Side:なのは


遂に来たね……訓練生の最後の試練である『卒業試験』が!
卒業試験は、訓練生のレベルにあった任務をこなすのが普通なんだけど、ネロ君達はきっとレベルの高い任務が選定されてるだろうね。

まぁ、ドレだけレベルが高くても、任務のレベル上限は『A』に設定されてるからトンでもない無茶振りだけはない筈だよ……ネロ君はクリアしそうだけど。

「いよいよかぁ……クリアしたらネロ君は私の小隊に配属……なはは、なんかあっと言う間だったかなぁ?」

「なのは嬉しそう。」

「そう見える?……うん……やっぱり嬉しいかって聞かれれば嬉しいのかな?
 元々ネロ君に訓練校入りを勧めたのは、私の小隊に配属ってなれば余計な火の粉が降りかかるのをある程度防げるからだしね?」

訓練校での暴れっぷりを聞いて、他の武装隊からスカウトが来る可能性もあったけど、そっちの方はレティさんが巧くやってくれたから。
まぁ、ネロ君が私の小隊に来たら来たで、また色々あるだろうけど――取り敢えずの目的は達成できるから、其れは勿論嬉しい事だよ♪


「そう言う意味じゃないんだけど……なのはは意外と鈍感さん…?」

「え?何くーちゃん?何か言った?」

「ううん。試験官頑張ってね?」

「うん、勿論!!」

試験中はやる事はなくても、その後の評価で皆の配属先が決まって来るから、教官の責任は重大だからね。
2チーム1組で行うとしたら、この組み合わせがバランス的には一番いいかな?……ネロ君には肩身の狭い思いをさせるかもしれないけど……ね。

そうなるとチームレベルを考えると、採用する任務は此れと此れと此れ……其れから―――うん、此れでOK!












リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission14
『卒業試験〜Castle Strike〜』











Side:ネロ


今日はいよいよ卒業試験てやつだ。此れが終われば俺達も局員として新たな配属先に向かう事になる。
たった1年とは言え、色んな事を共に体験した連中と別れるってのは感慨深いモノがあるが、二度と会えない訳でもない……今は試験に集中だぜ。


「それじゃあ卒業試験の内容を説明するね?試験は実際に皆に『試験用』に用意した任務をこなしてもらう形で行うよ。
 ……基本的に任務達成で合格だけど、リタイアした場合でも内容によっては合格になるから、結果が出るまで諦めないように。」


実際の任務か……普通に考えりゃ、トンでもない難易度の任務は来ないと思うが、俺が居るせいでトンでもない難易度が来そうなんだよなぁ。
まぁ、コイツ等ならドンだけレベルの高い任務でも、なのはに教わった事をフル活用して達成すると思うが――なのはの笑顔が少し怖い。(汗)


「試験は2チーム1組の計6人で1つの任務に就いてもらう形かな。
 パワーバランスが偏らない様に、チームの組み合わせは此方で決めたから其れに従ってね?」


戦力が偏らないようにってのは大事だな。
そうなると俺達のチームはどのチームと………って、待てよオイ!!ちょっと良いかなのは!!


「はい?如何したのネロ君?」

「戦力バランスって言っても、此れは少しばかりチーム編成の変更を要求する!!
 頼むから、一緒に組むのを野郎のチームにしてくれ!!男が俺1人の状況は幾ら何でも精神的にきつすぎるから、マジで頼む!!」

「そうしようかとも思ったんだけど、其れだとパワーバランスがオカシクなっちゃうから仕方ないんだよぉ……ネロ君強いし。
 チーム分けの変更は今更できないし、此れも卒業試験の一環と思って納得してくれないかなぁ?」


……そう言われたら何も言えないぜ……OK、チーム編成も試験の内ってんなら納得するしかなさそうだ。
説明の途中に悪かったな、続けてくれ。


「え〜〜〜と、其れじゃ何か質問はあるかな?」

「はい!リタイアした場合でも内容如何によっては合格するかもしれないとの事ですが、内容をどのように判断するのでしょうか?」

「基本的には皆のデバイスの記録映像を見て判断する事になるかな?
 一応不正がないかどうかの検査はするし、もし不正が見つかった場合は問答無用で不合格になるからね?場合によっては放校処分だし。」


