第47話「一族会議への招待状」






 
 12月26日
 PM7:30 月村邸

 『闇の書』事件が終結して何時もどおりに過ごす月村家に一通の所管が届いた。
「忍お嬢様、このような書簡が届いております」
 メイド長のノエルが言う。
 ノエルから受け取った書簡を開封する忍。
 書簡に眼を通して固まる。
「どうなさいました?」
「急遽、一族会議が開かれることになったわ」
「一族というと『夜の一族』のですか?」
「えぇ。次期、指導者を決める会議を開くって……」
「その割りに、表情が暗いですが」
 忍の表情はどこかくらい。
「何が書かれていたのですか?」
「実は、すずかが……」
「すずかお嬢様がどうかされたのですか?」
「次期指導者候補に選ばれたのよ」
「それは、良かったですね」
「良くはないわ。あの年で醜い権力争いに巻き込まれのだから……」
「それで、何時からですか?」
「明後日からよ」
 会議は、明後日かららしい。
「でも、消印は今月の十日になっていますよ」
 消印は12月10日になっていた。
「誰かが意図時に止めていたと考えたほうがいいかもね」
「では、早速準備をします。今からだと飛行機の手配が着くかわかりませんが……」




 同日 ドイツ某所
「手はずどおり、ポストから抜き取っていた書簡を手下に届けさせて置きました」
「そうか。ここまではわての計画通りや! 今から来ても工作する時間はあらへん。到着した時にはわての押す人が票の大多数を抑えておりまっせ」
 陰謀を巡らせる男。
「わてらは、あの人の後ろ盾を得てやりたいことが出来る。月村家を潰して全財産をわてのものにしたる」
「では、面会しても……」
「そうや。門前払いや! それにあの情報を流せば、あのお方の獲得票は100%!」
 票の操作をする男。
「そろそろ、挨拶に向かいましょう……」
「そうやな。わてらが押すマルガレータ嬢の下に……」
 彼らが押すのはマルガレータ嬢らしい。
「氷村はん、月村姉妹に罪をきせる方は進んでるか?」
「爆発物の捜索者を装わせた潜入者に仕掛けさせました。」
 全身包帯でグルグル巻きの車椅子に座った男……氷村遊がいう。
「俺をこんな身体にしたあの女は犯させてくれよ! 潰された内臓が痛むたびに思い出す……」
 今でも潰された内臓が痛むらしい。
「それに全身の骨を砕いてくれたおかげ車椅子生活を余儀なくされたんだぞ!!」
「怨みは後で幾らでも晴らせまっせ。今はヒルデスハイム家への挨拶が先でっせ」
 そう言って黒塗りの車でヒルデスハイム家が滞在しているホテルに向かった。
 陰謀と野望をばら撒きながら……。



 同日
 PM9:00 月村邸
「ファリン!」
「はい。お姉さま」
「急いで旅の用意を」
「急な旅行ですか?」
「旅行ではない。すずかお嬢様の未来にかかわる会議に出席するためだ! わかったらお前も準備をしろ! 時間がないのだぞ」
「は、はい」
 準備をしにいこうとして。
「はわわわっ」
 メイド服の裾を踏んでビターンと倒れる。
「この忙しい時にドジをするな!!」
「す、すみません」
 そう言ってまた扱ける。
 頭を押さえるノエル。
 ファリンのドジに頭が痛いようだ。
「ファリンは、自分のだけ用意して。私のは自分でするから」
「そんな、すずかちゃん」
 すずかにも仕事を取り上げられるファリン。
 黒いオーラを出して落ち込むファリン。
 何故か黒いオーラで絨毯が焦げている。
 吸血鬼化したファリンの能力か?
「ファリン、向こうではドジをするなよ! 月村家の体面にかかわる」
「皆していじめる……」
 床にしゃがみこんでいじけるファリン。
「いじけるなファリン! いじけている時間があったら早く準備しろ! 出発は明日の早朝なんだぞ」
 出発は明日の朝のようだ。



