあげて、次に腹筋の要領で3人分を上げる
 ただ、このとき、シャツという簡易な服を着ている聖さんは良かったが
 江利子さんと蓉子さんはパジャマだった……ボタンが飛んだ
 ぷちっと1つずつ……胸きつかったですか?
 美由希のだったと思うのだが……

「寒い」
「寒いです」

 ぎゅむっと抱きつかれる俺
 な、生だ……お、俺だって成人(?)男性なんだから
 ちょっとくらいの欲望はあるんだ!! 分かってくれ〜〜〜〜〜〜!!!!
 何とか理性を総動員させる
 流石にこれ以上はダメだと考えてるのだが
 感じるなと思えば思うほど、五感の鋭さがましてくるような気がする

「う〜ん、恭也くん、今何時〜」
「6時過ぎです」
「じゃあ、大丈夫だね」
「全然これっぽっちも大丈夫じゃありません」
「役得だと思って……というわけで、後ろ借りるね」

 そういって、俺の背中に額をあわせて擦り寄る
 ぐあっ、シャツの上からでも分かる豊満なものが……
 髪の毛さらさらですか?
 というよりも、俺はどうしたらいいんだ?

「3人とも起きてくれ……本当に間に合わなくなる」
「え?」
「此処は海鳴だから、そちらの学校までだと1時間近くかかる
 新幹線だと間に合うだろうという時間なんだ……起きてくれ
 頼むから」

 俺はそう言って、軽く体を揺らす
 彼女たちも揺れる……当たってるものがふにふにと形を変える
 ぐあっ、理性にダメージが……というより、欲望に負けそう

「そっかぁ、此処って海鳴なんだ〜」
「遅刻確定ね」
「休みたい……」
「そうね」
「いや、生徒会のトップ3人が休むのはどうかと思うのだが……」
「たまには骨休めも必要よ……」
「そうだね〜」
「じゃあ、今日は恭也くんの勉強会ということで……昨日激しかったから」
「うんうん、激しかったからね〜」
「疲れちゃった……だから、もう少しだけ〜」

 そ、外に晶とレンの気配が……
 2人がだ〜〜〜と走りさっていくのが足音で分かる
 い、嫌な予感が……
 そして、走りこんでくる音が聞こえ
 がらっと襖が開けられる

「恭ちゃん、昨日激しかったって何!!?
 っていうか、うきょわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

 この音(声)に驚いたのは聖さん、江利子さん、蓉子さんだ
 美由希の人無き人の声に驚いたようで目を覚ました

「な、何が起きたの!?」
「うん、そうだよ……何が?」
「う〜〜、何が……美由希さんが固まってる」
「「「って、わっ!!」」」

 やっと気づいてくれた
 服の胸を抑えて離れる

「きょ、恭也さん、まさか……」
「み、見てないですよね?」
「ブラが無い……あ、そっかつけてないんだった」

 そ、そんな会話をしないでくれ……恥ずかしいんだ
 聖さんって綺麗な肌していたよな

「えっと、その……」

 蓉子さんと江利子さんの目が涙でにじむ
 ぐあっ、俺のせいですか? というより、俺のせいだな……

「見られた……ブラの合うの無かったからつけてないし」
「私もよ……」

 美由希が廊下のところでのの字書いてる
 多分あれだ……落ち込んでるんだな

「まぁまぁ、2人とも、どうせヌードじゃないんだし問題なしって事にしておいたら
 恭也くん、真っ赤だよ」

 そう、俺の顔は真っ赤だろう
 2人の顔をまともに見れない

「あの、学校どうしますか? このままだと本当に遅刻になりそうなんですが」
「今日は休むわ」
「私も……流石に今日は無理」
「私は元々起きれないかと思って家に言っておいたから平気かな」
「電話お借りしますね」
「私も」

