大概の者が出払ってから時間が経ち、そろそろ日が沈むだろうという頃。

いつもなら放課後で賑わいを見せる学園は、本当に人が存在するのかというほど静かだった。

それは講義がなかったからというのもあるかもしれないが、一番の理由は生徒たちが抱く恐怖にあった。

先日の襲撃のことは知らされていないにしても、何かがあったということぐらい学園の惨状から分かる。

故に生徒たちは何があったのかも分からないことも含め、抱いた恐怖故に部屋から出ない者がほとんどだったのだ。

そして部屋から出ていないのは生徒だけではなく、学園長であるジャスティンも別の理由で部屋に篭っていた。

 

「……はぁ」

 

ため息をつくジャスティンの目の前にあるのは、数枚の書類。

そしてその横には、目先にある書類の何十倍も数のある書類の束。

つまるところ、これこそがジャスティンが部屋に篭らざるを得なかった理由である。

先日の襲撃によって学園の破損やら何やらで書類はかなり溜まり、そのどれもが早めに目を通さなければならなかった。

そのため、本来なら生徒のケアなども考えなければならないのに、それを先に回さざるを得なかったのだ。

 

「……はぁ」

 

先ほどからため息が多いと分かっていても、止めることは出来ない。

それは仕事に対して苦痛に思っているからではない……理由は、それ以外の多くに関して。

生徒たちのケア、二つの地へ赴いた者たちの状況、事件解決に向けての方針……などなど。

考え出してはキリがないほど心配事や悩み事は多く、ため息をついてしまうのも当然と言えた。

しかしまあ、ため息をついて全てが解決するわけでもないため、ジャスティンは止まっていた手を再び動かそうとする。

だが、手を動かし書類にペンを走らせようとした矢先、机の左上に置かれる電話が鳴り出した。

基本的に掛けることはあっても鳴ることはほとんど無い故、ジャスティンは僅かばかりビクッと驚きながらも、ため息と共に受話器を取った。

 

「もしもし……魔法学園ウォザーブルク学園長、ジャスティンですが」

 

『ジャスティン君か? 私だ……ロレンツだ』

 

「ロレンツ叔父様? どうかしましたか、いきなり電話だなんて」

 

『ふむ、いきなりの連絡で申し訳ないが……君にも伝えておいたほうがいいと思ってね』

 

「はあ……それで、その用件とは?」

 

『ああ、実は……』

 

電話越しにロレンツは僅かに暗い声で、その用件というのを話し出す。

すると用件を聞くに連れてジャスティンの表情は驚愕に染まっていき、力を失ったかのようにペンを机の上に落とした。

そして驚きを顔に張り付けたまま、信じたくないというかのように力なく口を開いた。

 

「それは……本当、なんですか?」

 

『ああ……残念ながら、な』

 

「そう、ですか……ご報告ありがとうございます、叔父様」

 

その言葉にロレンツは気にするなというようなことを告げ、後に少しだけ話してから電話を切った。

電話が切れてからもジャスティンはしばし受話器を耳に当てたまま固まり、ゆっくりと目を瞑ってから受話器を戻した。

そして、椅子の背凭れに背中を深く預け、部屋の中央の天井にある電灯を見上げつつ……

 

「大変なことに、なりましたね……」

 

先ほど以上に深いため息と共に、力なくそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンアットトライアングル!2〜永久に語り継がれし戦士たち〜

 

【第二部】第二十二話 急変する学園の現状

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明かり一つ無い、真っ暗な部屋。

どこに何があるのかも、誰がいるのかも分からない……漆黒の空間。

そんな場所に彼―ルラは足を踏む入れ、まるで周りが見えているかのようにある一点へと進んでいく。

そしてしばし進めた歩みは目的とした場所へと到達すると止まり、片膝をつくようにしてその場に頭を垂れてしゃがむ。

 

「現世を……この世界を見て、お前はどう思う、スヴァフルラーメ?」

 

ルラが頭を垂れる方向から、突然そう尋ねる声が聞こえる。

だが突然であるはずなのにルラは驚きを見せず、かといって尋ねられたことに答えることなく黙す。

それに先ほどの声の主は、答えぬことに咎めるでもなく続けるように言葉を放つ。

 

