空と翼の軌跡

LOCUS OF 11

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヨシュとエステルがレイヴンの根城である、ルーアン南街区の北倉庫街に着いたときはもう遅かった。

 

「あんたたち、そんな小さな子に寄ってたかってひどいことして、ただで済むと思ってんでしょうね!?」

 

 もう僅か早ければ、レイヴンの幹部たちと思われる3人の青年の背後で不良たちに囲まれ捕まえられているクラムを止めて、

 このレイヴンたちの怒りを静めることもできたかもしれない。

 

「テメエら、昨日あのいけすかねえ遊撃士と一緒にいた2人だよな?」

 

 と、1人の青年が声をかけてくる。

 エステルはつまらないことをいちいち覚えている性格ではないが、さすがに昨日のことで、

 さらに言えば、恭也を見て唾を吐き捨てるように汚い言葉を口にした彼らを忘れるはずがないだろう。

 

「へえ。ってことはテメエら遊撃士か?」

「そうよ。まだ準遊撃士だけどね。でもだからこそ、あんたらのその行為は見過ごせないわ!」

「あなたたちの行動は、ヘタをすれば監禁の罪に当たります。できればその子を解放してほしいのですが」

 

 エステルとは違い、まだ剣を抜いていないヨシュアも遊撃士としての警告を発する。

 本来なら犯人相手に武器をそうやすやすと突きつけるというのは、相手を逆撫でしかねない行為にもなるので褒められないが、

 彼らレイヴンという、そもそも喧嘩腰で、すでに警棒のような物を持っているのなら話は別。

 ヨシュアの警告に一部の者が戸惑ったような態度を取るが、幹部の3人が反応しないのでそれを見て勢いを取り戻したか、

 再び強い敵意を以ってエステルとヨシュアを睨んでくる。

 

「遊撃士ならまず話でも聞けよ。いきなり武器突きつけて俺らを犯人呼ばわりすんじゃねえよ」

「話の前にまずその子を――」

「待って、エステル。いいでしょう、話は聞きます」

「ヨシュア、そんなことしなくても明らかにこいつら……!」

 

 エステルを抑えて前に出るヨシュア。泣き声を上げていないだけでクラムの歳なら大したものだ。

 自分の、エステルを止める行為がクラムにとって助けてくれないのかと思えるようなものとはわかっている。

 でも確かに今のこの状況は、ヨシュアたちにも少々非がないというわけでもないのだ。

 

「いいか? 俺たちは何もしてねえのに、いきなりこのガキが俺たちを放火犯だとか言ってくるんだぜ?

 違うって言ってんのに嘘つくなだの謝れだの、濡れ衣着せられた俺たちとしちゃいくら何でも堪忍の緒が切れるぜ」

 

 彼らの言い分は至極もっともだ。

 例え彼らが放火犯だったとしても明確な証拠がない今はまだ容疑者だというだけ。

 もしクラムが、彼らが放火したという目撃者だとか、証拠を持っていたとかなら、

 彼らの、クラムを捕らえるという行動はれっきとした犯罪行為だ。

 しかしながら現実はクラムが勝手に勘違いしてレイヴンに犯人だと言って暴言を吐いたに等しい。

 

「俺たちは要するに被害者だぜ? 何つーんだっけ……ああ、そうそう、名誉毀損だ名誉毀損」

「おまけにテメエらも俺たちを一方的に犯人扱いしやがったよな? ひどいもんだぜ、冤罪をなすりつける遊撃士がいるなんてなあ」

「もちっと事情を聞くとかさ、冷静になれよ、嬢ちゃんよ」

『ぎゃはははははははははは!』

 

 エステルもヨシュアも、彼らの言うことが事実であるが故に何も言えず、ただ睨み返すしかできなかった。

 自分の欠点を指摘され、エステルが自分の非と侮辱への怒りに震えながらも必死に自制しているのを察し、

 ヨシュアは彼女に目配せして笑いかける。

 それでいい、と。

 エステルの怒りもまたもっともで、それはクラムを助けたいという純粋な心からくるものだ。

 だから、本来なら自分のように冷静すぎる方がおかしいのだと、ヨシュアは思う。

 

(僕はどこか壊れてるって証拠なんだろうな……)

 

 以前もそう言ったら、エステルは呆れたような怒ったような顔をして説教してくれたが。

 とりあえず、これでいいのだ。これが2人の役割。

 熱血なエステルと、冷静なヨシュア。

 騒がしくも純粋なエステルだからこそできることがあって、冷静で一歩引いているヨシュアだからこそできることがある。

 

「あなたたちの言うことはもっともです。そのことに関しては謝ります」

「…………悪かったわよ」

 

 エステルもヨシュアにだけ謝らせるのは居心地が悪く、納得できないながらも頭を下げた。

 その反応には挑発のつもりで侮蔑を発したレイヴンたちも少々無言になった。

 

「ですが、その子をこれ以上放さないとなると、監禁の罪となります。謝りはしますが、それはクラムと僕らの非に関してです。

 監禁となるともうそのこととは別件ですから」

 