 そして、2人が胸元を抑えながら出て行く
 俺のシャツを渡すと、それを上に着ていった
 まぁ、これで胸の心配は無いだろう……柔らかだったな

「ごきげんよう、恭也くん」
「おはようございます……そちらだと挨拶はごきげんよう何ですか?」
「うん、まだ言ってなかったしね……蓉子と江利子は大変そうだし」
「ですが、休んで大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ……私達にだって用事はあるから
 大学の説明会にでも出てたといえば問題ないしね」
「そうですか……」

 電話から戻ってきた二人が俺を見て、挨拶をする
 ごきげんようという挨拶が、リリアンでは主流らしい
 俺には良くわからないことだが、本当にお嬢様だな

「朝食、食べに行きましょう……俺も今日は検査とか何とか言って休みますから」
「そんな、良いですよ……私達がついていきますから」
「へっ?」
「交流と称していけば問題なしでしょうし、学園名を出せば
 先生方も電話をかけて聞いてくれるでしょうから……」
「知り合いの方の学園の見学と言えば、参考にしたいのでと言えばいいわけですし
 そろそろ文化祭の季節ですし」
「そうですね」

 ああ、納得……俺は元から彼女たちには弱いんだな

「というわけで、今日は恭也さんの学校に行きましょう」
「いいね〜、蓉子、そんなこと考えてたんだ」
「…………江利子、恭也さんへ恋してる人少しでも知っておきたいと思わないの?」
「あ! それは確かに……」
「桃子さんの情報だけでは不足があるからこそよ」

 本人の前でそんなこと言わないで欲しいのだが……
 しかも、何気に俺はその中に混じってるみたいだし

「えっと、とりあえず朝ご飯を食べてからで良いですか?」
「そうね……お願いします」

 三つ指をついてお願いされてしまった
 シャツで下はパジャマのズボンなのだが、似合うな……

「でわ、どうしますか? リビングで食べますか? こちらの方が良いですか?」
「いえ、後でリビングの方に行きますので」
「分かりました」

 俺は洗面台で顔を洗い、台所に顔を出す
 真っ赤な顔のまま料理を作るレンと晶

「レン、晶、あのな……朝ご飯俺らの分はリビングで頼む」
「わ、分かりました〜」
「任せてください」

 そういって、俺を台所から遠ざけるように見る
 仕方ないな……手伝うこともないので、俺は盆栽を見に行く
 ふむ、変わりないな……むっ、あそこの枝が今度の時には切ろう

「あら、盆栽ね……」
「蓉子さん……どうかしましたか?」
「いいえ……父さんが趣味なもので
 一生懸命に育ててる知ってるの」

 そういって俺を見る

「盆栽は好きなんですね」
「ええ、ちょっとした鍛錬の一環で買ったものなんですけど
 今では趣味の1つですよ」
「そうですか……恭也さんには似合いますね」
「ありがとうございます」

 そういわれてのが初めてで俺は少し新鮮な想いである

「恭ちゃん、朝ご飯だよって……ごめんなさい、パジャマ小さくて」
「いいえ、すみません、こちらこそ、パジャマを壊してしまって」
「そんな気にしないで下さい……」

 そういって美由希と蓉子さんの会話はとどまらない
 俺は2人を止めてリビングへと行く

「夕方には帰りますから」
「そうですか……学校帰りに送りますよ」
「はい」
「お願いします」

 そう言って頭を下げる
 まぁ、学園から近道とかして帰ってたら時間が足りないだろうからな

「恭ちゃん、彼女たちも連れて行くの?」
「まぁ、交換留学だと思えばいいんじゃないのか?」
「知らないよ、私は……」
「迷惑かけないようには努力しよう」

 美由希に言われて、俺はそれを気にしたが、大丈夫だろう
 何かあれば俺が守ればいいんだ……頑張らないとな

「でわ、行きましょうか?」

 俺はかばんを持つと、彼女たちも昨日持っていたかばんを持ってくる
 ロッカーに預けていたのだそうだ
 それを取りに行ったりして時間がかかったのだが……

「ロッカーに預けておきますか?」
「そうね……荷物になるから、預けておきましょう」
「それが良いね」

 そして、駅前まで行き、そこから徒歩で学校まで向かうことになった
 俺と蓉子さんと江利子さんと聖さんで話しながら学園に向かう
 学生が増えてくると俺達が注目されてることに気づく

