『聖りりかる』




設定資料その1






「はい、注もーく! これからこのSSの至る所に織り込まれたオリジナル設定とかの説明タイムにしまーす! 説明はこの私、チュートリアルの女神こと斑鳩 沙月と」

「ステージ説明係である黎明の神獣、聖レーメでお送りするぞ!…………なぁ…サツキよ、自分で虚しいとは思わんのか…?」

「うるさいわよレーメちゃん! ここら辺りでちゃんと顔を売っとかないと本編出た時に『……こんなんいたっけ?』みたいな反応されるのがオチに決まってるわ!!」

「……その辺のポジションは既にイタチが持って行ったぞ?」

「きぃー! 私の立場を徹底的に潰したがってるのかしら!? でも負けないわよ! 今に吠え面かかせてやるんだからー!!」

「とにかく設定についての説明だ。この空間においては本編とは何も関わりが無いのでな、メタな発言は全力でスルーすることを推奨するぞ。…サツキ!そろそろ戻って来るのだ!」

「そもそも何であの時別行動とか…! …はっ!…あらー、ごめんなさいレーメちゃん。それじゃ気を取り直して……」

「「最後までよろしくお願いします(なのだ)!」」






 世界観

「これは言わずもがなよね。序章で粗方の説明は終わってるし」

「うむ、なのでここではなぜこの時間樹が危機的状況にあるのかを説明するぞ」

「『時間樹』って名前でも分かる通り、時間樹は全体として樹の形をしてるのね。そして『分枝世界』と呼ばれる細かい枝葉の一つひとつに至るまで、全てに世界が存在してるわ」

「そして、樹である以上はその身を成長させねばならん」

「ところが! この時間樹の中に存在している、とある分枝世界が『他の世界』が存在する事を認識してしまったのよ」

「人間とは元来、欲の深き存在だ。『他の世界』を調べる内にまた『他の世界』を知ってしまい…といった所だな」

「オマケにこの世界は自分が知った世界を手元に置きたがってね、『自分の世界』と自分達の知った『新しい世界』をパイプで繋いじゃったのよ」

「それが『マナホール』と言う訳だな」

「その通り! …で、そのマナホールなんだけど…」

「うむ。枝葉同士を固定するから、成長そのものを阻害されておる。加えて次の分枝世界を造る養分となる『滅ぶべき世界』までもがパイプに固定され僅かなマナの供給を受けており、滅ぶに滅べず飼い殺し状態にされておるのだ」

「エト・カ・リファみたいに規模の大きな時間樹ならそれほど問題は無かったんだけどねー……この時間樹、まだ苗木の段階だったものだから…」

「相対的に見て、かなりの問題となってしまったのだ…」

「更にそこから神剣使いを消化するプログラムが入ってたもんだから私の仕事が増えた増えた……」

「そこなのだ」

「あら、どうしたのレーメちゃん?」

「神剣使いを消化すると言っておきながら、吾らは消化されている実感などカケラも無いぞ?」

「そりゃ問題ないわよ。あのね、レーメちゃん、私達は永遠神剣第一位の一部なのよ? 海水を紙コップで掬い続けて海を干からびさせようとするようなモノなの」

「下位の神剣使いなら致命的だが…といった所か」

「イグザクトリー! この時間樹には元々から管制の神剣以外は、六位以下の神剣しか無かったみたいだから割とあっさり吸収されたみたい」

「結果、吸収された神剣使い達は…」

「ええ、ほんの僅かな欠片としてあらゆる命に恩恵を与えた……」

「それだけで済めば、話は楽だったんだがのう………」






 マナバースト

「この時間樹から神剣使いが消えたが故に、本来起こり得ない事象が発生したのだ」

「それがマナバーストって訳よ」

「分かりやすく言ってしまえば、風船の膨らまし過ぎによる爆発だな」

「…身も蓋も無い言い方だけどね。まあ、大体それで合ってるから良しとしましょうか。私達神剣使いは世界に浮遊している所謂『浮遊マナ』の濃度を一定に保つ必要があるのよ」

「これが濃すぎると、生命のバランスが狂ったり、突然変異などが起こり得るからな。吾らは分枝世界をなるべくに維持していく事も必要なのだ」

「マナが枯れた世界に関してはその限りじゃないけどね。ここらへんに焦点を当てすぎると、少しばかり話が反れるわ。本題を続けましょうか」

「うむ。で、今回のマナバーストの原因は、神剣使いが消えたが故にマナの濃度を調整する役目がおらん様になってしまったのだ」

「マナの調整役が消えて、とある分枝世界が力を持ちはじめ、マナの濃度の概念を知らない人々は『マナは無限の恩恵を与えてくれる』と思い込んで別の世界からマナをかき集めてる…」

「濃度が上がり放題、という訳だな」

「で、そこから更にパイプで世界を連結なんかしてるもんだから……」

「一度火が点けば、爆竹が如き連鎖爆破…と言った所か」

「規模は世界単位だけどねー♪」

「………」

「………」

「「………はぁ……」」






 パーマネントウィル

「結局本編ではノゾム達が自己解決していたから、読者には伝わりにくかったのではないか?」

「だから今ココに回されて来たんじゃなーい! 喋るチャンスは私にとっては死活問題なのよ!」

「分かった、分かったのだ! 顔が近いぞサツキ!」

「オホン……で、このパーマネントウィルが何故に人を襲うのかなんだけど…」

「イマイチ吾は理解しとらんのだ……」

「説明したら簡単な話でね、パーマネントウィルって神獣に食べさせる事で力を発揮するでしょ?」

「ふむふむ」

「だけど力を発動させるのは神剣使いなのよ」

「そこは理解できるぞ」

「言うなれば『神獣としての神秘』を携えた存在がパーマネントウィルを吸収したけど、力が大きすぎて暴走した…ってワケ。分かるかしら?」

「なるほど! 器が小さいのに大きすぎる中身が無理矢理に入ろうとした結果だな?」

「ま、そんなトコロよ。パーマネントウィル単品で襲って来たのは、大方パーマネントウィルの中に神秘が潜り込んだからでしょうね」

「うむぅ……イレギュラーだらけだな、この時間樹は…」

「その修正の為に今、私達が奔走してるのよ」

「ノゾムは手伝わなくて良いのか?」

「望くんは戦闘要員だから問題無いわよ」

「役割分担、という訳か」






 技の威力

「レーメちゃん?」

「どうした?」

「そういえば初めての戦闘の時に『限定解放』とか言ってなかった?」

「うむ、力加減を行ったのだ」

「そんな事できるの?」

「ノゾムの奴が考え無しに全開で技を撃ち込むのでな、必然的に吾が力配分をする事にしたのだ」

「あー…、確かに望くんだとどれも力加減の難しそうな技ばっかりだもんねー」

「だから、吾が取り出す力を調整しておる。 あの時の“グラスプ”は十パーセントだったか?フォースダメージ500の十パーセントだから……フォースダメージ50の技になったのだな」

「聖なるかな知らないと何がなんだか分からない説明ね……」

「もとより承知の上だ。さて、今回の説明はこんな物か?」

「ええ、そうね。また分からない所があれば感想に連絡してちょうだい。次回の説明で答えるらしいから」

「では、これからも『聖りりかる』を、よろしく頼むぞ」

「絶対に近い内に出てやるんだからー!」







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