 多少強引な理屈ではあるが、でも通じる理屈でもある。

 要はヨシュアとて静かながらも怒りはあるということ。

 クラムという、たった一日でも遊んで懐いてくれた子を、このまま見捨てるなどできるはずがないのだ。

 

「そうね。癪だけど、まあ、謝れってんなら謝ってやるわ。でもクラムを放さないってんならそれについては容赦しないわよ。

 そもそもね、名誉毀損だって言うなら昨日キョウヤさんに向けたあの言葉も名誉毀損よ。あんたら人のこと言えないわよ」

「……少しは話のわかる奴がいるかと思ったら、結局それかよ」

 

 剣に手をかけるヨシュアに、勢いを取り戻したエステル。

 レイヴン幹部たちが座っていた樽や箱から腰を上げた。警棒を取り、応戦の構えを見せる。

 数は幹部3人を含めて総勢10名足らずというところか。

 まだこの場にいないだけということもあるかもしれないから、後から来るかもしれない。

 

「テメエら潰して遊撃士協会に訴えんぞ、コラ」

「そもそも何かあればすぐに俺たちのせいにしやがって……気にいらねえんだよ、前々から」

 

 両者に険悪な空気が流れる。その空気はどんどんと戦闘へのムードへと変容していく。

 

「罪をなすりつけた上、強引な理屈で以って『ボクたちは正しい』ってか? 歪んだ正義だな、オイ!」

「勝手なことばっか言いやがって!」

 

 強引とわかっているからこそヨシュアも反論はしない。しないけれど、間違っているとは思っていない。

 少しばかり反論できないことに悔しさを覚えながらも、クラムには不安を与えないようにと笑いかける。

 エステルもクラムに「いま助けてあげるから」と声をかけた。

 ヨシュアは戦術を練り始める。

 数は向こうが上。でも構えからして素人だ。攻撃アーツまで使う必要はない。補助アーツさえあればいいだろう。

 ただクラムが盾にでもされたら厄介だ。できれば彼を助けた上で護りつつ戦った方がいい。

 

 

 

 

 

「後輩たちの無礼については俺が謝ろう」

 

 

 

 

 

 と、そこに背後から声が。

 一斉にレイヴンたちの顔が引き攣ったり、より敵意を強めたりしたものに変わる。

 

「キョウヤ兄ちゃん、クローゼ姉ちゃん!」

「クラムくん、大丈夫!?」

 

 恭也の脇からクローゼが、囚われたままだがとりあえず無事なクラムの姿を見て安堵している。

 が、彼女にもこの場のムードは読めたのだろう。レイヴンたちに対し、厳しい視線を向けている。

 意外に圧しのある視線に、ヨシュアもエステルも少し驚いた。

 

「確かにクラムの一方的な決めつけは名誉毀損に当たるかもな。エステルとヨシュアにも多分に私情が混じった言もあったろうし」

 

 遊撃士としてそれは問題だと恭也はエステルとヨシュアを見て諫めるような視線を送ってくる。

 だが恭也の顔にさほど咎める感情は読み取れない。

 むしろクラムに対する扱いに関しては彼にとっても受け入れられないと、怒りの方が見て取れる。

 

「テメエの教え方が悪いからそういう後輩になっちまうんだよ、バーカ」

「あんたたちね――!」

「エステル」

 

 昨日会ったばかりで教えも何もないし、自分たちの非が恭也のせいにされるようなことは気に入らないからと、

 エステルが反論しかけるが、恭也が一言で黙らせる。

 

「以降は気をつける。だが……この2人に教えることは、遊撃士としてもっと言葉に配慮しろという程度しか言うことはない」

「情けねえ先輩だな、テメエは」

 

 レイヴンたちが嘲笑するが、恭也はヨシュアたちと違い、特に悔しそうな顔はしなかった。

 静かにヨシュアたちを見て、いいなと目で2人に教えかける。

 ヨシュアはすいませんと素直な気持ちで言えたし、エステルも今後気をつけますと殊勝だった。

 それに対して満足そうな笑みを僅かに浮かべた恭也だが、すぐに厳しい顔に戻る。

 

 

 

 

 

「なぜなら、この2人は人として間違った行為は働いていないからだ」

 

 

 

 

 

「あ?」

 

 エステルとヨシュアの前に出て、恭也は堂々と2人の行動を評価する。

 

「クラムが捕まえられた。親しくなった子を案じ、不当な扱いを受けているとなれば怒るのは当然。

 お前たちに対し無礼があったものの、しっかりと謝罪もしている。

 この2人は遊撃士として間違いはあったものの、人として当たり前の行動をし、人として頭を下げた」

 

 遊撃士とて人だ。もっと言えば、遊撃士の前に人である。

 身内や親しい者が不当な扱いを受ければ怒る。失礼なことをしてしまったら謝罪する。

 それすらできない者が、人助けの遊撃士の職務など務まるはずがない。

 

「だから俺が諭すことはさっき言ったことくらいだ。人として間違っていないこの2人に、この場で言うべきことは他にない。

 だがお前たちはどうだ? 自分たちの正当性を主張するのは構わない。犯人扱いされれば誰とて不愉快だろうからな。

 だがこの2人への侮辱を口にし、お前たちは謝罪したか? していないだろう。

 反論は構わないが、己の非を認めず、ただただ蔑むしかしないのでは、人としてどうなんだ?」

 