「俺、どこもおかしく無いですよね?」
「ええ」
「そうですね……」
「……」

 聖さんが静になって周囲を見る
 そしてポンと手を叩くと

「蓉子、江利子、ライバルだよ……男子の方は分からないけど」
「ああ、なるほど」
「じゃあ、愛想振り撒いたほうがいいのかな?」

 そういって江利子さんが横に手を振る
 何故か顔を赤くする男たち……あまりそういう目立つことはして欲しくないのだが
 何ていうか、困った……

「職員室で良いですか? 俺はあまり行かない場所なんですが」
「お願いしますわ」

 そして、優雅に微笑みを浮かべて、俺に着いてくる3人
 俺が上履きに履き替えるときにはお客様用の場所から上がってもらって待っていてもらった
 職員室に着くと、俺までも通されて、先生方と話し合うこととなった

「じゃあ、高町の知り合いで、リリアン女学園からの視察という形で来られたんですか?」
「ええ、恭也さんが是非にどうぞというので……」
「よければ参考にしていただいて、私達の意見も聞きたいと」
「それで、私達でよければと言ったんです」

 3人が揃ってそういう……しかし、先生方の目が尋常でないほど恐い
 何ていうか、睨みつけるというよりも、殺意まで無いか?
 体が反応しそうで恐いのだが……

「でわ、高町のクラスで一緒に授業受けててもらえますか?
 高町が寝ていたら起してくれても構わないので」
「それで宜しいんですか?」
「ええ、見本となる方たちばかりなので……
 良いかなと思いまして……午後からは文化祭の準備なので」
「はい、分かりました」
「案内は高町に頼んでください……そちらの方が良いでしょう」
「お願いします」
「ありがとうございます」

 そして、お互いに先生方との話もつつがなく終わり
 俺は廊下へと出ると赤星が居た

「た、高町、お前、どうしたんだ? こんな綺麗な女性たちを連れてきて」
「視察で来られた方たちなんだ……それで俺の知り合いというのもあいまって
 俺がこの方たちと一緒に行動することになった……それだけだ」
「でも、ものすごく疲れてないか……」
「まぁ、色々とあってな」

 赤星はふぅんと頷きながら、彼女たちに笑顔を向けて挨拶をする
 彼女たちも手馴れた様子で挨拶をしていく
 俺の平穏な生活が……というより、重要な睡眠時間が……
 そして、クラスに紹介されて、俺の隣に座る3人
 というよりも、俺の席が1つ後ろにずらされ横一列4人で座ってる
 後ろをちらちら見ている忍……どうかしたのだろうか?
 で、眠そうにして寝た……睡魔に負けたようだ
 そういう俺も眠い……いや、起きなければ
 だが……腕が前に置かれ、俺はそのまま……船を漕ぐ

「恭也さん、起きないと……ダメですよ」
「す〜」
「恭也……さん」
「蓉子どうし……理由がわかったわ」
「確かにコレは……固まるわ」

 何か周りが静かになった
 俺は、チャイムの音で気がついて3人が固まってるのを見た
 ど、どうしたというんだろうか?
 顔も赤いし
 まさか、昨日ので風邪を!!?

「あの、大丈夫ですか?」
「はっ!!」
「あっ」
「おっ!!」

 3人とも気が付いたようで、俺を見て頬を赤く染める

「寝顔、可愛らしかったです」
「うん、それは言えてる……」
「綺麗だと思ってたけど、可愛いも当てはまるね」
「か、からかわないで下さい」

 俺はそう言って時間割どおりの教科書などを出す
 ノートは何故か俺の字ではないものでとられていた
 彼女たちの誰かが取ってくれたようだ……感謝しないと

「あの、ノートありがとうございます」
「いえ、気にしないで下さい」
「そうですよ……私達もボーとしてましたし」
「あれは、ある意味卑怯だね」

 そうは言われても困るのだが……
 と、彼女たちは嬉しそうに俺を見る

「どうかしましたか?」
「いえ、こうやって見てると恭也さんが無表情ってのは嘘だなぁって」
「うんうん、少し表情が動かないだけで無表情って事はないよ」
「それは言えてる……だって、可愛いもん」