其れはそうだろうな……まぁ、此処まで確り釘を刺しとけば、そんな馬鹿な事をする奴も居ないだろうは思うが。
まして、そんな事をしたら自分だけじゃなく、なのはにだって迷惑が掛かる訳だし、何よりも顔に泥塗る事になるからな。


「他に質問は無いかな?なければ、チーム別に試験内容を伝えるね。」



いよいよか………俺達の試験内容は――『第45管理世界の古城の調査』?
『孤島にある城で発生している魔力溜まりを調査し、原因を突き止めよ』か……其れなりのモンなんだろうが、難易度A+って少し高くないか?


「……其れ位じゃないと、ネロ君が居るって時点で簡単にクリアしちゃいそうだからね?」

「主に俺のせいか?……さっきの笑顔から感じた得体の知れない『恐怖とは違う怖さ』の正体は此れかよ…
 Ha!だが上等だ!折角の特別メニューなんだ、キッチリこなして全員で合格してやるさ。」

「ですよね……頑張りましょう皆!!」

「「「「おーーーーーー!!!!」」」」


「やる気があるのは良い事だね♪
 それじゃあ、準備が出来たチームから転送ポートで試験場所に向かってね♪全員が合格する事を祈ってるよ♪」


Hoo……OK!其れじゃあ行くか!!



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・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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・・・・・・

・・・



って訳で、やってきたわけだが……本当に孤島の古城だな此れは――その割には結構状態は良い様に見えるが。
入り口は崩れてるって事だから、別の場所から中に入らなきゃならないんだが……何処かは入れそうな場所有るか?


「ネロさん、こっちに外壁が崩れてる場所が……此処から中に入れそうだよ?」

「何だって?………確かに中に入れそうだな?
 他に入り口も無さそうだし、此処から入るのが一番か……行こうか?」



Ha-ha、しかも崩れた外壁の先は城のエントランスか?此れは大分ショートカットが出来たかもしれないな。
さてと、魔力溜まりって事だが……確かに凄い魔力を感じるな?瘴気こそないが、まるでカミサマの身体の中並に濃い魔力が充満してやがる……

おまけに――


――ヒィィィィィン……


「ネロさん、右腕が…!!」

「あぁ……反応してるって事は、この魔力に誘われて悪魔共がこの城に出て来てる可能性があるな。」

此れだけの濃い魔力を悪魔共が放っておく筈がない。
まぁ、俺等ならやられる事はないだろうけどな?……仮に上級が出てきた場合は俺がブッ飛ばして終わりにすれば問題ないだろうし。

兎に角用心だけは怠らないで行こうぜ?


取り敢えずは、魔力溜まりの原因は何か、止める術はあるのかって所だが……廊下に通じてるだろう扉が開かない。
錆び付いてるって訳じゃなさそうだが………ん?何か書いてあるな?


『力を注ぎ、城を起動せよ。さすれば汝らに道は開かれん……』


力を注げって……如何しろってんだよ?其れらしきモノは見当たらないし……メンドクサイな。
正攻法で開きそうにない扉は、殴ってぶっ壊すが上策だ!!!Blast!!(吹っ飛べ!!)


――バキィィ!!………ゴウン……ゴウン……ガッガッガッガッガッ!!……ギィィィィ…


「……扉開きましたね?」

「力を注げって要するに、巨大なショックを与えれば城の仕掛けを起動するスイッチが入るって事?……城の建設者は何を考えてたんだろう?」


さぁな?
だが此れで先に進めるんだ、さっさと試験をクリアして帰ろうぜ?


「そうですね……って、此れはまた、如何にもと言うか何と言うか……出そうですね?」

「あぁ、出るだろうな間違いなく……」


――ヒィィィィィィィン……


「ア〜〜〜ッハッハッハッハッハッハ!!!」
「ギャハハハハハハハハハハハハハ!!!」
「Gyagyagyagyagyagyagyagyagya!!!!!」
「ウヒアハハハハハハハハハハハハハ〜〜〜!!!」



思った途端に行き成りか?タイミングが良いのか悪いのか……まぁ、態々やられに出て来てくれたんだ……It's begining!!(始めようぜ!!)