 ヨシュアは自分が暗に褒められていたことにはエステルと得意げに笑ってしまうが、

 自分がまともに反論できなかったことにもはっきりとしてみせる、

 人というものをわかっている恭也には、やはり凄い人だと思った。

 人がわかっているし、わかっているからこそ、彼は人らしく在る。

 

「そもそもお前たち……」

 

 そこで恭也がそれまでで一番きつい目をすると共に、殺気に近い空気を放ちながら重苦しい声で告げる。

 

 

 

 

 

「そんな小さな子供に寄ってたかって囲い、糾弾し、あろうことか暴力を振るおうとは論外だ……!」

 

 

 

 

 

 ゾクリと体が震え上がった。

 それはレイヴンたちであり、エステルやヨシュアも同じだった。

 

「お前たちは人として許せん」

「クラムくんを解放しなさい」

 

 恭也に続いて、クローゼが前に出る。恭也にも負けないほどの威容さがある。

 恭也の空気は力でねじ込むようなもの――かなり極論的な言い方だが――とすると、

 クローゼの発する空気は、逆らうことは許されない……と言うより、逆らうことなどできないと思わせるような響きがあった。

 

「っ、い、いい気になってんじゃねえ!」

「押されてんじゃねえ、お前ら! ビクついてねえで構えろ! こいつら潰す!」

 

 反応できたのは幹部の3人というところか。彼らも彼らで気づいているのかどうか知らないが、半歩下がっている。

 

「いいだろう。少々痛い目に遭わねばわからないようだな。クローゼ、下がるんだ」

「いいえ、今回はそういうわけにもいきません」

 

 と、彼女は別れる前には持っていなかった鞘からレイピアを抜いた。

 恭也が少し顔を顰めるものの、引き下がらないと見返すクローゼに押されたというわけではないだろうが、

 クラムを前にして彼女の正義信が言葉で抑えこめるとは思えなかったのだろう。

 ため息をつきながらも了承した。

 

「ク、クローゼ?」

「この剣は何かを護るときだけ抜くように教えられました。今がまさにそのときだと思いますから」

 

 なにやらレイヴンのメンバーの中にクローゼがレイピアを構える姿に見惚れているような者がいて、幹部に殴られている。

 

「アーツに加えて剣って……護衛いらないんじゃ……?」

「君の言うことは至極もっともなんだが、まあ、いろいろあるんだ。

 もう少し自制してくれたら、一人歩きなどもしないでくれるんだろうがな」

「なんでそんな疲れた顔をされるんですか、キョウヤさん?」

「いえ、何でもありません」

「えっと……来ますよ?」

 

 エステルの驚かされてばっかりだという呆れた顔に、恭也が素直に反応してわかってくれるかという態度を取り、

 クローゼが不満そうに尋ねる。

 ヨシュアは苦笑いをしながらも、少々放置されてますます機嫌が悪そうなレイヴンたちに目をやり、いちおう声をかけた。

 

「な、何を余所見してんだテメエら!」

「レイヴンなめんじゃねえぞ、コラァ!」

 

 圧倒された上、放置までされたとあっては彼らも確かに気にくわないだろう。

 不良集団は面子が大事。ある意味でプライドの高い連中とも言える。

 

「雑魚は俺が全て引き受ける。1つ揉んでやれ、エステル、ヨシュア」

「いいんですか? やっちゃいますよ?」

「構わん」

「おっしゃーーーー!」

「あ〜、エステル。そこそこにしてあげてよ?」

「私には何も言ってくれないんですか?」

「クローゼはできれば戦わないでほしいくらいだ。だがまあ、ああ言われてはな」

 

 護るため――そう口にしたクローゼだが、それが彼女の強い思いによるものであることは恭也にはわかっている。

 ユリアから教わるときに強く言われているのだろう。

 聡明なクローゼが、今がそのときと判断したのだ。無碍に拒否するのは、さすがに躊躇われた。

 

「潰せオラア!」

 

 殺到してくるレイヴンたちに対し、真っ向から迎え撃つ4人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐお……戦闘シーンすら書いてもらえないほど俺たちって雑魚なのか?」

「何を言っている、お前は?」

 

 数で劣った恭也たちであったが、そもそも戦闘が本職と言っても過言でない遊撃士が、

 特に鍛えてもいない素人に負けるはずもない。むしろ負けていては問題である。

 何せレイヴンたちは「戦闘」を仕掛けてきたというより「喧嘩」を仕掛けてきたわけである。

 その違いがどういうものか……言うまでもないだろう。

 

「兄ちゃん、姉ちゃん!」

「クラム、無事で何よりだ」

「クラムくん! もう、無茶ばっかりして!」

「ご、ごめんなさい……」

 

 クローゼにしがみつくクラム。エステルも彼の頭をぐりぐりと撫で回して心配させたことに対する文句を一言二言。

 エステルにだけは反抗する辺りが、まだまだ素直でないところだろうか。

 恭也とヨシュアはそれを眺めつつ、すぐに顔を戻して床にへたり込むレイヴンの幹部たちを見下ろす。

 

