お読みくださる皆様へ

この作品では「IZUMO2」「とらいあんぐるハート3」のクロス作品ですが原作とは違った人間関係や世界関係が成り立っています

念のためですが「恭也は一歳だけ年が若くなってる」「海鳴の住人の一部が出雲に居ます」

「IZUMOのキャラの数人が、とらハのキャラと入れ替わってます」

ご容赦ください

 

 

 

トライアングル IZUMO   

不破たる剣の閃記

 

 

 

3話「平穏は素晴らしい。それが本当に平穏かは別として」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ふぁ」

物理の授業が終わり起きた恭也は起きた。

「何か今日一日中寝てたような気もするな」

「うう・・」

隣の席に座っていた芹が申し訳なさそうにする。

無論だが恭也に悪意はない。

「俺は部活に行くが・・芹はどうする?」

剣道の道具を持って立ち上がりながら恭也は言い出した。

「う〜〜ん・・・先生に呼び出されてるのよね」

「では、暇だったら来ると良い」

「うん!」

いいながら芹は教室から出て行ったのを確認し、

「さて・・」

何となく嫌な予感がするものの恭也もイメージトレーニングしながらドアを出た。

その予想は直ぐに当たる事になるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

「まずは弓道部に・・・ん?」

朝の約束の為に弓道場へ行く途中の廊下で恭也の視界に琴乃に小走りで近づき

「琴乃。今から帰りか?」

「え!?恭也さん?」

唐突に声を掛けられたのか驚いた顔になっている。

が、それだけではない様なぐらいに驚いていた。

「どうした・・?」

長い付き合いなのか恭也も違和感に気付く。

一歩近づこうと足を踏み出した時

「恭也さんの・・・馬鹿ぁ!」

普段の真面目な姿とは一風代わって足高に走っていってしまった。

その光景を呆然としてみている恭也。

「いったい、何なんだ?」

無論だが理由を彼が気付くわけもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

琴乃の態度の変さに少し疑問を持ちつつも弓道場の門をくぐる。

「さて・・・やってるみたいだな?」

風を切る音と同時に矢が空を切り裂いて飛ぶ。

そのまま円系の的の中央に矢は刺さった。

「頑張ってるな?」

「あ、お兄ちゃん!」

声を掛けられた明日香は恭也の元へ走ってきた。

そのまま詰め寄ると

「お兄ちゃん、噂は本当!」

「噂だと?」

世間話とか声を掛ける間もなく恭也は明日香の質問に一歩下がってしまった。

ふと那美が芹がフィアンセと言う事が噂になっていると話した事を思い出す。

「転入生の心を弄んだとか!」

「な?!」

予想よりも酷い話になってた。

それだけではなく明日香は続ける

「出雲学園でハーレムを築こうとしてるとか・・」

「・・・」

此処まで来ると黙るしかない。

「ソレについて白鳥琴乃SSや神咲那美を励ます会、白鳥明日香FCが襲撃を企ててるって噂だよ!」

「少しマテ!」

段々と物騒になってきて冷や汗がしたりおちた。

「3勢力は少し前に解散したはずでは?」

気にする点が少し違うが恭也にとっては死活問題である。

なにせ、時たまであるが果たし状を送りつけ一対多数の戦闘を起こそうとしてくる連中なのだ。

「確かにお兄ちゃん達との戦闘で一旦は壊滅したらしいけど・・今回の一件で吹き返したみたい」

性格なのか恭也は果たし状には応じ撃破し、そして数ヶ月前に戦力の3割を撃破し壊滅させたのだった。

「そうか・・・気をつけよう」

「そうそう。でもお兄ちゃんもだよ。もっと真面目な人だと思ってたのに」

矛先が別の人に走っていたのでズレていたが元々は恭也への抗議から始まっていた。

明日香の目は何と言うか少し軽蔑的なものになっている。

「部活へ往く、では!」

「あ、ずるい!逃げるな〜!」

御神の理は戦えば勝つ。

だが勝てない物は以外にあるのかもしれない。

「おねぇちゃん、凄く怒ってたからね!」

「・・・」

自分の現在の境遇について本気で考えながら走り去る恭也。

心の中で「俺は未完成の剣士だ」と思っているのはどうだか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よ、恭也!」

