「と、言う訳で。なのはを宜しく頼むぞ、シロ君」

 

そんな、一言から始まる休日

 

 

※小ネタです。いろいろと許してください。寛大な心の広さを持って読んでください。アウト!!っと言われる方は見ないことをお勧めします。

 

なのはと一緒

 

 

 

ガンブレイズ

 

「むぅ・・・少しは手加減しろ、なのは」

 

三つ子だぁ〜

 

「そう言うシロ君だって・・・・・・本当に・・・・初めてなの?」

 

カチャカチャ

 

喰わせろ!!

 

「にゃぁ!! 負けちゃった・・・・・うぅ・・・唯一シロ君に勝てると思っていた、拠り所が・・・・・・・・もう一回!! もう一回しよ!!」

 

「何度でも来るがいい。コマンドは既に把握した!!」

 

何故だか熱い二人のバトル。

 

最初は、なのはの宿題を見ていた士郎だったが。終わってみればナニをすれば良いのかが解らない。

ソコでなのはが提案したのがゲームである。

コマンドやキャラの癖が良く解らずに、最初は負けていたのだが今では連勝中である。

 

不健康極まりない、休日の過ごし方。(余りまねするなよ!! 嵌っちゃうから!!)

戦いの終わりは、なのはの可愛いお腹の音だった

 

 

お昼を一緒

 

 

「シロ君・・・・」

 

「如何した? 焼き蕎麦は嫌いか?」

 

ズルズルと麺を口に運ぶ

 

「・・・美味しすぎるよ」

 

「キャベツが新鮮だったしな」

 

ズルズル

 

「涙が出そうだよ・・・・」

 

「むぅ・・・ソースを入れすぎたのか?・・・そんなに入れてない筈なのだが」

 

そうじゃないんだけどね・・・と心で泣く少女が一人

 

 

食後に一緒

 

縁側に座って、日に当たる。

脚がプラプラ、風がそよそよ

 

「それでね、アレが去年の大会で優勝した奴で・・・・」

 

「確かに・・・素人が見ても立派だと解るが・・・」

 

二人同時に渋い顔をして、同時に言う

 

「「盆栽はなぁ」」

 

言った後で同時に笑う。

 

「ないよねぇ」

 

「ないよなぁ」

 

 

 

一緒に片付け

 

カチャカチャと食器が擦れあう。

 

「あ、なのは。洗う時にはクッキングペーパーで先に拭いた方が良い」

 

「へぇ、そうなんだ」

 

「そうなんだ、油お吸い取ってくれるからな」

 

カチャカチャ、キュッキュッ

 

ピカピカに洗い終わった食器を背に、ソファーに座って一息

 

「・・・・・・・・・茶が美味い」

 

「シロ君、お爺さんみたいだよ?」

 

「そうか?」

 

「そうだよ(と言うより、お兄ちゃんみたいだよ)」

 

「今、何か思わなかったか?」

 

「・・・・・・何も?」

 

むぅ、と言ってお茶を啜る少年を見て少女は心の中で一言

 

(シロ君・・・エプロン姿が似合ってるなんて言ったら怒るかな?)

 

彼は何処に行っても主夫らしい

 

 

一緒に買い物

 

「今日はカレーです」

 

「メモに書いてあるしな。」

 

二人並んで歩く商店街。

 

デート? と店の常連さんに聞かれる二人は同時に答える

 

「「買い物です」」

 

少年的には、少女の兄に誤解されては命に関わるので堪ったモノではない。たしかに少女は可愛いが・・・・・

 

少女的には良く解らない。勉強も運動も自分より出来るし、頼りにも成る。ちょっとカッコイイし・・・・・

 

お互いがお互いに、少し複雑なのだ。

 

スーパーに入れば、直ぐに野菜コーナーに

 

「こっちの方が安いよね」

 

「いや、こっちのバラ売りの方が品質が良い」

 

迷わずバラ売りの人参を手に取り、鷹の様な目で鑑定をする少年にチョット驚く少女。

 

「そうなの?」

 

「そうなんだ・・・それに、ソレ全部は使わないだろ?」

 

それもそうだと思い。袋を戻す少女は、また一つ賢くなった。

 

なんだかんだで、帰り道。二人で店による

 