「さて、とりあえずお前たちには話は聞いておきたい」

「へっ、答えるとでも思うのかよ?」

 

 火事が起こったと思われる時間に何をしていたのかを問うが、彼らは別の質問にも答えることはない。

 完全に硬化してせめてもの抵抗をするつもりらしい。

 

「お前たち、その行動は自分たちの首を自分で絞めていることに気づいているか?」

 

 容疑者である以上、話は聞いておかなくてはならない。

 黙秘権を認めないというわけではないが、この状況で答えないというのは自ら立場を悪くしているだけ。

 それを教えてやるも、彼らは口にしようとしない。

 

 

 

 

 

「甘すぎるんだよ、お前らは。それでこいつらが口を割ると思ってんのか?」

 

 

 

 

 

 と、そこに背後から声がかかる。振り向けば、そこには1人の赤毛の髪の青年がいた。

 恭也より年上だろうか。背中には何やら巨大な剣を背負っている。

 

「あー! あんた、関所で会った……!」

「知り合いか?」

「ええ、ちょっと。アガットって仰るらしいですけど」

 

 エステルがいきなり大きな声を上げて彼を指差すと、彼は明らかに嫌そうな顔をした。

 ヨシュアに聞くと、どうやらボースからルーアンへ移動する際、

 両市の間にあるクローネ山道の関所で一泊したときに同じ部屋だった遊撃士らしい。

 

「またお前らか。いちいち俺の行くトコ行くトコに出てくるんじゃねえよ、まったく」

「あんたこそでしょ! 先に来てたのはあたしたちなんだからね!」

 

 どうでもいいとエステルから視線を外し、彼は恭也とヨシュアに目を向けた。

 

「邪魔だ。こいつらからは俺が話を聞いておく。お前らは支部にでも戻っていろ」

「失礼だが貴方は?」

 

 一応遊撃士であるというらしいことはわかるが、

 いきなりの乱入でそう言われても、恭也としては「はいそうですか」とはいかない。

 青年は面倒くさそうにしながらも、仕方ないとばかりに恭也たちのそばにいるレイヴン幹部たちを見ながら言う。

 

「こいつらとはちょっとした関係があってな」

 

 不良青年と遊撃士にどんな関係があると言うのだろうか。

 恭也は一瞬、彼が不良たちと結びついているのではとも考えたが、そうとわかるようなことをいちいち口に出すのはおかしいし、

 そんな簡単にわかるような相手を遊撃士としてまず遊撃士協会が認めるはずがない。

 少なくとも彼は遊撃士であることは間違いないだろうし、

 先ほどヨシュアの口から聞いた、「アガット」という名前には覚えがあった。

 

(アガット……アガット・クロスナーか。確か"重剣のアガット"と呼ばれている若手遊撃士)

 

 "銀閃のシェラザード"同様、若手遊撃士としては知れ渡るその異名。

 確かに彼が背負う巨大な剣は"重剣"の名に相応しいだろう。

 

「ってことで話を聞かせてもらうぜ」

「ふ、ふざけんな。レイヴンを辞めたアンタに話すことなんて何も――」

「辞めようが辞めまいが関係ねえよ。話せって言ってんだ。ああ?」

「ぐっ……」

 

 レイヴンの幹部たちがこぞって渋い顔をしている。

 言葉から恭也も彼らの関係に思い至る。要はアガットはレイヴンの元仲間。むしろ元リーダーなのだろう。

 不良グループというのは仲間意識というのが強いが、辞めていった者に関しては風当たりを強くすることがよくある。

 とは言え、アガット――元リーダーとなると、レイヴンたちにしても突き放せないのだろう。

 というか勝てないだろうし。喧嘩になっても。

 

「おら、いつまでお前らもいるんだよ。さっさと帰れ。聞き取りの邪魔だ」

「……わかりました」

 

 エステルが納得いかないとばかりに詰め寄ろうとするが、それはヨシュアの制止と恭也の目配せで。

 ただいちいちアガットは彼女に対して一言二言付け加えるので、困ったものである。

 それに素直に反応するエステルにももう少し冷静になってほしいものなのだが。

 

「落ち着け、エステル。それに今はクラムを早く連れて帰ってやらないとな」

「……わかりました」

 

 何と言うか、本当に子供のようにエステルはアガットの背中に向けて舌を出して見せる。

 苦笑しながらクラムを抱くクローゼに目配せし、これ以上エステルの機嫌が悪くならないうちに倉庫から出ていく。

 

「あ〜、もう! あんの傲慢男! ホンットにむかつくわね!」

 

 倉庫からちょっと離れると、肩を怒らせていたエステルが海に向かって叫ぶ。

 多少人目を集めていることも気にしないのは、本当に豪胆なのか…………単に馬鹿なのか。

 

「馬鹿じゃないですかね?」

「ヨシュアさん、そんなはっきりと……」

 

 もう疲れたよとでも言いたげにヨシュアが肩を竦め、クローゼはどうコメントすればいいのか迷ったように返す。

 

「クラム、お前は本当に無茶ばかりするな」

 

