天上の黒薔薇

 

6話「崩れゆく時」

 

 

とある小さな教会に、全身黒尽くめの服を着た男達が十数人集まって

話をしている、そこでのボスであろう日本刀をもちサングラスをかけた大柄な男が

黒ずくめの集団に語り始める。

 

「話というのは他でもない、小笠原の娘を襲わせた奴らが4人とも死んだ」

 

その知らせに、どよめく集団。

 

「一人目は銃の暴発で焼死、二人目は頭部の粉砕骨折、三人目は自害

唯一生き残っていた四人目も、警察で我らの事を洗いざらい吐いて

急性心筋梗塞であっけなく逝ったそうだ。」

 

苦々しく言うボス。

 

「信じられません・・・あれほどの力を持った方々が、そんなにあっけなく

死ぬなど・・・・・。」

 

集団の中でも、比較的若い男性が言う、どうやらシオンが倒した四人組は

裏の世界ではある程度名の知れた、猛者達だったらしい。

 

「もちろん、お返しはさせてもらうさ、それが我らの鉄則だからね、

なに心配するな、我らには偉大なる力がついている。」

 

そういった男の後ろで黒い影が瞬くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      リリアン女学園

「・・・・・・どうも信じられないんだけど、その話」

 

昼休みの薔薇の館で、昨日の現場に居合わせなかった、江利子が言った

 

「まさか拳銃を持った人達に、シオンさんが・・・・・」

 

「シオンよ、令」

 

いすに深々と腰を下ろし、昨日の挨拶の時とは違い、

かなり砕けた言い方で言うシオン、しかしその言い方にイヤミは無く

何年も付き合っている友人のようで、山百合会の面々は皆好感を持った。

 

「こういうシオンさんの姿を見せられては、信じないわけにはいけないよね・・・」

 

少し、というかかなり驚いている黄薔薇一家とは違い、昨日のシオンの姿を見ていた

聖達は、そんな黄薔薇一家を苦笑しながら見て

 

「そういえば、シオン、何で昨日は猫かぶってたの、あの雰囲気からすると

昨日みたいなことが無かったら、あの性格で通すつもりだったんでしょ?」

 

もっともな事を言う聖、シオンはその言葉に深々とため息をつき言った。

 

「・・・・・・・目立ちたくないからよ。」

 

その言葉を聞き、数人がピクっと反応する。

 

「まず、最初に教室に入って一分も経たないうちに、学園長との話が出て

危険人物扱いされそうになり」

 

「「「学園長!!!」」」

 

シオンが学園長のお気に入りだという事を知らなかった、聖、祥子、志摩子以外の

メンバーは皆一歩引く、それを見ていたシオンはうんざりした顔で

 

「私は一番の被害者です、あんなのと一緒にしないで下さい・・・・」

 

そのシオンの切実な表情にただならぬ事情を感じ、

シオンを疑う心は完全に全員から消えた。そしてシオンはまた

話し始める。

 

「そして、学園長の話をそらそうと話していた人は、実は紅薔薇のつぼみだったし」

 

祥子が反応した、

 

「やっと追求から逃れて、昼休みにゆっくりしようと思ったら、白薔薇のつぼみが現れて

みんなの見てる前で、堂々と昼食に誘うし」

 

今度は志摩子が反応する。

 

「極めつけは、紅薔薇ファミリーと白薔薇ファミリーとの大名行列!

