『朧月の眠り2』














 私だって悲しい事があるんだよ
 とまぁ、真面目な状態のことは置いておいて……服を払って、立ち上がらせてもらう
 引っ張り上げられて思うけど、やっぱり私って小さいからかな
 そのまま、ぽすって恭也の体に抱きつく形になってしまった
 ううっ、背が小さいから、腰あたりに腕というか、肩というか……きっちりと回ってしまった

「ありがとう……ちょっとよろめいちゃったよ
 長旅の疲れが抜けてないのかもしれねいわ」

 言い訳なんだけどね……実際は恭也が強く引っ張りすぎ
 全く、少しは考えて引っ張って欲しいわ
 私は体重も少ない(つもり)なんだし

「重いぞ」

 私の心は凍りついた……周りは数メートル離れた
 勿論、近くに居た人たちも……
 スカートであまり動けないけど、膝、肘、肩による三連撃により、恭也のお腹を重点的に攻撃
 1つは確実に喰らったのか、『ぐふっ』とか吐いてる
 そんなの知ったことじゃない……こいつは乙女の心を傷付けたのだから
 短距離に寄る、打撃……恭也たちにはまだ無い技

「くっ」

 体を横にずらし痛みを避けようとするけど、甘い
 ガスッという音と共に、恭也のお腹に更に一発

「けほっ」

 恭也の身が崩れた

「お〜」
「あ〜、高町くんが〜」
「看病し放題かしら」
「蛍、貴様」
「あら〜、地べたを這ってどうしたのかしら? 恭也」
「何で俺が殴られなきゃいけないんだ」
「乙女に対して重いなんて言った馬鹿を処罰しただけよ」
「まぁ、ありゃあ、高町が悪いな」
「あんなに軽そうなのにな」
「確かに軽かったよ〜」
「私たちでも、頑張れば抱っこできたし」

 頑張ればなのか? いや、まぁ、それは良いのだけど

「高町〜、流石にそれは女性に対して如何かと思うぞ」
「だが、事実、片足に体重乗せられて重かっ」

 ドスっ……ごめんね、無意識で右足が上がってたわ

「お・ま……え」

 恭也が私を睨みつける

「さっきのは、流石に死ぬぞ」
「ごめんごめん、恭也があまりにも失礼なこと言うから、足が勝手に」
「まぁ、あれは確かに恭也が悪いかもね」
「俺もあんなふうにけられて見たい……」

 今、誰か危ないこと口走ったぞ
 って、誰も無視ですか? 私に蹴られたいって……Mか?

「サド」
「何?」
「馬鹿鈍感娘」
「ふぅん、まだ元気あるのね」

 けりを入れようとして、すぐに数歩引いたが倒された
 というより、こかされた
 まさか、鋼糸で引っ張られるとは

「きゃっ!」

 とりあえず、こけた振りをする

「あれで、スカート翻ったら丸見えだな」

 こけた拍子に、足が少し出ている……といっても、膝までだけど
 急いで正した……恥かしいし

「エッチ、変態、さっき蹴られた一瞬で人のスカートの中見たわね〜
 むっつり助平〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」

 鋼糸を外して、瞬時に逃げた……見事というくらいに走って

「誰が、スケベだ!!」

 そう言って、追いかけてくる恭也
 とりあえず、赤星さんの後ろに隠れる

「赤星さん、助けてください」
「え、俺!」
「あら、赤星君良かったじゃない」
「そうなのか?」
「赤星退けっ、その馬鹿娘に鉄槌を下さねばならない」
「いや、高町も落ち着けって……まだ子供することじゃないか
 それに、お前だって悪い部分があるんだから、ちょっとは抑えろって」
「あんなに蹴飛ばされて、誰が抑えられるか」

 関節を極めてないんだからいいじゃない……折ってないし
 蹴飛ばしただけだし、まぁ、一部殴ったけど

「お願い、赤星さん」
「あ、えっと……」

 下から潤んだ瞳で、助けてってオーラを出す
 いや、やっぱり暗殺者に必要なのは、時と場合に応じた演技力というのも物言うし
 必要なことといえば必要なことだよね

「赤星、そいつを渡せ」

 と、恭也は危険な言葉を言った

「あれ、言葉だけ聞いてると、一人の女性を男二人が取り合ってるみたいに聞えるね」
「恭也が悪役ね」
「高町くんに、あんなこと言われてみたいわ」
「赤星君に護られたい」
「本当」
「いいな〜、蛍ちゃん」
「俺もあんなことされてみたい」
「俺もあんな風に言ってみたいが、無理だな〜、幾らなんでも恥かしすぎる」
「確かに」