「他種族同士が相容れず、憎しみ合い、醜く争い続ける……古の時代も、生き物は皆そうだった」

 

「……」

 

「このような生き物をどうして愛すことが出来るのか? このような世界をどうして慈しむことが出来るのか? 私には今を以ってしてもわからない……アスガルドの神々が、抱いた考えが」

 

「……ならば、主はどうなさりたいのですか?」

 

そこで初めてルラは主と呼ぶ男(声色からしてそうであろう)に言葉を発した。

発せられた言葉に男は僅かに間を置いた後、小さく息をついて返答を返す。

 

「古のときと変わらないさ、私の意志は。価値を見出せぬのなら……古と同じ断罪を下すまでだ」

 

返されたその言葉に対してルラはまたも何も返さず、ただ頭を更に深く垂れる。

そんなルラに男は再び僅かなため息を漏らしつつ、ギシッと音を立てて居住まい正した。

そして、椅子の肘掛に頬杖をつきながら、静かに瞳を閉じて短く告げる。

 

「聞かせてくれるか? 私の、私たちの成すべき計画の状況を……」

 

「計画は……当初の予定通り、順調に進行しております。永久の戦士(エインヘリアル)狂戦士(ベルセルク)は全て集い、『炎剣』の修復も問題なく進んでいます……後は、贄の成長が目標まで達すれば、計画は最終段階へと差し掛かることが出来ると思われます」

 

「そうか……だが、あそこにはあの娘もいる。故に不安要素も当然あるんじゃないか?」

 

「はい。直接彼女が関与しているのかは存じませんが、招かれざる来訪者が現世に下りた模様です。 一人は大樹、そしてもう一人は見たところ人間のようですが、力は『断罪者』クラスに匹敵するようです。どちらも、放っておいてはいずれ我らの脅威と成りえる者であると私は判断しますが……」

 

「なるほど……あの大樹が人間を従者にするとは驚きだが、私たちに仇名すのであれば放置も出来ないだろうな。ふむ……ならば、その二人の対処はお前に一任する。早急に手立てを考え、その不安要素を取り除け」

 

「御意」

 

ルラは下された言葉に短くそう返すと更に続けて二、三、報告すべきことを告げる。

その報告に今度は何も言葉を発することは無く、ただ目も口も閉ざしつつ黙していた。

 

「――以上が計画の進行状況です。先ほども申しましたが、ヘル様といえども『炎剣』の炎をまともに受けては塵も残らぬはず……ですので、ヘル様という脅威はもう取り除かれたと見ても良いと思います」

 

「なるほどな……確かにアレの力は絶大と言え、直撃であればただでは済まないというお前の考えは分かる。だが、それはそこらに存在する生き物ならばそうだろうが、あれも神格を失ったとはいえ神だ。更に言えば、神々に邪神と呼ばれた我が同胞であるロキの娘……『炎剣』の脅威程度で沈むとは到底思えんな」

 

「それは……ヘル様は生きている、ということでしょうか?」

 

「さて、な……さすがの私も彼女たちのように他者の運命を見通すなどは出来ん。だが、警戒はしておくことだ……下手を打てば私たちにとって不利にしか働かんのだからな、あの娘の存在は」

 

それの言葉にわかったと言うように頷き、その後に告げられた下がれという言葉でルラは部屋を後にした。

バタンという扉が閉まる音を聞き、ルラが部屋から退出したことを悟ると、男は口元に僅かばかりの笑みを浮かべた。

邪なというのとは全く異なり、遊戯に夢中になる子供のような……そんな、楽しげな笑みを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロレンツからの連絡があってから更に二時間後、共に出て行った恭也たちの班が戻ってきた。

まあ、セイレーンの隠れ里と違って道はそこまで入り組んではいないし、もし時間が掛かるにしても里と違って泊まる場所など無い。

そのためどっちに転んでも最終的には戻るしかなく、ジャスティンもそれに関して驚くことはなかった。

だが、三女神と会ってきたと聞き、話した内容などを聞くにつれてさすがにその内容には驚きを浮かべるしかなかった。

その中でも特に驚くべき内容だったのは……神話の裏側についてのことだった。

神話に関して秀でて詳しいというわけではないが、学園の書物を読むことで大体の概要は知っている。

しかし、語られた内容はその学園の書物で知りえたこととは掛け離れており、それに対してはもう呆気に取られるしかなかった。

 