私の平穏な生活を返してぇ〜」

 

そう言って泣きまねをするシオン、からかわれていると解かっていても

ついつい反応してしまう蓉子と聖、そんな姿を見ていた江利子は

 

「そっちの方がいいわよ、話しやすいし、なにより祥子達の反応が面白い!」

 

そう言ってガッツポーズをする、

 

「まあ、一応クラスの皆様の前では、この話し方でいかせてもらいますわ

山百合会の皆様♪」

 

そう言って、ウインクをするシオン

他の面々はそんな光景を微笑ましく見ていた、そして昼休みが過ぎていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       教室

「動くな!」

 

突如入ってきた黒服の男に、二年松組は騒然となる。

隣の、またその隣のクラスからも、同じようなどよめきが聞こえることから

黒服の仲間が多数居ると言う事が見て取れた。

 

「動くと命は無い、全員立って手を挙げろ」

 

男の言葉に、急いで立って手を挙げる生徒達

一人だけ、5時間目の昼寝というジンクスを、忠実に守っているシオンを除いては。

 

「おい!なめているのか!起きろ!」

 

黒服は苛立ちながら言う、隣の席の祥子たちは、起こそうとするも

恐怖で身体が動かない

 

「起きろって言ってるんだよ!」

 

黒服がシオンの足元に威嚇射撃をする。

威嚇といっても、しっかり弾は出ているのでそれを見たショックで他の生徒は

気を失ったり、泣き叫んだりしている子も居る。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「やっと立ったか・・・・・・っておい!誰が動いていいと言った!

そこで立っていろ!」

 

ゆらりと肩を下げ、黒服に向かっていくシオン。

 

「おい、いいかげんにしないと・・・・・・うっ」

 

黒服が最後まで言う前に、シオンの正拳が黒服の頭に直撃し

黒板にめり込む、他の面々は倒れゆく黒服を、何が起こったのか解からない

ような顔で見て、ふと我に返ったようにシオンのほうを向く。

するとシオンはあくびをしながら

 

「・・・まだ寝足りないわね・・・・・誰?私の安眠を妨害したのは?」

 

悪魔のような笑みで、問いかけるシオン、しかし今の場のただならぬ雰囲気を

読み取って

 

「ええと・・・・どうかしましたか?私何かとんでもないことを?」

 

恐る恐る聞くシオン、結局異変に気付いて乗り込んできた黒服の仲間

も捕まえて尋問し、やっと事情がわかったようだ。

 

「余談だが、これ以降、先生でもシオンの昼寝を妨害するものはいなくなったのだった・・・・・。

 

 

 

 

 

 

「貴方達の目的は何?」

 

「教えると思うのか?」

 

捕まったにもかかわらず、ずうずうしい男達にシオンはため息を吐いて近づき

肩を強引に外す

 

「う、うあ、うぎゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜」

 

相当痛かったのだろう、けたたましい大声を上げ、一人目は気を失った、

逃げようとした二人目を手刀で落とした後、先ほどシオンのクラスに

闖入してきた男ににじり寄る。

 

「あなたはどうされたいのかしら?」

 

にっこりと笑って言うシオン、男は力の違いを見せ付けられ

あきらめたように話し始めた。

 

 

「ふむふむなるほど、二年生の各クラスに一人と職員室に三人

1、3年の合同ミサが行われている聖堂に十人か・・・・・・

全く大所帯で来てくれたものね。」

 

ふぅ〜とため息をつくシオン、そして

 

「・・・・・黒幕は誰?」

 

凍りつくような顔で言うシオン、すると男はいきなり立って、隠していたナイフを

自らの首にあて

 

「我らには天使様が付いている、今に見ていろ、罪を裁かれるのは

お前達だ!」

 

そう言って、首を斬って自害しようとする男に、もう一度正拳をくらわせて

気を失わせた後、教室を出ようとするシオン。

 

「待って!どこへ行く気?」

 

祥子がシオンを呼び止めた。

 

「まず二年の校舎全部周って二年生全員を救出する、職員室の連中は

学園長が何とかしてくれるから、後は聖堂に乱入して敵を倒すのよ」

 

「危険すぎるわ!十人なんて!いくら貴方でも無理よ!」

 

今にも泣きそうな顔で懇願する祥子、シオンはそんな祥子を優しく抱きとめ

 

「言ったでしょう、貴方達を守るって、大丈夫、誰一人として死なせやしないんだから」

 