 そう言って聖さんが俺を抱きしめる
 ぎゅむっという感じが一番ピッタリだろう
 ただ、クラスの中というのと、全員居たというのと遠巻きで見てる人がいたというのが痛いだろう
 大きな声がクラスの中と外で響き渡った
 み、耳がキーンって……耳が、耳が

「だ、大丈夫ですか?」
「え、ええ」
「耳がキーンってなったよ」
「本当に……でも、どうかされたのかしら?」

 そういって悠然と周りを見る
 しかし、周りの騒ぎは収まるどころか拍車が掛かる

「もう、ダメ!! 高町くん!! 彼女たちは何で、そんなにべったりなのよ!!
 大体視察なら周囲を歩いたらいいじゃない!!!!
 それなのに……」

 むき〜と怒ったのは忍だった
 それに続いてか、忍の後ろからちらちらと眺めるクラスメート
 赤星は藤代さんに説明してる……お前のその性格が憎いぞ

「落ち着け忍……何を怒ってるんだ?
 蓉子さんと江利子さんと聖さんはそれを望んだからだ
 授業を聞くのも視察の一貫だと言ったのは、先生方だぞ
 俺の隣に座ったのは……まぁ、知り合いだという事と失礼が無いようにとの事らしい」
「う〜〜〜、でも授業中寝てる高町くんなら意味ないじゃない」
「でも、寝ていてくれたおかげで寝顔見れましたけど」
「いや、それは問題かと思うのだけど」

 俺は小さく抗議を言うが、スルーする

「と、とりあえず、もうちょっと離れて!」
「あら、じゃあ、アピールなら良いですよね?
 私達告白もして、来てるんですけど」
「えっ?」

 忍が俺を睨む

「恭也、まさか……告白に応えたとか……まさかね
 真っ黒で鈍感で、誰の想いにも気づいてくれない高町くんがね……ね?」

 後ろを振り返るクラスメートに聞く忍
 クラスメートも頷いている……そんなに鈍感と強調しなくても良いと思うのだが

「ですが、恋は恋ですし、本人間の問題ですわ
 それを後からきて彼氏に出来なかったからといって怒るのは筋違いですわ」
「そうね……それに、恭也さんとは知り合いでした
 今は恭也さんがどうか分かりませんが、私達も恋する乙女ですから」
「ま、そういうこと……だから、恭也くんが、嫌って言わない限りね♪」
「って、聖さん、蓉子さん、江利子さん、抱きつかないで下さいって
 恥ずかしいんですから」

 頬をぷにぷにと指で押される
 照れてる顔が楽しいのだろう

「それに、こんなに表情豊かですし……可愛い」

 蓉子さんが妖艶に言う
 何ていうか、蓉子さんの声って耳にす〜と入ってくる感じなんだよな

「だから、離れなさいって」
「え〜でも、抱きごこち良いし……勉強教えたらすぐに覚えていくし
 それに、恭也くんは誰のものでもないんだから」

 聖さん、そうは言いながら抱かないで下さい
 当たってますって……

「ま、恭也さんがかっこいいのは認めるけど、私達も認めてる
 だから、誰がどうしようが恭也さんが拒まない限りって事ですね」
「うっ、言葉で勝てない」
「まぁ、忍は理系だからな」
「シクシク……って、恭也も少しは嫌がりなさいよ」
「……そうなんだが、彼女たちに逆らうのが中々難しくてな
 何ていうか、お姉さんみたいな、妹みたいな、中途半端なような
 微妙な感じで、とても新鮮味があるんだが……」
「だからって許容しない」
「まぁ、彼女たちにも色々あるんだろうし、羽を伸ばしてると思えばいいんじゃないのか?」