 周りに気づいた恭也と赤星さん
 二人が頷き合う……二人の男に腕が私の腕を持つ

「え?」

 次の瞬間、2人の腕に引っ張られるようにでは無く、完全に宙に浮いてる
 すご〜い……風が私の前から来る

「あのさ、2人とも、私事務室に用事があるのだけど」
「んなの、明日でいいだろうが」
「そうだぞ……とりあえず、明日だ明日」

 周りに見られながら、走っていく2人
 もとい3人なんだけど、私は混じってないって事になる
 だって、引っ張られるというより、2人が走って、その上に乗ってるみたいな感じだし
 早いな〜、2人とも……

「でも、このままだと2人とも幼女誘拐犯扱い」

 私の言葉に2人はぴたりと止まる
 着地をした……離陸から着地までが激しいこと激しいこと
 定員一名だけど、飛行機体験かな

「此処まで来たら大丈夫だろう」
「そうだな」

 赤星さんと恭也の2人がほっと一息ついてる
 でもさ、路地裏って……なんで、私が……

「泣きたくなるよ……講義が一時間でよかった」
「そうだな」
「俺もだよ……剣道部の練習も今日はないし」
「そら、良かった」
「でも、俺ら逃げたら、凄い噂になってるんじゃないか?」
「……そうかも」

 2人とも、そんな顔を青くしなくても
 いや、まぁ、事実なんだろうけどね……

「頑張って、2人とも」
「当事者がこれだもんな」
「というか、聞えててもあのイタズラは、如何かと思うけど」
「だって、恭也が苛めるから」
「俺の方が痛手被った気がする」
「ま、多分、そこまで気にするようなことは無いと思うけど」

 思うけど、難しいって事だね
 私もそう思うよ……

「とりあえず、折角の良い男2人が居るんだし、ちょっと休憩しよう」
「関係無いと思うが、そうだな」
「そうだな……それに、高町とこうやって歩くのは久しぶりだ」
「そうだな」

 2人とも、同じような所だしね

「私、お寿司食べたい」
「ぶほっ」

 恭也がむせた

「汚いよ、恭也」
「いや、いきなり寿司って」
「だって、食べたことないし、スーパーとかのパックのお寿司とかでもいいし
 食べてみたいんだよね……」
「じゃあ、行くか」
「え、何処に?」
「俺の家」

 赤星さんの家

「そんな、いきなりご両親に挨拶だなんて……えっと
 『不束者ですけど、よろしくお願いします』だっけ?」
「それ、激しく違うから……そんな事言ったら、うちで大論争がおこっちまう」
「恭也の家でもしてみようかな……」
「辞めてくれ……あれ以上事が起きるのは勘弁して欲しい」
「分かった……じゃあ、友達だし、普通に挨拶するよ」
「そうしてくれ……多分、父さんが握ってくれるし、ちらし寿司でいいなら俺が作ってもいいし」
「赤星さんの手作りかぁ……食べてみたいな」
「了解」

 こういう所、似てるのかもしれないね
 女性に鈍感というか、鈍いというか、こう優しいのだけど、こう抜けてるところ
 こんな風に誘われたら、どの女性でもついていきそう
 私は行かないかな……危うかったら近づかないが、生き方だったし

「こっちだよ」

 案内されて、家に到着
 此処が赤星さんの家か〜、っていいのかな……私まで来ちゃって
 案内されてきたんだし、良いか
 お店の中はもうすぐ昼ということで、準備してるらしい

「ん、勇吾戻ってきたのか……お、高町くんじゃないか〜、お久しぶりだな
 それに、可愛いお嬢さんまで……どっちかのコレか?」

 小指を上げて聞く小父様
 こういう時は、やはりアレしかないでしょう

「初めまして、滝川蛍と言います……本日は恭也さんの友達の赤星さんに御呼ばれしたんです
 不束者ですがよろしくお願いします」
「あ、いや、これまた確り出来たお嬢さんで……此方こそ、木刀とかしか脳の無い息子だけど
 寿司作らせたら結構上達してきてるから、顔見せてくれたら嬉しいよ
 おい、勇吾、高町くん、こんな確りした子が友達にいたんだな〜」
「騙されてるよ」
「ああ、騙されてる」

 でも、料理人って恰好してる人、初めて見た
 寿司職人の服って感じがして、恰好良い

「どうかしたのかい?」
「いえ、海外から来たもので、日本の服装を見て、かっこいいなぁって」
「いや、こんな服でよければ、幾らでも見ていってくれてかまわね〜けど……照れるな」

 ちょっと頬を赤らめて可愛い人である
 あ、後ろから奥様かな?
 って、それは危ない気が……そのまな板縦に持って、頭に直撃コース

「ぐあっ」

 ゴスッって音したよ、ゴスって

「おほほほ、初めまして勇吾の母をしております、美織です」
「初めまして留学生として来た、滝川蛍です……恭也さんのお友達の赤星さんにお呼ばれしてきたんです
 ふつつかなものですけど、よろしくお願いします」
「あらあら、ご丁寧にありがとうね」
「いえ、こちらこそ」