「ランドグリスに、ナハト……ですか。 北欧神話にこれといって詳しいわけではありませんが、少なくともそんな武具は聞いたことがありませんね」

 

「そう……まあ、あいつらも表に出ていない裏側のことって言ってたから、知らないのは当然なのかもね」

 

「そうかもしれませんね。ただヘルさんなら、何か知っているかもしれませんけど……」

 

「なら校内放送で呼べばいいんじゃない? ヘルのことだから、素で無視する可能性が高いと思うけど」

 

力が戻る前の性格が残っているのか、ヘルの面倒くさがりな所というのがここ数日で多々見れた。

それを見た者からしたら、校内放送程度ではヘルが素直に駆けつけるとは到底思えない。

しかしまあ、何もしないよりはマシであるため、ジャスティンも僅かに苦笑しつつ校内放送でヘルに至急来るように呼びかけた。

そして校内放送を終えてスイッチを切った後、ほんの僅かなため息をついて机の上に両肘を乗せて中央で手を組む。

誰かが目の前にいるときにはそんなことをする人じゃないと知っている恭也たちは、それが少しばかり気になったのか単刀直入に尋ねた。

 

「少し疲れているようですけど、何かあったんですか?」

 

「ええ、まあ……」

 

「歯切れが悪いわね……そんなに不味いことがあったの?」

 

「不味いというか、最悪というほうがいいのでしょうね……私たちにとっても、学園にとっても」

 

「学園にとっても? 一体何があったわけ?」

 

再度尋ねたその言葉にジャスティンは話そうと口を開くが、ある一点に視線を向けた後に再び閉じる。

それに恭也たちは首を傾げて視線を方向、自分たちの後ろに顔を向けた。

その先にあったのは……蓮也と綾菜、そして彩音とリィナの姿。

視線を向けられた当の本人たちは大人の話についていけなかったのか、いつも通りじゃれ合い(蓮也の取り合い)を繰り広げていた。

そんな中でも唯一ちゃんと聞いて話を理解していたリィナは、ジャスティンや恭也たちの向けた視線の意味を悟った。

そしてその視線で告げた恭也たちの指示通り蓮也たちに一言二言告げ、三人を連れて学園長室を後にしていった。

 

「蓮也たちには聞かせられないってことは……本当に不味いお話ってわけね」

 

「ええ……私も数時間前に聞いたばかりの話なんですが、正直聞いたときは我が耳を疑いました」

 

耳を疑うほどの内容……それに恭也とミラは一層表情に真剣さを帯びる。

だが、そんな中でセリナのみは三人と違い、真剣どころかソファーで鼾かいて寝ていたりした。

長い遠出で疲れたのは分かるが、仮にも女の子が思いっきり鼾をかくというのは如何なものか。

しかしまあ、状況が状況故に三人はそんなセリナを見事にスルーし、ジャスティンが内容を語りだすまで口を噤み待った。

そして沈黙からしばしして、ジャスティンはもう一度だけため息をついた後に口を開き語りだした。

 

「ご連絡頂いた内容は二点です。まず一つですが……連絡を下さったロレンツさんの自宅、クライトン家の本邸が襲撃を受けたということです」

 

「ロレンツっていうと、吸血鬼事件のときにいたレイナとリィナの父親のことよね?」

 

「はい。ロレンツさんの話によると襲撃者は自分たちのことをアルナ・ベルツと名乗り、問答無用で屋敷内の者たちに襲い掛かったそうです。幸い、ロレンツさんの屋敷にたまたま滞在していた旅の人の手を借りる形でなんとか撃退出来たそうですが……それでも死者を数名出すという被害をだしてしまったそうです」

 

「アルナ・ベルツがクライトン家を襲撃する理由がイマイチ分からないけど……あいつらのことだから、いい理由ではないわね」

 

「そうだな……それに、その旅人というのも気になる。アルナ・ベルツのどの段階の者が何名で襲撃してきたのかにもよるが、それでも撃退出来るということはそれなりに腕が立つのだろうな」