 俺はそう言って周りを見る
 女性たちが何故か赤い頬をしてるが、風邪が流行ってるのか?
 気をつけないとな……

「そうやって恭也は甘やかすから……」
「まぁまぁ、落ち着け忍……第一俺は甘やかした覚えは無いぞ」

 そう言ってとりあえず次の先生が着たので席につく
 全員ついてるのだが……しかし、忍、お辞儀をしてすぐに寝るのはどうかと
 俺みたいに数分後とかでないと困るぞ……
 そして授業はつつがなく進み、本日のメインイベントらしき文化祭の準備風景を見せる事となった






「へ〜、こうやってるんだ」
「屋上にもいけるようになってるんですね」
「ええ、此処から垂れ幕を下ろしたりするんです」
「えっと、こっちには何があるのかな?」
「あ、そちらは生徒会室です……といっても、今は経理などで忙しいかと」
「なるほど、そこらは変わらないみたいですね
 こちらではクラスで何かというのが多いのですね」
「ええ」

 そして、お互いに色々と話しながら、売店とかの事や出し物のことなどを話す

「私達のとはまた違った感じの文化祭なのですね」
「そうですね……女性達だけというわけでもないので、こういう風になってます」
「う〜ん、こういう文化祭って行って見たいよね」
「来週の日曜でしたっけ?」
「土日ですよ」
「…………江利子、聖、ちょっと」

 そして3人が相談をする
 というより、顔をあわせてにこやかに会話をしてるのだが
 絵になるな……やっぱり
 1人1人違う輝きを持つ人たちなのだが、それでも絵になる
 江利子さんは少し違う輝き方をするし、聖さんもまた違う輝き方をする
 そして、それを纏めてる蓉子さんの輝きが凄いと思ったり
 う〜ん、魅力あるというのはこういう事を言うのだろうな

「あ、恭ちゃん」
「高町先輩」
「ん、美由希と神咲さんか……どうかしたのか?」
「ううん、でも本当に案内なんか出来るの?
 最近準備だから帰れるとか言って帰ってなかった?
 3年同じ高校なんだ、大丈夫だ」
「そうですね……1年2年ともそんなに変わらないでしょうし」

 そして3人の相談が終わったのか俺のところに来ると

「土曜と日曜に此方に来させてもらっても良いですか?」
「ええ、構いませんけど、大丈夫なんですか? そちらは?」
「私達はつぼみが居ますから」
「そうですか……」

 つぼみのことも聞いている
 姉妹制というのを導入して、上級生が下級生の面倒を見るという制度だ
 それこそ凄いな〜と俺は思った、確かにそれだと確りしてくるのが普通だとも思う
 なるほど、それでお三方とも立派だと思ったのか……

「じゃあ、今回は此処に決まりだね」
「ええ……花園のお手伝いは私達の方で出来るし……
 問題は、祥子よね」
「そうだね……あの子何を言い出すかわからないし」
「妹の事を持ち出しましょう……全く、祥子も我侭なんだから」
「とかいいつつ、そこが好きなんだよね〜、蓉子は」
「まぁね……それは否定しないわ」

 そして、お互いに笑顔で色々と言ってると大分時間が経っていた
 そろそろ移動しないと走らないといけないことになりそうだな

「聖さん、江利子さん、蓉子さん、そろそろ駅に向かいましょう
 お土産とかも買ったほうがいいでしょうし」
「そんなお土産とか買わないですけど……」
「そうですよ……それに、ロッカーの荷物とか考えたら
 本当にそろそろ行かないといけないし」
「ええ、というわけで、行きましょう」

 そして、人ごみを掻き分けて歩いていく
 というよりも、何でこんなに集まってくるのだか

「はぁ〜、心配したとおりでしたね」
「といいつつ、蓉子は恭也くんの手を確りと握ってるのね」
「あら、そういう江利子だって」
「ぶ〜、2人ともずるいよ」
「聖、置いていくわよ」
「うわっ、人の演技を……」