 同日
 PM10:00 時空管理局本局
「エイミィ先輩! 修理以来を受けた美姫ブリュンヒルト、損傷が思った以上に酷いです」
「損傷が酷いって、そんなに?」
 本局でエイミィとマリーが話している。
「シリンダーは修理不能。制御部品も局では扱っていない物がたくさん使ってあるんです」
「局で扱っていない部品? リスト見せてくれる?」
「これです」
 紙に書き出したリストを見せる。
「うわぁ。これは、スクラップかな?」
「先輩もそう思いますか?」
「シロウ・サナダのところには持ち込んだ?」
「今は、『夜天の書』の修理が忙しいそうです」
「プレシアと?」
 『夜天の書』はプレシアとサナダが修理しているようだ。
「じゃあ、すずかちゃんて、今無力なんじゃ……。美姫ブリュンヒルトは大破、『創世の書』は『夜天の書』の修理の為に借りているから」
「無力じゃないらしいの」
「無力じゃないって?」
「異世界の魔導師が造ったという魔法を継承したって言ってたから」
「うわぁ。3つも魔法を……」
 3つも魔法が使えたことに驚く。
「一つはミッド式、二つ目はベルカ式でしょ。3つ目は何処の術式?」
「実は、3つじゃなくて5つって言った方がいいのかな」
「5つって完全に化け物じゃ……」
「3つ目の魔法は異世界の魔導師、クロウ・リードって人が作った物らしいんだって」
「クロウ・リードってあの?」
「マリーしているの?」
「知っているって言うか有名人じゃん。全次元最強の魔力の持ち主だったって……」
 クロウ・リードの逸話などを話し込むエイミィとマリー。



 同サナダのラボ
「『創世の書』の基本プログラム複写完了」
 『創世の書』の基本プログラムの複写が完了したようだ。
「よし。引き続いて『夜天の書』へ転写する」
「準備はいいわよ」
 その時、電話が鳴る。
「うん。うん。わかった」
 電話で何かやり取りをした。
「何かあったの?」
「『夜天の書』の次は超高性能デバイスの修理か……」
「あの壊れたデバイス?」
「基本構造が致命的な損傷を受けていて修理できんそうだ。はぁ、わたしの年末年始の休みはお預けだな」
 サナダの年末年始の休みがなくなったようだ。
「それでなくとも、仕事の量が多いのに……こっちが倒れたらどうするんだ!」
 サナダの仕事量は一人では裁ききれないほど多いらしい。
「なら、私も局に入ってあげようか?」
「何!? 局に入る? PT事件の首謀者で既に死者である貴女が?」
「私じゃ不満?」
「いいや。不満などない。むしろ大歓迎だ! 貴女ほど技術者に加わってもらえると助かる」
 サナダもプレシアの入局を歓迎する。
「私の仕事量が半分に減れば、それだけ滞らずに済む。今現在、一ヶ月分溜まっているからな」
 一ヶ月分仕事が溜まってしまっているようだ。
 次々に仕事が舞い込む為、増える一方でなかなか減らないのである。
 そんな中、舞い込んだのが緊急を要する『夜天の書』の修理だったのである。
「おっと、無駄口を叩いている時間はなかった……。防衛プログラムが再生される前に修理を完了させないと……」
 『夜天の書』の修復作業を再開する。



 第97管理外世界
 ドイツ
「わてらの工作は順調や! 投票権を持つ出席者への根回しも順調やで。氷村はんの姿で月村すずかの残虐性が印象付けられとりまっせ」
 謎の男と氷村は精力的に月村潰しの工作を進める。
 月村を潰すためにある事ないことを振りまいて回る。
 逆に自分らが押す人が有利になる情報も撒く。
「くっくっくっくっくっ。わての怨みを思い知らせたる」
 彼らは、順調に裏工作を進めているようだ。