 恭也はそのやりとりを聞きつつも、クローゼの腕の中にいるクラムにちょっとばかり説教を。

 

「でもあいつらが火をつけたんだって思ったら許せねえって……」

「何も証拠がないのに人を疑って犯人扱いするのはよくない。本当に違ったとき、どう謝るつもりだ?」

 

 答えないクラム。自分の非は理解しているのだろうが、しかし納得しきれないものがあるのだろう。

 素直に謝れないのもまだレイヴンに対して疑惑を持っているからだろうし、

 何より、大事な居場所を失ってしまったことに対する怒りが彼の内で渦巻いているのだ。

 とにかく不満を吐かないことにはいられない。それが弾けてしまったわけだ。

 

「クラム、気持ちはわかるよ。でもね、君が飛び出していったと知ったとき、院長先生たちがどれだけ心配していたと思う?」

 

 何も恭也は睨んでいたり怒っていたりするわけではないのだが、口調や話し方で恭也はそう思われがちだ。

 だからヨシュアが静かに優しく、ゆっくりとわからせるように話しかける。

 

「…………」

「今はみんな不安なんだ。だからそんなときにさらに心配をかけさせたら、院長先生が可哀想だよ?」

「クラムくん」

「…………ごめんなさい」

 

 ヨシュアの言に俯き、でもクローゼの呼びかけに、クラムも渋々ながら、しかし非を認めて謝罪を口にした。

 僕らに謝るのは違うよと謝れたことにクラムを褒めつつ、ヨシュアは静かに諭す。

 そう、謝るべきはテレサ院長や子供たちなのだ。

 

「お前は兄だろう? ならば、まずはテレサ院長を助けて、マリィたちを護ってやらないと駄目なんじゃないか?」

「……うん」

 

 一度認めたらクラムも素直に聞くようになる。

 そして恭也も咎めはするが、ただ咎めるだけではない。

 

「だがクラム。お前がこんなことをしたのも、正義心や兄としての『皆のため』という気持ちがあった。

 それに関しては俺も怒る気はない。それはとても男らしい」

 

 わずかに笑ってクラムの頭を撫でてやる。落ち込んでいた彼が、少しだけ得意げに笑って見せた。

 単純だなとは思ったものの、でもとても子供らしいし、素直な反応はとても可愛げがある。

 将来はエステルのようなタイプの子になるのだろうなと、恭也は彼の将来を少しだけ思い描いてみるのだった。

 そして5人はルーアン支部へ戻る。ちょうど聞き取りや調査も終えていたし、報告にもちょうどいい。

 

「クラム!」

「先生……!」

 

 と、そこにマノリア村からわざわざ来ていたのか、テレサ院長がやつれた心配そうな表情でクラムに駆け寄ってきた。

 怪我がないことなどをまず確認し、安堵の吐息をつく彼女。

 彼女の慌てように、クラムも悪いことをしたのだなと再確認できたようだ。

 

「先生、ごめんなさい……けど俺、どうしても許せなくて……」

 

 先ほど恭也たちから諭されたことをしっかりわかっていたらしいクラムは、素直に謝った。

 

「そんなことはいいの。先生はね、あなたが無事だったらそれでいいの。ありがとう、クラム」

「っ……先生ーーーー!」

 

 とりあえず火事はともかく、クラムの一件は無事に済んだし、まだまだやることはあれども一仕事は終えたと、

 恭也はエステルたちと顔を見合わせた。

 テレサ院長とクラムは落ち着くまで2階で休ませるとして、その間に残りの聞き取りを済ませるなどし、

 ジャンに報告をしていると、扉が開いてアガットが顔を見せた。

 

「やあ、アガット。ぶちのめしてきたのかい?」

「お前な、そういう人聞きの悪いことをさらりと口にすんじゃねえよ」

「まあまあ、そう怒るなって」

 

 ジャンの軽さはアガットにすら呆れを感じさせるらしい。ただ固いアガットを少しでも軟化させるには充分。

 エステルがアガットを見てムッとした辺りにでも気づいたのだろうか。

 とにもかくにも、彼がレイヴンたちから聞き取りをした報告を聞くと、

 レイヴンたちには昨夜、ちゃんとしたアリバイがあるらしい。

 

「酒屋の親父にも確認した。あいつら全員、酒場で飲んでたらしい」

 

 レイヴンはシロ。

 恭也とヨシュアもその答えに最初からわかっていたこともあって首肯した。

 愉快犯ではないという証拠があったのだ。

 愉快犯ならレイヴンも容疑者と考えられるが、明らかに私怨や殺意を持ったような者たちの仕業に見える辺り、

 愉快犯程度があそこまで手の込んだ真似はしないと考える方が適当だ。

 私怨や殺意という点についても、レイヴンとテレサ院長や子供たちは接点などない。

 以前喧嘩に巻き込まれたとか、いざこざを起こしたとかなら逆恨みなどが考えられるが、

 そんなことは一度もなかったとテレサ院長もクラムも言っている。

 