 

どちらにしても疑問が出てくるが、その疑問を解くには現状で材料が少なすぎる。

故に首を傾げたり顎に手を当てたりして考え込んでいた二人は思考を閉じ、もう一つの話をジャスティンに求める。

それにジャスティンは小さく頷いて返し、僅かな間を置いた後に二つ目を語りだした。

 

「もう一つは……ハンター協会本部に起こったことについてです」

 

「ハンター協会本部? そんなところにも教団は襲撃をかけたわけ?」

 

「いえ……襲撃されるよりも、もっと事態は深刻なことなんです」 

 

「それよりも深刻、というと……一体何が起こったんですか?」

 

ミラの言葉を否定して告げられたことに恭也は真剣な顔で再度聞いた。

その再び尋ねられた言葉にジャスティンはすぐには答えず、先ほどのように僅かな間を空ける。

だがそれも数秒、ジャスティンは小さく息を吐くと共に恭也の言葉に対する答えを口にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「壊滅したんです……ハンター協会の、本部が」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「……」」

 

告げられた事実は驚きという言葉では言い表せないほどのことだった。

ハンター協会本部とは、ハンターたちを纏めたり仕事などを提供したりするハンターにとって重要なもの。

それに加えて、ハンター協会本部の施設ともなるとそれなりの実力者が多数存在しているため、外敵からの襲撃には強いはずなのだ。

その本部が壊滅した……これは学園長であるジャスティン、講師である恭也やミラたち、そして在学する多数の生徒にとって良くない事実だ。

本部が潰れたとなれば、ハンターという職が正常に機能しなくなり、纏まっていた者たちがバラバラになる可能性がある。

そうなれば、下手をするとハンターという職そのものが無くなる可能性に繋がり、今在学している生徒たちの夢を潰すことになりかねない。

その事実が分かっているからこそ、二人はそれに言葉を失い、信じられないというような視線をジャスティンに向ける。

対してジャスティンは僅かに暗さが感じられる表情を浮かべるも、彼女自身が聞いたのは数時間前であるため、頭ではすでに事実であると受け止めている。

故に暗さが感じられながらもしっかりとした声色で、ジャスティンは二人に事実を受け止めさせるために再度同じことを告げた。

 

「信じられないかもしれませんが、これも事実です。 施設は倒壊し、生き残りすらもいない……実際に使者がその目で見てきたとおっしゃってましたから、まず間違いないでしょう」

 

「……はぁ。確かに、そんな嘘をついてもあっちに利益なんてないでしょうし、事実と取るのが自然よね。でも、正直なところやっぱり信じられないわね……」

 

「そうだな。仮にもハンター協会の本部だ……守りは当然固いだろうし、そう簡単に潰せるとは正直思えない」

 

「……それに関してですけど、ロレンツさんが言うには少し妙なところがあるらしいんです」

 

「妙なところ?」

 

「はい。先ほどは施設が倒壊、と言いましたが……実際、建物は破片すら残らないほどに焼かれ、地面は凄まじい爆撃でもあったかのように抉れていたそうです。そんなことが出来る兵器を持つ国はこの辺りではありませんし、そもそも国が持っていたとしてもハンター協会を襲う理由が見当たりません。だとすると、教団の手によるものだと推測できるのですが……」

 

「一体何をすればそんなことが出来るのか分からない……そういうことね?」

 

「ええ……教団のことについてはまだ謎が多いですけど、少なくとも現代でそんなことが出来る物も魔法もないはずですから」

 

破片も残らず倒壊させ、大地を深く抉るほどの兵器……そんな代物を開発していたとなれば、明らかに危険視される。

だが、今現在でそんな代物を製作しているという情報はないし、そもそもそんな兵器が作れるのかというのも疑問なところ。

故に火器系統の兵器という考えは薄れるが、かといって現代で魔導師の間に知れている魔法でもそんな危険な魔法は無いはずだ。

まあ、どちらにしてもジャスティンたちが知り得なかっただけと言われればそれまでだが、さすがに一切の情報を今まで知ることが出来なかったというのは明らかに不自然だという他ない。