Be gone!!(失せろ!!)

「ネロさん、コイツ等は……」


スケアクロウとメガスケアクロウ。袋人形に悪魔の虫が大量に詰まって動いてる雑魚悪魔だ。
デカい分だけ、メガスケアクロウの方が力は強いし少しばかり頑丈だが、身体に付いてる処刑刀にさえ気を付ければ如何って事はない相手だ。

倒しながら先に進むぞ!!……邪魔だぜクズが!!
ったく次から次へと、キッチンに湧いたゴキブリ以上だなコイツ等は………Eat this!Maximum Bet!!(喰らえ!マキシマムベット!!


――バガァァァァァァァン!!


Too easy!(楽勝だぜ!)そっちは如何だ?


「全然……」

「マッタク……」

「「「楽勝です!!!」」」


だろうな。
コイツ等如きは相手じゃない……纏めて消え失せろ!!ディバインバスター!!!


――ドォォォォォォォォォォォォォォォォン!!


「滅殺完了。」

「お見事です……」


所詮は数頼みの雑魚共だからな。絶えず先手を取って潰してけば倒すのは楽な相手だぜ。
でだ……また何やら弩デカい扉が現れてくれたが、此れは普通に開くみたいだな?………此処は大聖堂か?


「そんな感じですね?祭壇に何か書いてありますよ?」

「え〜と……『新たな道を求める者よ、祭壇に『知識の欠片』を捧げよ』だってさ?」


また面倒な仕掛けか?
知識の欠片って事は、今度は力押しで何とかなるって事じゃなさそうだが……この部屋には特別何かある訳じゃなさそうだよな?


「だね……となると、入って来たのとは違うあの扉の向こうに何かあると見た。」

「……成程。」

確かに言えてるかも知れないが………扉を開けたら屋外?しかも一本橋の先に広場が……あからさま過ぎるだろ此れ……
悩ませたいのか、其れとも答えを教えたいのかどっちなんだよ?……まぁ良いか、兎に角これで『知識の欠片』とやらは手に入るんだろうから。



「綺麗な結晶ですね……」

「此れをさっきの祭壇に組み込めばいいんだよね?
 だけど此処にもなんか書いてあるよ?『知識の欠片を手にした者よ、奈落から帰還し力を示せ』……何か不穏な感じ。
 って言うか、奈落って事はお約束的に、知識の欠片を手に入れるとこの橋って崩れるんじゃないの!?――ピシッ!!ほらやっぱり!!!」


本気でお約束だなぁ……ギンガ、ウィングロードで何とかならないか?


「ダメみたいです……向こう岸に障壁が張られたみたいで、ウィングロードが弾かれちゃって……!」

「つまりショートカットは不可か……仕方ない、『奈落から帰還して力を示す』しかなさそうだ。」


――ドッボォォォォン!!!


ったくダイビングをする破目になるとは予想外だぞ流石に。
おまけに……


――カタカタカタカタカタ……


今度はサルガッソーが6匹でかよ?マッタクご苦労な事だ。
一々相手にするのも面倒な事この上ないぜ………取り敢えず邪魔だから消えな!!幻影刀乱れ撃ち!!


――ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!


「「「「「「ギャ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」」」」」」


《……今のも悪魔ですよね?さっきのよりも弱くないですか?》

《生き物の気配を感じると近づいて噛みつくしか能のない、スケアクロウ以上の雑魚だからなサルガッソーは。》

だが、ラッキーな事に今ので『奈落から帰還する条件』は満たしたらしいぞ?アレって転送魔法陣だろ?


《そうですね……起動状態ですし、此れに乗れば戻れる筈です。》


マッタク本気でどうなってるんだろうなこの城の仕掛けは?今のは海中で何かを倒すって事だったんだろうが、本来は何と戦うんだったんだ?
それとも、サルガッソーは人間界と魔界の狭間を漂ってるような奴だから其れを昔から利用していたのか……何にせよ城主は真面じゃなかったろうな。

「で、祭壇前に転送される訳か……親切なのか何なのか、此処まで来ると何が何やらだ……」

「本当ですね……兎に角、此れを此処にセットすれば……」


……何も起きないな?若しかして壊れてるのか?だとしたら面倒な――


――キィィィィィィィン……!!!