「いらっしゃーい・・・と買い物の帰りか」

 

「そうです」

 

えらいえらいと頭を撫でる大人の手は大きく、暖かい。

 

「紅茶でも飲んで行くといい。」

 

そう言って、出された紅茶を席に座って二人で飲む。一緒に出されたシュークリームは、サービスだ。

他愛も無い話に、花が咲く。

 

「それでねアリサちゃんが・・・・」

 

「・・・跳び蹴りとは、過激な子だな。蹴られた上級生は大丈夫だったのか? その・・・男として」

 

喫茶店にいた男性客の七割(マスターを含む)が微妙に前屈みになる

 

「アリサちゃんは、大丈夫でしょって言ってたけど?」

 

「・・・・・・・・・そうか」

 

知らない少年に黙祷を捧げたのは、彼だけでは無い筈だ。

 

 

家へと続く帰り道。本人達より大きくなった影が揺れる。

荷物も二人で半分個。

少年の妥協である

車が来ては危ないと、少女を車道から遠ざける少年は少女に「心配しすぎだよ〜」と笑われるも、譲らない。

 

少年の手を握る少女の手は暖かい。

 

「こっちだよ。シロ君」

 

「むぅ、なのは少し恥ずかしいんだが」

 

「駄〜目。シロ君はまだチャンと道を覚えてないんだから」

 

そう言って手を引く少女は笑い。釣られて少年も笑う。

ニコニコ笑顔の帰り道。

すれ違う人達は「あらぁ」とでも言いたげに微笑む。

 

「しかたないか」

 

「そうです。しかたないのです。・・・あっ此処を右に曲がると、翠屋まで早く着けるんだよ」

 

「そうなのか(恭也さんに見つかったら如何しよう・・・・)」

 

少女は知らない。自分が少年の命の選択を握っているなど・・・・

 

繋がる陰は、大きく細く。それでも強固に繋がっている。ユラユラ揺れる影の上を鴉がカァと飛んでった。

 

 

家族でご飯

 

トン、と置かれた食器の中身はシチュー

 

「カレーだったよな」

 

「ルーも買ったもんね」

 

二人して首を傾げる。如何やら熟成期間が在るらしい。

ソレを聴いて二人は成程と、頷く。

 

「でも、今までは無かったよね?」

 

「そうなのか?」

 

「桃子が本気を出してな・・・・明日は覚悟して置くと良い。アレは美味いぞ」

 

この人が言うならば本当だと、覚悟を決める少年。少女は他の事が気に成り父に聞く

 

「お兄ちゃんは?」

 

「忍さんの家にお泊りだ。・・・早く結婚して、孫の顔を見せて欲しい物だ」

 

「あまり、プレッシャーを与えない方が良いと思うよ? お父さん」

 

二人は、姉の言葉にそうだと思うも言葉にはしない。

 

「それじゃぁ、頂きます」

 

母の言葉に従って、手を合わせる。

 

少女はシチューのジャガイモをホクホク食べる

 

姉は、アチチと鶏肉を頬張る。

 

父はそんな家族の姿を見ながら笑う。

 

母と少年は料理談義。内容が濃過ぎて何を言っているのかが解らない。

 

 

食事が終わればお風呂の時間で、少女は少年が上がってくるのを待つ。

少女曰く、少年はもっと髪の手入れをするべき。らしい・・・

少年が風呂から上がれば、櫛とドライアーを手に少女が少年の髪を手入れする。

お礼にと、少女が上がれば少年が少女の髪を手入れする。何処と無く嬉しそうな少女の表情が印象的だと、父は語る。最近は日課に成ってきているこの風景に、兄である恭也が危機感を募らせているのを二人は知らない。

時が過ぎれば、襲ってくる眠気。

でも、何故か眠れない。少女は何か飲もうと思いリビングに足を運ぶ。

ソコに居るのは、紅茶を飲む少年。彼も眠れないのかと声を掛ければ、何時も之位の時間に寝るんだ。と反された。

 

煎れてくれた紅茶を片手に、少女は少年に聞く

 

「今日は楽しかった?」

 

少年は笑顔で答えた

 

「ああ、今日はいい夢が見れそうだよ」

 

 