「何故、会議を開くのじゃ!? 卑劣で野蛮な東洋の小娘と競わずとも良いではないか! 聞いた話では可也汚いことしてるそうではないか。それに会議直前に来るとは舐めておるのか?」
「全くもってその通りであります。投票権を持つ一族の方もマルガレータ嬢に入れる意志を示しておいでです」
「その通りじゃ。東洋の小娘が後継者になったら一族滅亡じゃ」
「月村安二郎殿と氷村遊殿が挨拶にお見えです」
「通せ!」
「はっ」
 玉座がすえられた部屋に通される安二郎と氷村。
「挨拶に来るのが遅れ申し訳ありまへんプリセス!」
「安二郎、妾への挨拶が遅れた理由はなんじゃ」
「本当は、もっと早く挨拶に伺いたかったんやけど命を狙われて伺えんかったんや」
 嘘を言う安二郎。
「数週間前に氷村はんが何もしていないのに月村の小娘に殺されかけたんや」
「それは災難であったな。身体は大事無いか?」
「全身の骨を砕かれてこの有様です。日常生活も世話人が居ないと不自由しています」
「そんな身体では大変であろう? 誰か氷村殿の世話をしてやれ」
 従者に命じるマルガレータ。
 すずかの残虐性をマルガレータにも印象付けることも成功する安二郎。


 後は、のこのこやって来た姉妹の身柄を姑息して牢獄送りにして会議でマルガレータ嬢が指名されるのをまてばええ。
 その後、姉妹を一族から追放し、その財産をわてが引き継ぐ。
 追放じゃ面白くない。
 一族の前で、公開処刑してもええな。


「安二郎殿、気分でも悪いのですか? 悪いのでしたらお部屋をご用意しますが……」
「いや。少し考え事をしてたんや」
「改めて問う。そなたたちが妾に協力するというのは誠であろうな?」
「嘘偽りなどは、まったくありまへん」
 本心を探られないように言う。
「このホテルには各種族の長老も宿泊しておる。挨拶しておくが良い」
「ほんなら、あいさつに行ってくるんで失礼しますわ」
 マルガレータの宿泊部屋から出る安二郎。
 足音が遠ざかったのを確認して言う。
「あの二人の行動を監視せよ」
 二人が色々と問題を起こしていると耳に入っていたからだ。
「はっ。このまま泳がせますか?」
「そうじゃな。全ての罪はあの二人に着てもらうとしよう」
 すべての罪を着せられようとしていることに気付いていない。
「別のホテルの手配は出来ておろうな?」
「はい。既にいくつも抑えてあります」
「では、参るぞ」
 宿泊しているホテルから移動するマルガレータ。
 そして挨拶を終えて安二郎が戻って来る。
「重鎮の方々に挨拶をしてましたで」
 だが、部屋はもぬけのからだった。
「安二郎さん、早くホテルから出ましょう」
「そうやったな。手土産に渡した爆弾が爆発してまう」
 彼らは爆弾を仕掛けた品を配っていたようだ。
「爆弾を見つけられたら我々が何かを企んでいるとバレてしまいますよ」
「ほな、脱出して爆破スイッチを押しましょう」
 そう言ってホテルから出て距離を取る。


「わてらの為に死んでや」
 そう言うと安二郎は、爆破スイッチを押した。
 数秒おいて、ホテルのあっちこっちで爆弾が爆発した。
 爆発した部屋からは激しく炎が噴き出している。
 一際大きな爆発音とともに巨大な火柱が上がった。
 漏れたガスに引火したようだ。
 燃え盛るホテルから逃げ惑う人たち。
 全身火達磨の人。
 崩れてきた建物の壁に押しつぶされて下敷きになる人。
 その光景は地獄絵図だ。
 その様子を愉快そうに見る安二郎。



「姫様! 姫様が滞在していたホテルが爆発炎上したそうです」
「そう」
「現在地元消防が消火活動をしているようです」
「それで、各部族の長老方は?」
「全員、爆発の犠牲になられたようです」
「その事を一族の方々に連絡なさい! 一族に仇なす者が居ると……」
「はい。直ちに……」
 黒服の男たちが慌ただしく連絡をする。
 連絡を受けた一族は混乱した。
 多くの重鎮が犠牲になったことが混乱に拍車を掛けた。
 存在を公に出来ない一族のため揉み消しが大変である。