 でも、きっちりと攻撃のダメージを避けていた、小父様も凄いなぁ

「ちょ、勇吾、本当にこの子、あんたらの知り合い?」
「おい、雄二、何だよ……知り合いっていうか、正確には高町の知り合いなんだそうだが」
「すっごく出来た人じゃないか」
「雄二、お前、間違っても惚れるなよ、中身は果てしなく危険だぞ」
「は〜、兄貴こそ、何馬鹿言ってるんだよ……やれやれ、これだから恋人1人出来ないんだぞ
 もてるのに……兄貴と恭也さんはさ」

 あそこに居るのは、赤星さんのご兄弟?
 聞いてる限りでは弟さんだね

「初めまして」
「あ、は、初めまして」

 声をかけると、顔を赤くしてどぎまぎしながら言う
 私と同じ年齢くらいかな……なんで此処に居るんだろう?

「そういえば、雄二は何で此処にいるんだ?」

 今日は平日なはずだし

「忘れ物を取りに戻ってきたら、良い場面に出くわしたというわけだよ
 俺、今日は一生忘れなさそう」

 いえ、忘れるでしょうね、きっと……

「恭也さんの所で、ご厄介になってるので、何時でもいらしてくださいね
 私の家というわけではないので、ちょっと厳しいところですけど」
「そうなんだ……はい、寄らせてもらいます
 もし、翠屋でバイトするなら、毎日でも通いますよ〜」
「ありがとう」
「じゃあ、父さん母さん、兄貴いってきま〜す」

 元気な弟さんだ

「元気な弟さんですね……」
「羨ましいのかい? なんだったら、本当に弟にするとか」
「そうね〜、うちの鈍感息子にいい人が出来たならいいのだけどね〜」
「そんな、赤星さんなんて、私なんかよりもっといい人が見つかりますよ」

 いや、本当に……社交辞令でも、これは言わないとね

「あははは、それはそれでありがたいんだけどね」
「そうね〜、ほら、あなた、そろそろ御昼だし」
「そうだな」

 準備を進める中、赤星さんは恭也を前に座らせて、ちらし寿司を作ってるし
 私の分は?

「赤星さん、私の分は?」
「なにぃ、勇吾、お前作ってないのか?」
「い、いや、これが、蛍さんの分だよ、うん」

 頷いてるけど、それだと

「赤星さんの分は?」
「店のを勝手に食べるのはよくないしな」
「あ、そっか……ごめんなさい
 えっと、奢りますので」
「い、いや、そんなことしなくていいから、本気で」
「駄目ですか? 誘ったの私だし、悪いなぁって思ったから」

 見ると、赤星さんが困った顔をしている
 恭也は我関せずだ

「恭也も、友達が困ってるのに何も言わないの?」
「うっ……赤星も諦めて、一緒に食べようぜ、な」
「……了解」

 良かった……だって1人だけ食べれないのは辛いだろうし、寂しいって
 誰かが言ってたっけ……誰だっけ
 そうそう、桃子さんだっけ

「はぁ〜」
「どうしたの? 恭也……元気ないよ」
「誰のせいだ、誰の」
「……??」
「小悪魔め」

 酷いな……それに勝手に逃げて、此処に連れて来た人が悪い

「一緒に食べたかったんだよ……お寿司の食べ方知らないし」
「……食べたこと無かったのか?」
「握り寿司というのも食べたこと無いから」
「なるほどね」
「じゃあ、握りもセットで何か作るよ」
「良いんですか?」
「良いよ良いよ、これからも勇吾の事お願いって事でね」
「ありがとうございます、小父様」
「いやいや、はっはっは」

 照れながらも、確り準備してる小父様
 職人芸って事なんだろうね……

「ほい、ちらし寿司お待ち」
「美味しそう〜」

 お魚の生を食べるというのも、日本ならではという感じだ
 他のところでも、ちょくちょくと出るようにはなったけど、それでも、ちょくちょく
 日本では、多々食すのだから、それを考えたら、少ない方だ

「握りも、赤身とタイと貝で良いかな」
「ありがとうございます……きれ〜」
「そうかい?」
「お寿司を写真で見たことはあっても、直に見るのは初めてなので」
「そっか……じゃあ、ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます」

 座りながら、お寿司を見る
 本当に綺麗だ……ちらし寿司もおいしそうだし

「ほら、蛍も食べるぞ」
「あ、はい」

 手を合わせていただきますとする

「これらの握りは基本的にお箸でも、手でも食べるんだ」
「手でも、こうやって持って食べるんだよ」
「お箸ではこうだな」

 簡単に見せてもらう……なるほど〜

「あ!」
「どうしたの、赤星さん」
「あ、いや、その、君の貝に指がついちゃったから」
「口に直接入れてもらえれば良いのでは?」
「え?」
「へっ?」

 2人から声がもれる?
 何か可笑しなこと言った?