ソレは優しい嘘。

 

誰も気付けない・・・気付かせない。少年の優しく哀しい嘘

 

彼の見る夢は、記憶の整理をする為の作業

 

偶に見る夢は、始まりの悪夢と決断の悪夢

 

声を枯らしても届かない叫び

 

祈っても覆りはしない現実という名の過去

 

それでも嘘を付くのは、本当に今日が楽しかったから。

 

布団の中で少年は祈る

 

「今日の様な幸せが、途切れる事無く。彼女達に在ります様に」

 

 

 

 

 

お兄ちゃんが見てるぅ!!(舞台裏)

 

「忍・・・・・之は犯罪だと思うのだが」

 

「何言ってるの恭也。未来の弟君と妹の関係が気になるじゃない」

 

「関係って・・・二人はまだ十歳にも成ってないんだぞ?」

 

それでも、視線がモニターに釘付けに成ってしまうのは兄の性。如何やら昨夜の「兄さん」宣言でシスコンに続きブラコンに目覚めかけているのかも知れない

 

「・・・・・・・・体は正直ね」

 

「むぅ・・・・・」

 

ゲーム中の二人を監視する二人

 

「ああ!! 違うわよ!! ソコはガンブレズじゃなくて・・・・」

 

「落ち着け忍」

 

「ああ!! ソコは三つ子じゃなくて、刃物の方が!!」

 

「・・・ノエルさん」

 

「はぁ・・・・・失礼します、お嬢様」

 

くぴ

 

「きゅう」

 

 

食後の二人を監視する二人

 

「むぅ・・・何故盆栽の良さが解らんのだ!! 」

 

「まあまあ、落ち着いて」

 

「それに二人とも息が合い過ぎだ!! はっ!! まさか、既に二人は!!」

 

「ノエル〜」

 

「恭也様、失礼します」

 

トン

 

「うぐぅ」

 

「私の時より優しくない?」

 

「・・・・・気の所為と思われますが?」

 

 

買い物帰りの二人を監視する二人

 

「なのはとシロ君が手を・・・・手を・・・・」

 

「ノエル、抑えておいて」

 

「はい、恭也様。失礼します」

 

が嫉妬もといがしっと、恭也を拘束するノエル

 

「シロ君、いつの間にフラグを? まさか・・・恭也と同じなのかしら?」

 

と、考えながらもニヤニヤしながらモニターを見る忍は、恭也の発言を聞き流す事にする

 

「そうだ・・・また今度シロ君と模擬戦をしよう。フフフ、山よりも高い兄の強さを魅してあげよう・・・・・もう、負けはしないよ・・・シロ君」

 

 

 

晩御飯を食べる姿を監視する二人

 

ぐぅ〜

 

「・・・お腹が空いたわ」

 

「そういえば、何も食べてなかったな」

 

「お姉ちゃん、恭也さん、ノエルがご飯が出来たよって・・・・二人とも何してるんですか?」

 

モニターを見て、如何すれば良いかが解らずワタワタする妹に忍は何でも無いように言う

 

「あっ、すずか・・・・なのはちゃんには言わないでね。」

 

「お姉ちゃん!! 盗撮は犯罪だよ!!」

 

「監視だからOK? それと、この男の子と会ってみたくない? 私達の事ちゃんと理解してくれてる子なんだけど」

 

「え・・・・なのはちゃんが男の子と一緒にご飯食べてる!!」

 

驚く場所が違う

 

「驚くのはソコか?!」

 

「さすがマイシスター・・・やるわね」

 

「シロ君には私から話しておくけど?」

 

「アリサちゃんに報告しないと!!」

 

やいのやいのと、時は過ぎる。

序でに何かのフラグが立った。(死亡フラグも立った)

 

 

 


あとがき

 

小ネタです。・・・だよね?・・・きっと・・・たぶん・・・・BINです

ちょっとほのぼのが書きたかったのです

許してください。





前半のなのはと士郎はほのぼのだな。
美姫 「後半の恭也と忍は何をやっているのかしらね」
いや、だから監視だろう。
美姫 「今回は外伝としてとある日常だったけれど」
これはこれで充分楽しかったです。
美姫 「本編も楽しみにしてますね」
ではでは。



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