「まあレイヴンの線は薄かったが、そうなると満足に犯人を示す証拠は今のところなしか……」

「おい、ジャン。この事件、俺が引き継ぐが、いいな?」

「ん? 別に構わないが、お前、確か今は別の仕事で動いてるんだろ?」

「その件絡みってことだよ。どうにも不可解なんでな」

 

 恭也たちにはわからないことをアガットとジャンは少々静かな声で話している。

 恭也たちに隠すというより、2階のテレサ院長たちに聞こえないためだろう。

 一通り話し終えたらしいアガットが踵を返して恭也たちを見た。

 

「ってことだ。話は聞こえてたろ。この一件は俺が引き継ぐから、お前らは手を引け」

「どういうことよ、それ!」

 

 言葉の通りだとだけ返すアガットに、ヨシュアも理由がほしいと返す。

 が、アガットは準遊撃士に話せることではないし手に負えないと言って話そうとしない。

 

「貴方が関わっている件に関しては俺たちが口を出す気はありません。

 ですが俺たちとてあの孤児院に関しては深い関係がある。理由なしというのは少々頷けないのですが」

 

 恭也も納得しづらい。

 居場所を失ったような感覚は恭也にもあるし、後ろで黙っていながらも悔しそうなクローゼの視線を感じ、

 何も言わずに済ませるわけにはいかなかった。

 

「……ジャン。遊撃士規約には確か、"事件の優先権は正遊撃士にある"ってのがあったよな?」

 

 アガットは多少頭をかいて事情を察したような顔を浮かべたが、

 結果的に物分りの悪い子供に婉曲に言い聞かせるようにジャンの方に一目やった。

 

「ああ。その通りだ」

「ジャンさん!」

「悪いけど、規約にある以上は仕方ないよ」

 

 ジャンがアガットの言に反対せず、肯定して彼を擁護する態度にエステルは詰め寄る。

 だが規約を破るつもりかと聞いてくるアガットには、恭也とて何も言うことはできなかった。

 

「まあそういうこった。お前らは掲示板の仕事でも消化してな」

 

 それだけ言ってアガットは来たとき同様、颯爽と出て行ってしまった。

 ロクな文句を言うこともできず、エステルはさらに地団太踏んで悔しがり、ヨシュアも恭也も口をへの字にして黙りこんだ。

 

「悪いね。あいつは昔からああいう性格でさ。決して悪い奴じゃないんだが、あの通り口が悪いから誤解されがちでね」

「悪すぎますよ! 小さな仕事程度しかできないみたいな言い方されたんですよ、あたしたち!?」

「エステル、僕も悔しいけど仕方ないよ。僕らはまだ準遊撃士なんだ。

 あの人の言い方が悪くても正しい以上、規約を破ったら僕たちが遊撃士として失格だ」

「そうだな。それにエステル、小さな仕事でも立派な遊撃士としての仕事だ。馬鹿にするのはいかん」

「うんうん。キョウヤの言う通りだ。小さなことからコツコツだよ、エステル」

 

 皆に諌められても、エステルはうんとは頷かない。頷けないのだ。

 クローゼ。

 彼女の気持ちを考えたら。

 テレサ院長や子供たち、孤児院という居場所、そして……クローゼのためにも動きたいから。

 

「エステルさん、ありがとうございます。でも気にしないでください。何も犯人を捜さないって言われたわけじゃないんですから」

 

 気丈に振舞っているのかそうではないのか、悟らせないクローゼ。

 彼女とてできることなら自分で探したいだろう。犯人を捕らえたいだろう。

 でも恭也たちのような準遊撃士でもない、ただの一般人――本当は王女だが――である以上は口など出しようがない。

 

「むう〜……こうなったら仕事全部済ませてあのツッパリ男を驚かせてやるんだから!

 ジャンさん、いま他に仕事はないんですか!?」

 

 と、勢いのいいエステルだったのだが……

 

「いや〜、威勢が良くていいんだけどね〜。今のトコ、仕事は入ってないねえ」

 

 こういうときに限って、と言えばいいのだろうか。

 肩を竦めて両腕を広げてみせるジャンに、机に手を突いて迫ったエステルは頭を垂れる。

 

「え〜と、そのね。エステル、元気出して」

「あ〜何と言うか、ヨシュアの言う通りだ。こんな日もある」

 

 悔しさとか「こんなときに……」という複雑な気持ちがごちゃ混ぜになっているのか、

 エステルは背中を見せたまま肩を震わせている。

 クローゼが肩を叩いて落ち着かせようとした直前、彼女はいきなり体を起こして叫んだ。

 

「あ〜もう! 何で仕事がないのよ!」

「いや〜、仕事がないのはいいことだよ、逆に言えばさ」

「そりゃそうだけど!」

「仕事がないってことは要するにサボれるってことさ♪」

「それ問題だから、ジャンさん!」

「そう? 別に誰も聞いてないんだしさ〜」

「あの……私がいるんですけど?」

「僕は何も言ってないよ、クローゼさん? ね、何も言ってなかったよね、エステル?」

「ジャンさん……はあ、もういいですよ。でも何もしないってのはあたしとしてはね〜」

「て言うか、エステル。問題が起こってほしいとか考えちゃダメだよ。遊撃士として」

「…………わかってるわよ」

「なに、その間は?」

「細かいこと気にしない!」

 