「重鎮方を殺した犯人は、まだわからんのか?」
 若い幹部クラスの男が発言する。
「ご報告します。人狼族のアレンシモ様の死亡が確認されました」
「アレンシモ殿が……」
 同胞の犠牲に怒りがこみ上げて来る。
 次々に訃報がもたらされる。
「誰が、こんなことを……」
「誰か、犯人に心当たりはないのか?」
 年長の男が一同に聞く。
 そんななか、安二郎が手を上げる。
「わてに犯人に思い当たる節がありませ」
「おぉ。一体犯人は誰なんだ!? 安二郎君!」
「まだ、姿をみせとらん人が居りますやろう? 綺堂さくら、月村忍、月村すずかの三名ですっせ」
「何!? 綺堂と月村姉妹が犯人?」
「まだ、姿を見せへんのがなりよりの証拠でっせ。自分らの犯行がバレるのが怖いんとちゃいますやろうか?」
 安二郎は、自分の犯行を月村姉妹に押し付けようと誘導操作する。
「犯人を綺堂と月村姉妹と推定する。到着次第、身柄を拘束する。諸君、それで宜しいかな?」
「生ぬるい! 財産を没収するべきだ」
 財産没収を提言する男。
「その財産をわてにくれまへんやろうか?」
「そんなはした金等幾らでもくれてやる」
 ニヤッと笑みを浮かべる安二郎。
「月村姉妹は、何時到着する?」
「綺堂より明日発つと連絡がありました。それにつきまして同行者がメイド以外に二人あるそうです」
「その同行者の名は?」
「一人は彼の名探偵ホームズ氏です」
「ホームズというとあのホームズ氏か?」
「はい」
「事件の捜査はホームズ氏に依頼しよう……」
 顔色が悪くなる安二郎。
「安二郎君、顔色が優れんようだがどうかしたのか?」
「い、いえ。何でもありまへん」
「なら、良いんだが。会議を前に同胞を失いたくないからね」


 若しかしてバレたんやろうか?
 わてがモリアーティを炊きつけて月村を襲わせたのが……。


「もう一人は?」
「異世界から来た吸血鬼の王族らしいです」
「異世界の吸血鬼の王族?」
「我々的に言う純血……真祖です」
「その吸血鬼は、一族の掟にしたがって契約を結んだのか?」
「はい。友であり続けると……」
「なら、何の問題もない」
 場を仕切る男。
「問題ないわけあるか! 一族殺害犯の同行者を会議に加えることは断固反対だ」
 反対を言うが黙殺される。
「事件の調査はホームズ氏に一任する。反問は許さん。本日の会議はこれにて解散!!」



「安二郎さん、どうするんですか?」
「どうもせんよ。わてらは何も知らん振りをしていればええんや」
 ホームズがくると聞いてあわてる氷村。
「知らん振りしてもいずれバレますよ」
「バレたらバレたでえぇねん。わてらはその前にとんずらすればえぇんや」
 ワインを飲む安二郎。
「とり合えず、月村を排除して財産をわてのものにする準備は整った。後は、一族の前で処刑するだけや」
 ドヴォルザーク作曲の新世界を聞いている。
 彼にとって新たな歴史の頁を開くのに合うと考えたのだろう。



 AM5:00 時空管理局本局
「おはようございます。って今日も徹夜だったんですか?」
 早朝出勤した技術者が聞いた。
「すまんが、濃い珈琲を二杯頼む」
 珈琲の注文をするサナダ。
「『夜天の書』の修理はどうなんですか?」
「基礎構造の修復は後少しで終了する」
「では、防衛プログラムが再び暴走することはないのですね」
「まだ、油断は出来ん。完全に修復作業が終わったわけではないのだからな……」
 気を緩めないサナダ。
「基礎構造の修復は終わったわよ」
「よし。次は、転生機能の修復だ!」
 休憩も取らずに次の作業に入った。


 12月27日
 AM7:00 月村邸
「警備システム長遠隔操作モードに移行……」
 留守を警備する月村邸警備システムの設定が変更される。
「留守中は、我々が警備いたします」
 すずかに従うイレインが留守を預かるようだ。
 月村家警備システムと相成って最凶の警備と化している。
 月村家一行は空港へと向かった。





