『An unexpected excuse』

   〜大江山 祈編〜








「俺が好きなのは…………」

 風が吹き、恭也は上を見上げる
 そこから、鳥が飛んできていた

「あ〜、いかんぞ、皆、よってたかって一人をいじめたら」

 しゃべる鳥が上空から全員を見下ろしていた

「土永さん」

 全員がそこに飛んでる鳥を見て名前を言った

「うるさい、じゃりっこどもだ」

 そんな暴言を吐く、毒吐き鳥

「乙女にとっては重要なことなのよ」
「乙女ってようには見えないが」

 土永に言われ、沈黙の忍
 どうにもテンポが合わないのか、土永と月村の会話は一致しない
 性格的なものもかなり含まれてるだろう

「あらあら、どうかしたのですか〜」

 のんびりマイペースな女性登場……その脅威な胸囲は一部な男性を除いて魅了する

「祈先生、その高町先輩の好きな人を聞いていただけです」

 正直に言う女生徒……祈はちらりと恭也を見て、すぐさま視線を糸目にする

「あらあら、とりあえず、あまり詰め寄ってはかわいそうですわよ
 甘いものでも食べて落ち着きなさいな……顔がこわばっていて、危ない人に見えますよ」

 年上の女性に言われ、おとなしく去る恭也のFCたち
 美由希たちも自分の顔がちょっとこわばっていたのを思い返し、そのまま戻る
 確かに冷静になる必要があるだろうという配慮だ

「ありがとうございます」
「いえいえ……こちらこそ感謝していますわ
 恭也さんのおかげで睡眠薬の必要がなくなったのですから」

 二人だけの会話
 教師と教え子、だが、その実態は……

「でも、噂以上でしたわね」
「何がですか?」
「FCがあるとは聞いてましたけど、此処までとは予想を大きく違ったというだけですわ」
「ああ……祈、怒ってる?」
「いいえ、私は」

 恭也はそっと祈を包むように抱き寄せる

「??」
「少しだけ……ごめん」
「構いませんわ」

 恭也の腕、胸の中で祈は腕を伸ばし恭也の背中に手を回す

「こうしてると、初めて恭也さんを襲ったときを思い出しますわ
 私が手取り足取りのはずが、予想を裏切って、私が腰砕けてしまう始末」
「いや、それは、すまんかった」

 恋人同士と呼べるもの

「でも、こうする機会は恭也さんが卒業してからですわね」
「そうだな……俺が言ってたのにな」
「仕方ありませんわ……土永さんが騒いでるから、うるさい鳥を抑えないとと思いましたけど」
「土永さんは?」
「今は空を飛び回ってる頃ですわ」

 二人して、木の傍に座る
 校舎や上からも死角になっている場所に……二人の影は一つ
 ただ、傍に居るときだけ居て、普段は居ない
 大人の付き合いというよりは、むしろストイックすぎるほどの付き合い
 二人の間にあるのは、恋じゃなく
 愛でもなく、お互いの必要性

「俺も魅了されたんでしょうね」
「そうかもしれませんね、お互いに魅了されましたね」

 二人とものんびりと過ごす
 秋の風が二人を包む……もう二ヶ月もたてば冬になるだろう空気
 でも、冬が来て、春が来る
 二人の周囲にはかなり早い春の空気があるように見えるのだった












 あとがき
 美姫「短すぎるわ!!」
 かはぁっ!!
 シオン「多分、これ以上はかけなかったんだね」
 けほけほ
 ゆうひ「美姫ちゃん、お疲れ様」
 美姫「いえいえ……遊び人の方がいじりがいがあって楽しいわ」
 あの、俺コメディアンじゃないから……本気で蹴られたら痛いのだけど
 シオン「普通なら昏倒ものを、受けても昏倒しないあんたが悪い」
 さすがに身体裁きはうまくなるって……いたた
 ゆうひ「ま、良美さんを書きたいって言ってたけど難しいみたいね」
 まぁね〜〜、こ〜〜、出ないから
 美姫「出ない?」
 普段はゲームとかしてる間に出てくるんだけど、今回ばかりは出ないんだ
 シオン「理由は似たのを書いたせいだって事だけど?」
 似たり寄ったりのを考えたけど微妙だったから、廃棄した
 美姫「それって」
 ま、必要はあるようでないって奴だ
 ゆうひ「なんだかやね」
 土永さんと祈と恭也の変な会話もしたかったけど、やめておこうかって
 シオン「理由は?」
 会話分は長くなるから
 美姫「それが本音なのね」
 ああ……でわ、これで
 ゆうひ「またね〜」
 ほなね〜(^^)ノシ   げはぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(蹴りを喰らった)
 美姫「ゲット♪」






ストイックな感じの祈編。
やっぱり大人の余裕がある分、甘々は難しいかな。
ほのぼのとした感じで、祈ちゃんらしいし。
土永さんも交えた変な会話も見てみたかったかも。
ともあれ、投稿ありがと〜。



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