 エステルの怒りも叫びも、ジャンの軽さとヨシュアのほどよい(?)ツッコミに流される。

 恭也とクローゼはある意味でいいコンビ――この場合はトリオか――に苦笑いを隠せない。

 

「あの、キョウヤさん。今、お仕事を頼んだりしてもいいんでしょうか?」

「む。まあ、何の仕事もないし構わないが……俺1人では無理なことか?」

 

 そういうわけでもないらしい。話を聞くと、恭也もなかなかいい案かもしれないと首肯。

 さっそくクローゼはエステルたちに話しかける。

 

 

 

 

 

「学園祭?」

 

 

 

 

 

「はい。もうすぐ私が通っているジェニス王立学園で開催されるんです」

「そうか。そういや、今年ももうそんな時期なんだな」

 

 ジャンが感慨深そうにそう言う中で、クローゼが詳細について説明する。

 恭也は以前クローゼから聞いていたことを思い出す。

 最近、クローゼを護衛するために学園を訪れるたび、なにやら生徒たちの活気が増していたり、

 クローゼの生徒会の仕事が長引いていたりとしていたのだ。

 話を聞いたところ、近く学園祭が開かれるため生徒が浮き立っているようで、生徒会の仕事も増えているらしいとのことだった。

 ジェニス王立学園の学園祭は女王生誕祭のような大規模なものではないが、毎年有名人が訪れるほどのものではあるらしい。

 各地の市長や生徒たちの親、招待された者たちが大勢やってくるようだ。

 

「それでですね、毎年準備のために人手が不足しているので、よければお2人に手伝って頂けないかなって」

「へえ〜、ジェニス王立学園の学園祭か〜。聞いたことはあるから一度行ってみたいな〜とは思ってたのよね」

 

 手伝いということなら学園に入る正式な口実ができるということ。

 さすがリベール王国のみならず、周辺諸国でも名高い、貴族の子女も通うほどの学園のため、警備も相応に厳しい。

 クローゼの護衛である恭也ですら、やすやすと入れてはもらえないのだ。

 

「ジャンさん、よろしいでしょうか?」

「そうだね。今はこれといって仕事もないし、正式な依頼とあっちゃ遊撃士協会として断るわけにはいかないからね」

 

 ただ仕事はいつ入るかわからないので、先に依頼してきたことになる手伝いに優先して人手を割くが、

 どうしてもという場合はエステルにヨシュアのどちらか1人は戻ってきてもらうこともありうると、ジャンが注意を。

 

「キョウヤさんはどうするんですか?」

「俺はクローゼの護衛が仕事だからな。それ以外の仕事まで請け負えるときもあるが、いつもとはいかないな」

 

 さすがに準遊撃士とは言え、3人も割くのはなかなかに厳しいので、恭也は基本的にルーアン支部に留まる。

 ただ時間があったり余裕があったりするのならば、クローゼ護衛をそのまま延長して手伝いをすればいいということに。

 少々クローゼが不満気味ではあるが、さすがに仕方ないということに。

 

「さて、時間も時間だし、クローゼさんを送ってあげてくれ。エステルとヨシュアにはテレサ院長とクラムの護衛を頼もうかな」

「わかりました」

「了解しました」

「はいは〜い」

 

 エステルが2階のテレサ院長とクラムの元に向かい、帰る旨を伝えに。

 

「ああ、キョウヤ、忘れるトコだった。手紙が来てるよ。ツァイスからだ」

「ツァイスですか。となるとティータあたりだな」

 

 誰ですかと問うてくるヨシュアに、とても世話になった妹のような子だと返す。

 クローゼにはすでに何度か話したことがあるので興味深そうに手紙に目をやっている。

 ジャンから受け取り、封を破って送り主を確認。やはりティータだった。

 

「ふむ……どうやら漬物が切れたらしいな。ラッセル博士がご所望……あれは作って送れるものではないからな……。

 今度作り方を書いた紙でも一緒に入れておくか」

 

 臭くてとてもじゃないが。冷凍機能を持つトラックなんてあるわけがないし。

 

"ルーアンとツァイスなら近いんだから会いたいな"、か……」

 

 ツァイスを離れてすでに半年。この世界にやってきてからツァイスに住み着いた時間とほぼ同じだけが経っているのだ。

 恭也とて一度戻って話をしたり食事を一緒に食べたりしてやりたいのはやまやまなのだが、

 準遊撃士は正遊撃士とは違い、支部に所属するとそうそう転属はできない。

 それも一度推薦状をもらった所へ行っても仕方がないのだから、理由としては認められないだろう。

 かと言ってわざわざ会うだけのためにティータをこちらへ呼ぶのも気が引ける恭也だったが……

 

「あ、じゃあ、学園祭に呼んだらどうですか?」

「む、それはいいな。しかし学園に入るには招待状がないといけないんだろう?」

「お手伝いをしてくれたというなら招待状を出してもらえます。それに私も生徒会員ですし、小さな子1人くらいなら」

 