「勇吾、先に来てたか?」

剣道場では胴着に着替えてた勇吾が待っていた。

何時も穏やかな笑顔の顔だが今日のは少しだがダークサイドを恭也は感じ取った。

「朝の一件聞いたぜ、大変だったな」

「・・・お前までもか」

何度も何度も同じネタを振られていたので好い加減に恭也も忍耐の限界に達していた。

余談だが、此処までが持ったのは士郎の御蔭だが

と、勇吾と話してるときに入り口から入ってきた六介を見かけた。

「師匠!」

「ぬ?」

恭也の姿を視た六介は不味そうな顔をする。

大方の事情は察していたのだろう。

「あえてシンプルに言わせていただきますが、あんまりだと思います」

「ぐ・・・芹ちゃんがのぉ〜お前を驚かせたいと言うもんでな〜」

孫に甘い老人の典型的な図なのだが状況が状況だけに恭也は妥協を出す気はなかった。

「正拳突きに根も葉もない噂です。此処まで来ると流石に」

顔こそ普段のままだが明らかに恭也は怒っている。

寧ろ怒るなという方が無理だ。

「それは芹ちゃんを忘れとった方が悪いじゃろ?」

ここで六介も反撃。

年の功と言うか長年の経験では遥かに上だ。

たとえ恭也が旅で毎度の如く士郎の起こした問題に突っ込みをいれ、結果として能力が上がっても差は激しいようだ。

「第一、不意に対処する鍛錬もしてるはずじゃ。交せないとは何事だ?」

「くっ」

戦況は大逆転。

逆に恭也は六介に言い負かされてしまった。

「と言う訳でビシビシと鍛えてやるわい!さぁ着替えて来る」

「まったく・・」

小声で言いながら恭也は更衣室に入って行った。

 

 

「やっほ、恭也!」

「ほら、フィアンセのお出ましだぜ?」

更衣室から出てきた恭也は突然の来客に驚く。

勇吾の言葉はスルーしているほどだ。

「手続き終わったし、暇だったんだ。まだやってるかなーって思って」

「そ、そうか」

そう言って芹は練習中の部員達を見る。

部員達の動きは何時もより気合が入ったり、そわそわしたり、おかしく見えた。

「見学者なんて久しぶりだよな」

「時期が時期だし当たり前だろう?」

勇吾の含みのある言葉に恭也は返す。

が、恭也は含みには気付いていない。

 

 

 

 

 

 

「むぅ」

雑談を終えて後輩の指導をしつつ素振りをするが少し動きにくい。

(なんか知らんが、緊張するな)