!!右腕が……其れもこんなに激しく……!!此れは雑魚悪魔に対する反応じゃない…!!


――ガシャァァァァァァァァン!!!


「「「「「「!!!」」」」」」

「グシャアァァァァァァァァァァァ!!!!」


天井のステンドガラスぶち破ってかよ……派手な登場だなオイ?


「ネロさん…此れは……」

「確かファントムって言う上級悪魔だ……実物を見るのは俺も初めてだがな…気持ちの悪い見た目だぜ。」


「フン……大きな闘気を感じたから来てみたが、なんだ人間か……此れでは楽しめそうもない。」


人間?お前には、この右腕が人間の腕に見えるのかよ?
だとしたら笑えるな?その顔に沢山くっついてる目玉は、全部が全部節穴の役立たずって事だろ?目薬注して出直して来い化け物。


「ほざいたな小僧が……踏み潰してくれる!!」

「やってみろよ……お前の方こそ握り潰してやるぜ!!」

コイツの相手は俺がやる!お前等は他に何か仕掛けがないか調べてくれ!!


「了解……って、こっちにも大きな蜘蛛が2匹出て来たよ!?」


サイクロプスまでか!!……仕方ない、仕掛けを探すよりもそいつ等の相手をしてくれ。
流石に俺1人で、ファントムと2体のサイクロプスを相手にするのはきついからな………頼むぜ?


「任せて下さい!!」


サイクロプスは中級レベルだが、ギンガ達なら大丈夫だろう。
こっちも始めようか化け物?遠慮しないで来いよ……だが、やる以上はマジだぜ?


――ドルゥゥン!!


「口の減らない小僧だ……身の程を教えてやるわ!!」


お前に教えて貰う事なんか何一つねぇよ!Kill best Babe!!(くたばれ間抜け!!)
って、思った以上に堅いな?固まった溶岩で出来た身体は伊達じゃないって事か……?こう言う奴は装甲の『隙間』を狙うのが定石なんだが…

隙間って言うと……口か、サソリみたいな尾を収納してる背中だよなぁ?と言う事はだ……

「よっと!!」

「小僧貴様……降りろ!このクソガキが!!!」


そう言われて降りるか?
身体の表面が堅い奴は、大抵中身は脆いって相場が決まってるだろ?特にお前の場合、尻尾を出した状態の背中は弱点丸出し状態だからな!!
ブルーローズの連射と幻影刀の乱れ撃ちを喰らいやがれ!!


「ぎやぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!貴様ぁ……刺し殺してくれる!!!」

「うお!?……流石に早々弱点への連続攻撃はさせてくれないってか?だが効いただろ?」

「腹が立つほどにな!!礼として此れをくれてやる!!」


火炎弾!!
避けるのは簡単だが、避けたらギンガ達に直撃する……ちぃ、アイギス!!!


――ドゴォォン!!


「ほう?今のを防ぐか……その腕は飾りではないようだな?」


自慢じゃないがこの腕の頑丈さはお前の身体にも引けを取らないぜ?
つーか、屋内でそんな技を使うなよ?下手したら大火事になる事も分からないのか?脳味噌のレベルも蜘蛛並みかオイ?


「……一々腹の立つ小僧だ……もう1発喰らうが良い!!」

「Ha!二度もやらせるかよ!!
 そいつを放つために大口開けるのも弱点曝け出してるだけだろうが!!イィィャッ!!!Be gone!!!(消えろ!!)」

「グワバァァァァ!!」


普通なら発射直前の大砲の銃口に攻撃するのは御法度なんだろうが、デビルハンターってのは此れ位できないと務まらないんでね?
お前のような奴をぶちのめすには、多少の危険は至極当然の事だぜ!!……Get lost!!(お前の負けだ!!)


――バキィィィィィィィ!!