 ティータの祖父はラッセル博士という、この上ない保証もあるわけだから身元もはっきりしている。

 そもそもラッセル博士やマードック工房長には毎年招待状を送っているとのこと。

 マードック工房長は市長という面もあるので極力参加するようにしているらしいが、ラッセル博士はそうにも行かないらしい。

 必要ならマードック工房長に送って、それについて来るのもいいし、彼の代わりに来ました、でも構わない。

 

「なるほど。それは助かるな」

 

 そうなると楽しくなりそうだなと恭也も思案する。ティータも喜ぶだろうと。

 

「なになに〜? 楽しそうな顔してどうしたの〜?」

 

 エステルがテレサ院長とクラムを連れ、2階から降りてくる。

 ティータのことを話題にしながら、恭也たちは夕刻のルーアン市内を歩いていくのだった。

 

 

 

 

 

 

――続く――

 

 

 

 


オリジナル設定

  ティータ招待や『招待状』の件について

    本来、原作ではティータを呼ぶというイベントは起きません。

    ティータがエステルたちと会うのは、ルーアンの事件が終了し、エステルたちがツァイスへ向かう際のことですから。

    ですが拙作では恭也とティータをすでに会わせていますし、せっかくなのでここで登場してもらうことにしました。

    学園祭に入るのに「招待状」が必要であるというのもオリジナル設定です。

    有名人やお金持ちの子息の通う学校に、誰でも入れるというのはやっぱりおかしいので。

    学園祭のようにみんなが浮かれているときほど事件が起こりかねないということで生まれた設定です。

    この場合、例えば孤児院にはクローゼが送ってるんでしょうし、原作でも学長に彼らを呼んでいいか尋ねていましたから。

    ルーアンやマノリア村などには枚数の制限こそあれ、村長や市長のとこに配られて配布されてるとも考えました。

    もしくは明確な身分証明書とかかもしれませんね。


あとがき

  FLANKERです、ども〜。ソラツバ11、どうでしたでしょうか?

  今回はレイヴンとの戦闘を書くかどうかで悩みましたが、正直ロクに鍛えてもいない不良と準遊撃士のエステルたちです。

  戦ってエステルたちが負けるなんてのはおかしいと思いましたので。

  ゲーム上では戦闘に入ってましたし、レベルによってはいい戦闘もできるようになってはいましたけどね。(笑

  学園祭への布石もありましたので、今回の戦闘は省略と。ご了承頂きたく思います。

  レイヴン連中には悪いんですけどね。ごめんね、ディン・レイス・ロッコ、そして他メンバーども。(笑

  ではでは次回は学園祭準備期間の話です。

  シリアス殺伐な私が書いてますが、シンフォンさん・ennaさん・クレさんという方々のネタがありますからご安心を。

  彼ら自身が執筆してくれた部分も次回は入っています。ですのでちょうど1人4分の1ずつってとこですね。

  お楽しみに〜。

 

  こん○○わ、シンフォンです。

  ティータが再登場!(ちょ、11話の後書きなのに!? まだ再登場してないのに!)

  原作よりもエステル達と出会うのが早いですが、せっかく恭也という要素が加わってる上、せっかくの舞台。

  久しぶりの妹分を楽しませてあげませんとね。 

  さて、今回レイヴンはあっさり敗れてしまいましたが、原作では蘇生(?)技などなかなかしつこい面子。

  プレイしたことがある人にとっては「そこまで弱くないんじゃ?」って気分かもですが、

  言うなれば「相手にもよるけど、データ通りの強さなんぞ持ってるわけがない」ということです。(笑)

  カシウスなんて、古代竜より強いことになりますからね〜(^^;;

  ありえない(苦笑)

  銃をまともに受ければ,一般人だろうと遊撃士だろうと死んじゃいます。

  ゲームと違って、棒や小ぶりの剣で巨大人形撲ったって普通は壊せん。

  その辺りのバランスを上手く取っていかないといけませんね。

 

  はい、第11話をお送り致しました。

  今回はレイヴンとの緊迫した一戦……はすっ飛ばされました。レイヴン、憐れですね〜w

  で、いよいよ本格的に調査開始……と言うところで、重剣のアガット参上。見事に事件を掻っ攫っていきました。

  エステル達は気を取り直して、クローゼから依頼された学園祭の仕事を開始します。

  いよいよ楽しみの一つの場面がやって参りました。ドタバタの次回を、どうぞお楽しみに!

  ではでは、ennaでしたー。

 

  (クレさん)

  というわけで「そらつば11」でしたがいかがでしたでしょうか。

  今回はFLANKER節炸裂な回でしたねw あとクローゼが凛々しい。いいぞそこだもっとやれー(ぇ

  そしてアガット登場。いよいよ主要メンバーもそろってきました。

  エンジンがかかってきた本編ですが、

  そんなのおかまいなしに私はもっとクローゼをとFLANKERさんに主張し続けます!(マテ





放火事件は恭也たちの手から離れる事になったな。
美姫 「その代わりって訳じゃないけれど、学園祭のお手伝いね」
ティータも再登場するみたいだし、益々楽しみだな。
美姫 「次回はほのぼのとした感じになるのかしら」
どうなるのかな。楽しみだ。
美姫 「次回も楽しみに待っていますね」
ではでは。



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