と、考えてる時に六介が立ったのが見えた。

「さて不破、大和!少し来なさい」

「「はい」」

名前を呼ばれて六介の元へ駆け出す。

「申し訳ないが、これから来客が在るのでな・・後は試合形式の練習を頼む」

「「はい!」」

誰か来るのか気にならないと思わないでもないが恭也は六介を見送ると部員達の練習を一旦中止させる。

そのまま試合形式の練習を行う事を話し、

「では、審判は大和部長で先鋒は白銀と速瀬。隣では榊と伊隅。此方は俺が審判を勤める」

勇吾から旗を受け取り配置に付く。

礼をして両名の試合を始めさせる。

そして進んでいくうちに自分の番になったことを感じた。

「では、俺と不破で試合を始める。審判は珠洲で」

「お、お願いします!」

現剣道部の最強カードの試合と言う事で他の部員達も試合後の一対一ミィーティングを中断して両者の試合に目を向かせた。

「恭也、フィアンセが見てる前だからって調子崩すなよ?」

「好い加減に離れて欲しいのだが・・」

小声で言ってきた勇吾に少し呆れ気味で恭也は返す。

どちらにしても恭也は油断する事はない。

剣道では一回も勝てた事が無いのだ。

「始め!」

「恭也、頑張ってー」

と、黄色い声援に結局は後押しされて一気に間合いをつめる。

突きの動作に見せかけた突進から竹刀を振り上げ

「めん!」

実戦では声を出さないんだがな、と内心で思いつつも先手の面を打つ。

互いに相手の特徴や性格を知っているから先手から連撃で圧倒する作戦だ。

「むっ!」

フェイントで少し遅れたが勇吾は竹刀で打ち払った。

その間隙を縫うかのように恭也の斬撃は続く。

鞘走りが出来ないものの竹刀を後方に向けて更に間合いをつめて放つ。

「どう!」

癖と言うわけではないが虎切まがいの胴を打った。

大概の相手ならば決着は付く剣速。

だが

「甘いぜ、恭也!」

その速度から出る威力以上のパワーで勇吾は竹刀を打ち払う。

そして其処から勇吾の反撃は始まった。

「めーん!こて!」

「ちぃ!」

勇吾のしない捌きは速度こそ普通の一流であるが問題はパワーである。

一撃一撃が途方もなく重い。

対する恭也の場合は連撃の速度と一瞬の隙を見逃さない集中力。

数字に変換すれば勝っているのだが、それでも恭也は勝てない

「面!」

仮に隙を見つけても圧倒的なパワーで弾かれた余韻で反撃のタイミングが合わせられないのだ。

「一本!大和部長!」

珠洲の言葉で勝負は終わり離れて礼をする。

面を脱いで勇吾の所に打ち合わせに行った。

「やっぱ強いな」

「そっちこそな。恭也、今日の気合は凄いし、冷や汗何度もかいたぞ?」

芹に視線を向けつつ言う勇吾だが恭也は理解してなかった。

「「「「・・・・・」」」」

周りからは「凄い」の一言で済まない試合だったので黙っている。

自分が対面した際に何処まで持つかと考えている人も居た。

「あ〜あ、恭也負けちゃったね」

タオルを渡しながら芹が恭也に寄ってきた。

「ありがとう」

「ありがとう芹さん」

マネージャーは如何したと言うツッコミがあるかもしれないが、朝の一件で当のマネージャーは行くにいけなかった。

と話は逸れたが、練習は続き終了時間が来た。

「では、道場に礼!」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ俺は此れで」

「また明日な」

着替えが終わり夕暮れの校門で勇吾は恭也と反対方向に歩いていく。

先には黒塗りのリムジンが待っていた。

「私達も帰ろっか?」

「だな」

通学路を歩き出す。

ふと恭也は朝のことを思い出した。

「それにしても、朝の正拳突き・・・空手やってと聞いたが?」

「うん!アメリカにも道場が色々在るのよ?それにお母さんから習ったし、凄いでしょ!」

その言葉に少し遠い目をしながら

「身をもって知ったがな」

「うう〜あれは〜」

芹の顔が恥ずかしそうになった。

それだけに怒ってたのだろうが。

「巻島先生から凄いって褒められてたし」

成る程と相槌を撃ちつつて恭也は何となくだが巻島先生が誰だかわかった気もした。

「矢張り、あの人か・・・それにしても空手部に入るのか?

と、雑談をしながら歩く。

 

 

 

 

 

 

 

「少し買い物言いかな?」

 

雑談中、その一言から二人は商店街のドラッグストアから出てきた。

本人に曰く「シャンプーとかは買うつもりできたし〜」との事である。

決して投稿禁止になる描写を補助するモノを買わせるつもりは欠片も無いです

「結構揃ってるね〜。此れも買えたし」

「何だ其れは?」

芹が袋から取り出したものを視て理解できなかった。

黄にして愛眼。

水に浮くことに特化せしビニールの身。

お風呂の友

「隊長よ」

鉄○ダッシュに登場したアヒル隊長!!!

いや、芹の入浴シーンを見ると出てきます

「そうか、隊長か・・・」

本気で分からない恭也であるが、何となく必需品と納得したようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とうちゃーく」

「ようやくだな」

買い物を終え現在は搭馬の屋敷の前に到着した。

帰ってくるなり恭也は一日を思い出し

(本当に今日は色々在ったな・・・)

芹の帰国に始まり、校内での噂や那美との一件。

恭也の自業自得の部分も無いともいえないが。

だが恭也の判断は甘かったのかもしれない。

「恭也さん」「お兄ちゃん!おかえり!」

門の前には琴乃と明日香が居た。

 

 

 

 

 

(神よ・・・俺が一対何を?)