「貝がどんな味か知りたいし、食べたいからお願いしますね」
「え、ちょ」
「お願いします」

 口をあけて、待ってると、何故か顔を真っ赤にして、入れてくれる
 って、このままだと落ちちゃう
 指先に唇が当たる……軽く指を口に含んで、舐める
 ご飯が少しすっぱい……これが酢飯ってもので、わさびもついてるんだ
 美味しい……指を軽く舐め取る

「ありがとうございます」
「あ、いや、その」
「むっ」

 恭也、どうかしたの?

「でも、生で食べる感覚無かったけど、美味しい」
「そうかい?」
「はい……食べれて感動しました」
「そりゃあ、良かった」

 小父様は嬉しそうに笑顔で答える
 私はそのままちらし寿司に手をつける
 2人は固まったままだ

「あの、赤星さん、恭也さん、どうしたんですか?」
「い、いや」
「何でも無い」

 恭也もしかして、不貞腐れてる?

「あはははは、2人とも照れてるんだよ
 まさか、指を舐められるとは思ってなかったようだしな……勇吾の奴照れてるんだよ」
「赤星さんが?」
「いや、あんな経験無かったし」

 慌てながら言う

「あの、嫌だったんでしょうか? もしかして、食べたいって駄目でした?」
「い、いや、そういうんじゃないから」
「でも、迷惑だったんじゃあ」
「全然そんな事ないから、ただ、恥かしくて」
「えっと、じゃあ、大丈夫なんですね」
「そうそう、大丈夫だから」

 なら、良かった……

「恭也さん、如何したんですか?」
「蛍、少しはな、男に対して距離を置けるようにしような……分かったか?」
「? 意味が分からないけど分かりました」

 頷いておいた……恭也も何をそんなに考えてるんだか

「恭也さんもしたかったとか?」

 恭也がお茶を吹いた……赤星さんは、そのまま固まった

「んなわけないだろうが!?」

 お茶を拭きつつ言う……でも

「なんか、怒ってるから、もしかして、2人だけみたいで寂しいからかなぁって」
「んなわけあるか!!」
「そんな怒らなくても、ほら、あ〜ん」
「そんな事でだまさ……」

 恭也は周りを見て確認……もう12時を回ったおかげで、回りは人ばかり
 で、注目の的……

「食べてくれないの?」
「……あ〜ん」

 恭也、やけっぱちだね〜
 もごもごと口を動かして食べる恭也
 上げたのは、タイだ
 まぁ、残念だけど、半分に切らせてもらった
 私も食べたかったし……

「美味しいでしょ」
「あ、ああ」
「駄目だよ、料理人の人に美味しいって言葉は嬉しいんだから
 ちゃんと言わないとね……赤星さんの作ってくれたちらし寿司も美味しいし
 今日のお昼は本当にありがとう」

 お礼を言って、食べ終わる
 結構な量があったなぁ、良かった……2人に少し食べてもらって
 貝は全部だったけど、赤身も半分食べたら、残りを赤星さんに食べてもらった

「赤星さんの事、勇吾さんって呼んでも良いですか?」
「うん、良いよ……」
「ありがとうございます、勇吾さん」
「あは、あはははは」

 扉を出る前にお会計を済ませる
 恭也と勇吾さんの分もだ

「4500円だけど、大丈夫なの?」
「はい、今日は出会った記念って事で」
「えっと、分かった……素直に奢られて置くよ
 また、来る機会があったら着てね」
「はい、また来ますね」

 それに、美味しいし……お寿司ってこんなに美味しいものなんだね〜
 パックとかだと美味しくないって聞いてる
 如何なのか分からないけど、勇吾さんのお家のは美味しかった

「雄二さんによろしくお願いします」
「おぅ、何時でも来てくれ」
「はい、では、また」

 頭を下げて、出る
 しばらく歩くと、恭也が私を見ている

「どうかしたの? 途中から何か凄く悩んでいたようだけど」
「お前、凄い鈍感だな」
「それを言えば恭也もだよ」
「……まぁ、良い
 俺は、翠屋を手伝ってくる」
「私は大学に戻らないと……書いたもの出さないといけないし
 学生証が手に入らなくなっちゃう」
「分かった分かった」

 後でねって事で分かれる……私は、大学へと足を向けてる
 といっても、バスで行くので近いけど、あの2人は路地裏を走り回って到着するのだから凄いものだ
 さ、資料書いたものを提出しますか……喧騒鳴り止まぬ大学へと足を向けて
 多分、まだまだ騒がしいだろうなぁ








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