「グオォォォォ……オノレ……無理矢理出て来たせいでまだ力が足りなかったか……人間如きに、屈辱だ!!
 だが、この場は退いても力を蓄えて必ず殺してやるぞ小僧!!!そしてそっちの小娘共も!!!」


――ガシィ!!


逃がすと思ってるのかよ!!


「う……がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「おわ!!」


……身体を捻って無理矢理逃げやがった……身体から何か落ちたぞ?……壁突き破って行ったって事は城外だよなぁ?
ったく、逃げるくらいなら最初から出て来るなよ?おまけにポイ捨てか?……マナーもなってない奴だ。


――キュゥゥゥン……


……右腕が吸収しちまった。
ま、良いか……ギンガ達の方も――終わったみたいだな?


「「ゴガァァァァァァァァァァァァァァァ……」」

「身体は堅いけど、動きは単調ですからね……なのはさんの航空戦闘と比べれば大した事はありません。」

「アレと比べりゃそうだろうな……」


――ギィィィィ……


で、戦闘が終わった途端に隠し扉が開きやがった……戦闘のショックで直ったのか、或は元々開くまでに時間の掛かるモノだったのか…
兎に角行くか………なんだか今日は此ればっかり言ってるような気がするぜ……







「隠し通路の先に有ったのは城主の自室か?……外に通じる扉以外は適当な家具や調度品くらいしかなさそうだが……」

「ベッドの下にも何かある訳でもなさそうですしねぇ?」

「本棚のどれかが隠し扉……って事もないみたいですよ?」


だが、あそこから通じてた以上は何かある筈だ。何か……ん?この騎士像何かおかしいな?
……そうだ、右腕が何か持った形になってるのに剣も槍も持ってない――若しかしてコイツに在るべき武装を持たせれば……!

オイ、何処かに槍か剣か、或は其れに準じるモノが落ちてないか?


「其れらしきモノは……あ!この燭台を逆様にすると若しかして………やっぱり槍です!!」

「Bingo!(やったぜ!)そいつを持たせれば……」


――ギィィィィィィィィ……


「机が床に収納されて、代わりに何か……此れは何かの制御盤ですかね?え〜と……
 『試練を超えてこの場所に辿り着いたものに、城の全ての制御権を与える。外の制御装置にこの制御盤を組み込めば城は正常に起動する。
  そうなれば、この城が機能を完全に停止した時より溢れ出すように設定した膨大な魔力も全て正常に戻る。』……だそうです。」


つまり、魔力溜まりの原因は、この城が長年動いてなかったせいで城の起動に使われてた魔力が溢れだして其れが溜まっちまったって事か。
とことんはた迷惑な城だな……まぁ、解決方法は分かったんだ、外の制御装置に其れを組み込んで終わりにしようぜ。


「そうですね………!?」

「如何した?」

「ネロさん…後ろの鏡に映ったネロさんが……こっちを見てる!!ネロさん、鏡に背を向けてる筈なのに!!」


なんだと!?


――ズルリ……

――キィィィィィィィィィィィィィン!!



鏡から出てきやがった……しかも右腕がさっきのファントムの時よりも激しく反応してる……其れだけ上級の悪魔なのか?
オイ、勝手に人の姿を真似るなよ?あんまり良い気分じゃないぜ?


「………」


――ギュゥゥゥゥゥン……


姿が変わった……其れが本来の姿か……?
長い銀髪に、漆黒の鎧を纏って身の丈以上の大剣を持った女騎士――如何やら、試験のクリア目前でボスキャラが登場して来たみたいだな……!!












 To Be Continued… 




卒業試験はちょっと難易度が高いものになったみたいだな。
美姫 「とは言え、それでもクリアできるかと思ったんだけれどね」
まさか、ここにも悪魔が出てくるとはな。
美姫 「おまけに、この城自体にも色んな仕掛けがあったしね」
謎を解きつつ、悪魔と戦闘って。
美姫 「流石に悪魔に関しては想定外だったでしょうしね」
まあ、それでもどうにかクリアしたかと思われたんだが。
美姫 「最後の最後にまた何か出てきたわね」
一体どうなるのか。
美姫 「次回も待ってますね〜」
ではでは。



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