 同日プライベートジェット
 ドイツまでの空路は快適な時間を過ごしていた。
「私までご一緒していいのですか?」
「名探偵と旅をする機会は滅多にないから」
「自己紹介がまだだったわね。私は綺堂さくら。忍とすずかは姪よ。名前を聞かせてくれる? 名探偵さん」
「シャーロック・ホームズ……代々同じ名を受け継いでいます」
 流石に機内で煙草を吸うことはしない。
「さつきさん。ワイン飲む?」
「はい♪」
 ワイングラスにワインを注いで皆で飲む。
「未成年の飲酒は駄目なのでは?」
「ここは、プライベートジェットのなかよ。法律に縛られないはずよ? 多分……」
 曖昧な返答をする忍。
 小学生であるすずかにも進めている。
 ワイン以外にも炭酸飲料や清涼飲料もある。
 勿論、血液パックもだ。
 忍とさくらは、輸血用パックの血をストローで吸う。
「ホームズさんもいかがですか?」
「いや結構です。それより紅茶を頂けますか?」
「ノエル!」
「はい」
 電気調理器でお湯を沸かす。
 ティーポットに高級茶葉入れる。
 盆に高級カップ、砂糖壷、ミルクを載せる。
 慣れた手際で紅茶を用意する。
 ファリンでは、こうはいかないだろう。




 同日 AM10:00
 ハラオウン邸
「ねぇ。フェイトちゃん!?」
「何? なのは」
「この年末年始どう過ごす?」
「クロノも事後処理が忙しいみたい」
 その時、なのはが不気味な笑みを浮かべた。
「そういえば、お預けしていたクロノくんとのO・HA・NA・SHがまだだった」
「な、なのは?」
「私もクロノとO・HA・NA・SHしないと……」
「アリシアも?」
「フェイトちゃん! クロノくんにO・HA・NA・SHしに行こうよ」
「アリサにも電話して誘ってみる」
 アリサに電話を掛けるアリシア。


「アリサもO・HA・NA・SHするって」
「アリサちゃん、すごく怒っていたから……」





 同日 AM10:30
 時空管理局本局
「クロノくん! どうしたの?」
「なんだか寒気が……」
「どれどれ?」
 クロノのおでこを触れて熱を測るエイミィ。
「熱はないみたいだけど」
「だから、風邪じゃないんだ」
「風邪でもないのに寒気……」
 ニヤッとするエイミィ。
「クロノくん。早く逃げた方がいいかもよ」
「そうする」
 逃げようとするクロノ。
「あっ。エイミィさん」
「おっ。はやてちゃん! 退院できたの?」
「今日も外出許可をもらって来てるんです」
「それはそうと、サナダが来てほしいって言ってたよ。守護騎士プログラムを組み入れたいって」
「『夜天の書』、直ているですか?」
「あったりまえじゃない」
「それはそうと、私の杖は何時頃出来ます?」
「当分無理かもしれいよ。技術部、今地獄と化しているから……」
「地獄ですか……」
「あっ! そうだ! 忍さんに頼んでみようか?」
「忍さんって、すずかちゃんの?」
「自分でデバイス組んだぐらいだから、頼んであげようか?」
「はいっ。お願いします」
 即答するはやて。
 『夜天の書』が直ることがうれしいらしい。
「はやてちゃん、私とお茶でも飲もうか?」
 お茶に誘うエイミィ。
「是非」
 はやてとエイミィはヴォルケンリッター達とお茶しに行った。
 その場に一人残されるクロノ。
 クロノには逃げる時間は残されてなかった。
「クロノくん、少しO・HA・NA・SHしようか?」
 恐る恐る振り返るクロノ。
 そこには魔王がいた。




「うぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!」
 訓練室からクロノの悲鳴が響き渡った。


 次回予告

 なのは「ドイツに到着したすずかちゃん達」
 はやて「ドイツと言えばソーセージとビールやな」
 フェイト「ドイツに到着したすずかたちに待ち構えているものとは?」
 アリシア「次回『魔法少女リリカルなのは〜吸血姫が奏でる物語〜』第48話『一族会議開幕!』」
 アリサ「アンタたちだけで次回予告するじゃないわよ」


夜の一族で権力争いか。
美姫 「色々と画策しているみたいだけれど上手くいくかしらね」
どうだろうな。どんな展開になるのか。
美姫 「それでは、今回はこの辺で」
ではでは。



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