そう言って階段のほうへ消えていくシオンの姿を、祥子はただぼんやりと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「後は聖堂の連中だけだな、しかし一対多数、どうしようか?」

 

二年生をすべて救助したシオンは聖堂へ向かう道すがら悩んでいた

 

「とりあえず、何か武器を・・・・・・」

 

そう言ってシオンが手を天にかざすと、刃渡り三十センチくらいの

刀身がウェーブしている短剣が二振り、姿を表した、

 

「短剣は得意じゃないけどまあいい、行くか。」

 

シオンは走り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      聖堂前

(・・・・・おかしい)

 

聖堂の影に隠れ、中の様子を覗いていたシオンは思った。

確かに十数人の武器を持った人達は居たが、彼らはあまりにも無防備だったのだ、

 

「素人かよ、あいつら」

 

現に、すぐ近くに迫っているシオンに気付く様子もなく、

持ち場を離れようとしない。

 

(罠か、それとも他の事情があるのか・・・・・)

 

シオンは少し考えて、正面突破という答えを出した。

 

(こそこそ策をめぐらすのは性に合わない、なるようになれ!)

 

そしてゆっくりとドアを開け中へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      聖堂

「貴方達の目的は何なの?」

 

ミサの際、生徒代表で前に出ていた山百合会は、手首にロープをかけられ

人質にされている。

 

「・・・・・・・お前らに質問する許可を与えた覚えはないが?」

 

黒服のボスはそう言って、蓉子の首下に日本刀を突きつける、

聖堂内に叫び声が上がる。

 

「何故です?貴方は神に仕える身でありながら、何故こんな暴挙を?」

 

蓉子の身を案じた志摩子が、相手の矛先を自分に向けるように言った。

 

「おしゃべりなのは長生きできないと言う事もわからないのか?ここのお嬢さん

達は。」

 

日本刀を振り下ろす男、だが、日本刀が人を切る音は聞こえず、

聞こえたのは、聖堂の扉から聞こえてくる、優雅な挨拶だった。

 

「ごきげんよう」

 

すかさず、扉のサイドに居た二人がシオンに飛び掛る、

シオンはそれを剣の柄で軽くいなし、

 

(これくらいなら、フランヴェルジェを使う必要はないな。)

 

と思い、両手に持っていた短剣を放棄し、徒手空拳で二人と対峙した

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待って、あれシオンじゃない!」

 

「何であの子がここに・・・・・・・・」

 

「私達を助けに来てくれたのでしょうか?」

 

聖たちがひそひそ話しているうちに、最初にシオンと対峙していた二人の体が地に伏した。

 

 

 

 

 

(全然なっていないな、個別攻撃しかしてこないし、戦闘力は

そこらのチンピラ以下だ)

 

ナイフで切りかかってくる男を避け、上段蹴りで意識を刈ると、

二発の弾丸が飛んでくる、その弾丸を先ほど二年生の教室で戴いてきた

二丁の拳銃で跳ね返すと、

 

「拳銃の使い方がなっていないわね、」

 

そう言って、拳銃に弾を込め。先ほどの弾の主である二人の右肩を撃ちぬいた

あまりの苦痛に泣き叫ぶ黒服たち、

 

「さて。」

 

黒服たちは、その言葉に敏感に反応した。

 

「ここで私に意識を刈られるか、それとも今から武器を捨てて逃げるの、

どっちがいい?」

 

シオンは戦いの最中、慈愛のある笑顔で言う

その姿を見て黒服たちは、隊長格の大柄な男を残して逃げていった。

しかし男は何も動じていないようだ。

 

「あなたはこの前死んだ、祥子を殺そうとした奴らのボス?」

 

「クックック、正解だよお嬢さん、確かにあの四人は私達の組織の人間だ。」

 

「変ね、あの事件は何故か警視総監直々に指揮を執って、

組織の全員が逮捕されて厳しく詰問されたはず、それにボスは部下の裏切りで

死んだはずよ。」

 