 聖さんも追いかけてくる
 あのまま居てたら大変だろうな……
 色々とあるから
 美由希と神咲さんがなにやら困った表情で見送ってるが




 駅前に行く前に翠屋でシュークリームを包んでもらう
 この時間に帰れば、リリアン女学園にも放課後につきそうだ
 彼女たちがその時間を希望したので、俺はそれを出したのだが

「でわ、ありがとうございます」
「いえ……シュークリーム、家の人気メニューの1つなので
 良ければ皆さんの感想とかお願いします」
「ええ」
「美味しいから感想無いかも」
「そうだよね……いくつでも入りそうだし」
「さ、行きましょう」
「そうね……でわ、恭也さん水曜日に」
「ええ」

 そして手を振って駅構内に入っていく3人
 俺はふと後ろへと振り返る
 そこには、美由希、神咲さん、忍が立っていた
 3人が何もしないかの監視だろうか?
 ばっちり3人には見えていたと思うのだが……

「で、たかまちく〜ん、どういう事か教えて欲しいのだけど……
 美由希ちゃんから全部話は聞いたわ」
「どういうことというのは?」
「とぼけるきなの!? 彼女たちに抱きしめられて寝てたっていうじゃない!!
 教室での事といい!! どういう事なのよ!!」
「そうですよ、私達のことどう思ってるんですか?」
「そうだよ、恭ちゃん」

 どうって言われても……

「忍はクラスメートだし、神咲さんは美由希の友達だし、美由希は妹だろ?」

 がく〜とうな垂れる3人

「共通して言えるのは、忍と神咲さんは友達というくらいしか……」

 さらにうな垂れる3人
 何があったのだか……ま、俺はかあさんに頼まれて彼女たちを送ったら店に行かないと

「俺はこれからバイトだから、そのうちな」

 そういって走っていく……うむ、やはり早めに行かないと混みそうな時間だしな
 結構混んでるようだ……長いというわけでもないが列が出来ている







 つづく









 あとがき
 本当に続いてるな
 シオン「……ね、あそこで真っ白になってるゆうひはいいの?」
 ああ、メイドについてを熱く語ったらああなった
 シオン「何を語ったのよ」
 メイドのチラッと加減による効果とその効能についてとか濃い会話を
 シオン「というより、それは意味があるの?」
 ん〜、ゆうひがメイド役で出たいって言うから
 シオン「私達、そんなことしてないけど」
 お前は遺伝子に組み込んであるし、シオンは俺の遺伝子を多少使ってるから分かるだろう
 シオン「お約束な行動はお手のものって事か」
 おうよ
 シオン「ま、あんたみたく、物事を順序よく落とすなんて芸当できないわ」
 あははは〜、さすがだな
 シオン「あんたのことよ」
 ま、出来たら終わりだ
 シオン「どういうこと?」
 優雅に咲き誇るシリーズだな
 シオン「つぼみはいいの?」
 つぼみ……つぼみなぁ……難しいんだ
 シオン「何で?」
 だって、由乃さんだぞ! 祐巳さんだぞ! 難しい以外の形容が無いんだ
 シオン「だから、普通に書いたらあるんでしょ」
 普通ならあるけど、普通なんてダメだ! 邪道だ!!
 シオン「何ていうか、こいつ最低」
 何を言う!! 祐巳さん押しつぶし事件とか(?)ドジっこ事件とかあるじゃないか
 シオン「確かに聖さんに弄ばれてるとかイメージが」
 由乃さんはか弱いイメージあるし……けど、内弁慶だし
 シオン「苦労ね」
 そういえば、An〜〜〜で、由乃編ないね
 シオン「無いわね」
 欲しいね
 シオン「何気に遊び人は蓉子様も書いて欲しいとか」
 あははは〜(壊れ)
 シオン「でわ、また〜」



頂きものの部屋へ戻る

SSのトップへ



          


inserted by FC2 system