だからこそある一国がそんなものを所持し、行使したと考えるよりも、今現在も謎に包まれている教団が成したことというほうが納得できることだ。

だとしても、そんなことを成しえる兵器、もしくは魔法があるのかと言う疑問が解けるわけでもなく、結局は謎がまた増える一方である。

 

「まあ、今はそちらのことについては置いておくとして……問題は、私たちに関してのことです」

 

「ふむ……確かに、な。あまり考えたくはないが、このままだといずれハンターという職そのものが無くなる可能性がある」

 

「そうなると私たちはもちろん、現在学園で抱えてる生徒の夢が一気に失われることになるわね……そこの辺について彼は何か言ってなかったの?」

 

「どうにかしてハンター協会を立て直そうとしているみたいですけど、クライトン家が襲撃されたことも含めて問題が多すぎるらしくて……」

 

「はぁ……まあ、そればっかりは私たちじゃどうしようもないし、どうにかしてくれるように祈るしかないんでしょうね」

 

学園からではどうしようもなく、これに関しては関わりの深いクライトン家に任せるしかない。

そのためこれについては現状でジャスティンたちに出来ることはなく、唯一出来ることは学生たちにこれが知れないようにすることのみだ。

それが三人に己達の無力さを感じさせ、自分が意識せずとも知らぬ内に表情には大なり小なり暗さが帯びる。

しかしまあ、現状に沈んでいても無意味であるのは分かっているため、三人は各自でこれからの方針を考えるのだった。

如何にして生徒たちに不安を与えないか、如何にして後手に回っている現状を打破するか……そのための、方針を。

 

 


あとがき

 

 

古の塔が終わったので、学園側サイドということでございます。

【咲】 見た感じ完全に教団側に押されてるわよね……。

まあな……それほど教団というのはでかい組織であるということだし。

【葉那】 というか、ハンター協会本部が壊滅したのは前の話であったけど、クライトン家まで襲撃されてたんだね。

ふむ、そういうことだな。 別段教団はハンター協会を敵にしたいわけじゃないが、クライトン家は彼らにとって邪魔な存在だからね。

【咲】 何でよ? 別にクライトン家は教団に目をつけられることはしてないでしょうに。

確かにな……でも、クライトン家には秘密があるだろ? リィナの持つ魔女の血に纏わる秘密が。

【咲】 あるけど……それだけで邪魔な存在になるわけ?

それだけというのは確かだが、彼らにとってはあまりいい存在ではないということだよ。

【葉那】 そうなんだぁ〜……ところでさ、今回の話でまた謎の人物出てたけど、あれは誰なの?

ふむ、素性は話せんが……ルラの言葉を見て分かると思うけど、教団の頂点に立つ者。 つまりは『神格者』だな。

【咲】 22話になってようやく黒幕の登場ってわけね。 表だってじゃないけど。

表立ってはまだまだ先のほうになるな。 そのときになれば素性も分かるし、教団の目的としていることも判明するだろうて。

【咲】 ふ〜ん……で、次回の話は一体どんな話になるわけ?

ふむ、次回はだな……場面が変わってセイレーンの里側だな。

ラウエルとセイレーンの里の族長の関わりを知り、驚きも間もなくして夜が深け、皆は眠りについた。

そんな中で、捜し求めた母の過去と現状を知ったリゼッタは母の元に行き、それを追っていったカールに過去を語る。

その過去からカールはリゼッタがどれほど母を求めていたかが分かり、慰める言葉も思いつかずに時間のみが流れる。

だがそんなとき、突如里の方面から響いた轟音に二人は話を切り上げ、何事かと思い急いで里へと戻った。

そこで二人が見たものは……というのが次回のお話だ。

【咲】 概要をほとんど言うのはいつものこととして、最後の部分が気になるわね。

【葉那】 だね〜。

ま、それは次回になれば自ずとわかるさね……じゃ、今回はこの辺で!!

【咲】 また次回会いましょうね♪

【葉那】 ばいば〜い♪




クライトン家にいた旅人というのも気になるところ。
美姫 「それに加えて、色々と各方面でも起こっているわね」
だよな。謎が増え続けていく。早く続きを〜。
美姫 「次回も待っていますね」
待ってます。



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