「そうだよ、彼の肉体は死んだが、魂は私に憑いている

私の信じる天使の力がね!」

 

そう言ってサングラスを外す男。

 

「・・・・・あなたは。」

 

そこに居たのは、カトリックの行事でいつもリリアンに来て、

祭事を執り行っている神父だった、どうやら黒服の集団に憑いていた

得体の知れない何かが、この神父と、集団の生き残りを蝕んでいるようだ。

 

「神に仕えるはずの貴方が何故・・・・・・。」

 

「小笠原や権力など関係ない、この力がある限り私にかなうものは居ない!」

 

何かに取り付かれたかのように、呪文を詠唱する神父。

 

「時刻停止(タイムストップ)!」

 

その呪文が唱えられたとたん、周りの風景がセピア色に変わり、

時が止まったように動かない。

 

「何も出来ないまま苦しんで死んでゆけ」

 

そう言って、シオンの居た方向を向く神父、しかしその場所にシオンはいなくて、

 

「効かないよ、俺達には」

 

そこには、普通に動けている聖、シオン、志摩子の三人と身動きは取れないものの

セピア色の風景の中で、うっすらと意識がある蓉子、江利子、由乃がいた。

 

「!!!何故だ!何故立っている!この空間は選ばれた者しか

動く事が出来ないはずだ!まさか!」

 

神父は言い終わる前に音もなく倒れた、そして邪悪なオーラが周りを

包み始める

 

「ふふふ、これだけの人材が揃っている事が解かっただけでも、

これが生きていた価値があると言うものですね」

 

先ほどまで神父だったものが黒い闇に包まれて、一つの天使の形になっていくj。

 

「・・・・・・・ベリアル。」

 

苦々しく天使の名を呼ぶシオン。

 

「また会えて光栄ですよ、今はシオンと名乗られているのでしたね」

 

「あなたたちの目的は何?」

 

ベリアルの言葉を遮るように言うシオン。

 

「我々の望みは唯一つ、私達を堕天とした人間と主に復讐するため、

グリゴリの指揮官アザゼル様と、ベルゼブル様を蘇らせることです。」

 

「・・・・・・・馬鹿な事を」

 

わなわなと肩を震わせるシオン

 

「しかしまあ、ここは貴方様の顔を立ててここで引きましょう。

まだ大事な駒が揃っていませんしね。」

 

「そんな事をさせると思っているの?」

 

即座に戦いのフォームになって、ベリアルと呼ばれた天使に飛び掛るシオン。

しかし

 

「今の貴方には、私に触れる事すら間々ならない。」

 

ベリアルが大きく羽を広げると、見えない衝撃にシオンは吹き飛ばされる。

 

「うっ!!」

 

シオンは思わぬ衝撃に身悶える、皮肉にも聖堂の十字架に磔のような形で

もたれかかってしまっているいる、そこへベリアルが歩み寄る。

 

「何故貴方がそちら側に居るのかが理解できません、

貴方はこちらの人間のはず、何故人間などを庇うのです?

闇を恐れ、私達を恐れ、裏切った愚かな人間達を・・・・・・・」

 

悲しい顔をしてシオンの首をつかみ、締め上げるベリアル。

 

「約・束し・・・たん・・・・だ・よあ・・いつと、」

 

何とか声を紡ぎだし言葉にするシオン。

 

「・・・・・・・残念です、貴方が敵に回るのならここで死んでもらわなければならない。」

 

本当に残念そうにそう言って、手に力を込め始めた、その時。

 

―――ヒュンーーー。

 

一筋の白い光の槍が、シオンを掴んでいたベリアルの右手に突き刺さる。

 

「ぐ、う、ぐぁああああああ!」

 

大声を上げてのた打ち回るベリアル、その目の先に居たのは

 

「聖!」

 

そこには、目が蒼く染まった聖の姿があった。

 