目の前に居る二人に戦慄する恭也である。

冷や汗を流し、顔にこそ出さないが恐怖が雰囲気となってでていた。

「お帰りなさい」

笑顔の一言に恭也の混乱は益々深まる。

一旦怒ると琴乃が怖いのは長い付き合いで分かっている。

ソレなのに笑顔なのだ。

だが、その疑問は直ぐに説けた。

「さっきは御免ね、お兄ちゃん」

明日香の一言で合点が言ったようだ。

つまり誤解ということが解けたらしい。

「先ほど六介さんに事情を話していただいて・・・」

「そうか」

申し訳なさそうな琴乃に安心。

その後ろで今まで黙っていた芹が。

「その袋って?」

「えっと・・芹さんですよね?はい、晩御飯の材料です」

実のところ直接話すのは今が始めての二人である。

軽い自己紹介を済ませ門をくぐった。

 

 

 

 

 

 

 

「あら・・?恭也君久しぶりね」

「葉子さん?お久しぶりです」

玄関に入ると其処には予想外の人物である音羽葉子が居た。

それでも部活で六介が来客があると言った事を思い出したのか納得できた。

「誰、この人?」

芹が恭也の耳元に囁く。

初対面と言う事も在るが何より葉子の容姿は絶世の美女と言っても誰も文句はないのだ。

気にするなと言う方が難しい。

「私、水杜神社で巫女をさせて頂いてます音羽葉子というものです。よろしくお願いしますね」

「え・・はい。逢須芹です」

小声で言ったが聞こえていたらしい。

少し驚きながらも芹は挨拶し返す。

わずかな間を置いて土産を持ってきた六介が奥から来た。

「では、ナツ君と幹也君によろしく言っといてくれ」

「分かりましたわ・・先ほどの一件ですが一考をお願いします」

荷物を受け取ると葉子は家から出て行った。

此れが数日後に恭也たちに関係することを知る由も無いが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時間は流れ間に夕食やら風呂など色々在った。

現在は午後10時である。

「はぁ!でぁ!」

夜の草原で大和勇吾は一人で竹刀を振るっていた。

「面!小手!胴!」

まるで何かの迷いを振り切るように

反復のノルマを終えてタオルで汗を拭くと

「琴乃さん・・・」

勇吾は気付いていた。

琴乃の様子が変だった事。

無論であるが理由は分かっている。

「クソ!」

そして竹刀を振り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼等は知らない。

此れが平穏な一日の終わりであると言うことを・・

 

「始まるんですね・・・」

「くぅ〜〜ん」

那美が見上げた空は無垢に輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 


後書き

 

神楽:・・・

タケル・ミラーソード:シボんでんな〜

神楽:って・・・お前が来たのかよ!

タケル:まぁ主役の名前違いだしな。っていうか俺って半分はオフィシャルキャラで半分はオリジナルキャラなんだよな?

神楽歌:まぁエヴァンゲリオンの逆行したシンジが名前変えたようなものだと思っとけ

タケル:なんつう例えだよ・・まぁ置いといてと・・ようやくゲームの一日目が終わったな

神楽歌:・・・長かった。いやマジで

タケル:こっからサクサク進むかどうかが焦点だろうしな

神楽歌:ま、なるようになるだろ?

タケル:・・・斬るか?

神楽歌:話かわっけどいいか?

タケル:唐突だな、おい・・でなんだよ?

神楽歌:此れから言う場所から好きな所を言え。送ってやるから。

「アヴァター」「第5世界の青森」「第6世界の式神世界」「第6世界の火星」「ファンタゴズマリア」「雛身沢村」

タケル:俺に死ねと?!何処も危険地帯じゃねぇか!

神楽歌:・・ち

   

  

余談:作中の「親衛隊」ネタはシャッフルではなく、IZUMO2の説明書の4コマ漫画ネタです




ああ、遂に平穏な日常が終わるのか…。
美姫 「恭也にとっては、平穏だったのかどうかも怪しいけれどね」
まあ、確かにな。
美姫 「さてさて、次回はどうなるのかしらね」
どんな感じであっちに行くんだろうか。
美姫 「楽しみよね〜」
次回も待ってます。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



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