「お、お前は!ガブリエル!まさかもう既に覚醒していると言うのか!」

 

ヒステリックに叫ぶベリアル、しかし驚いているのはシオンも同じだ。

 

(あのときのように暴走されては、今の俺では止められない)

 

公園での惨事を思い出し、絶望するシオン、しかし返ってきた言葉は

 

「すごい!すごい!何か出た、わたしってコントロール良かったんだ

今度槍投げの大会出てみようかな。」

 

などとのんきにのたまっている聖、しかしその表情は引きつっており

必死に恐怖に耐えている様子が目に取れた。

 

「無理をするな!今そっちに行く!」

 

シオンは叫ぶが、ベリアルがそれを阻む。

 

「仕方がないですね、ガブリエル様は利用するつもりで居たのですが、

ここでシオンさんと一緒に死んでもらいます!」

 

先ほどとは比べ物にならない大きさの闇が、シオンたちの周りを包む!

 

しかし次の瞬間、闇は、反対方向から来た金の光によって

打ち消された、そこには。

 

「遅くなってごめんなさいね。」

 

金の光を身に纏う、まばゆい天使の姿をした学園長ことウリエルがいた。

 

「・・・・・・・・貴方様までいらっしゃるとは・・・・・作戦を一から組み直さなければいけません、今はここから引くことに全力を尽くしましょう。」

 

ベリアルは、何かの呪文を詠唱した後、志摩子に飛び掛る。

 

「きゃあ!!」

 

今までの戦いを、呆然と見つめていた志摩子は、咄嗟の反応が出来ずに気絶してしまう。

 

「志摩子!!」

 

聖は、あわてて志摩子に駆け寄るが、気絶しているだけだと言うことがわかると、

おそるおそるベリアルの居た方に目を向ける、すると。

 

「・・・・・・・逃げられた。」

 

苦々しく言うシオン、幻影を志摩子に向かわせ、目線がそちらに行っている内に

逃げられたようだ。

 

「まあ、彼女達を守れたんだから良しとしましょう、ほら、怖がっているわよ

私たちのこと、」

 

ウリエルが指を指した方には、ただ一人意識が残っている聖が、震えながらこちらを見て居た。

 

「聖・・・・・・・。」

 

悲しそうにシオンが聖の名を呼ぶと、聖は堰を切ったように

 

「違うの!シオン達が怖いんじゃないの!私が、自分ではコントロールできない、得体の知れない力を持った、自分自身が怖いのよ!」

 

彼女らしくなく、大声で声を上げて泣く聖、

 

「ねえ?貴方は誰?そして私は誰なの?」

 

すがるような目で懇願してくる聖に、シオンは真実を話してしまいそうになったが、

踏みとどまり、何もない空間に目で合図をする、

 

「聖さん、申し訳ありません。」

 

その空間から出てきたレミエルによって、聖の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

「彼女達の記憶は書き換えておきました、」

 

「ありがとうレミエル。」

 

静けさを取り戻した聖堂で、シオンはレミエルに礼を言った

 

「で?これからどうするの?」

 

「奴のあの怪我では当分の間、動ける状態ではないだろうし、

奴の言っていた『駒』とやらも気になる、どっちにしろ

それまでに覚悟を決めなきゃならないな。」

 

ウリエルにそう答え、シオンは聖堂を後にした。

      

      


あとがき

       天上の黒薔薇6話をお送りします、敵登場です

       戦いの描写が多くなると、執筆速度がかなり遅れます

       この話を読んでくれる数少ない読者さんごめんなさい・・・・

       次作はもう少し早めにアップできると思うのでよろしければ読んでください

              ケイロンでした。 




敵の目的が分かったね〜。
美姫 「さて、これから戦闘シーンが増えるかもしれないわね」
果たして、どんな戦いがシオンを待っているのか。
美姫 「次回もワックワクで待ってます〜」
ではでは〜。



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